第十話 今こそ振りぬく時なり
あの後・・・二人に何故かはわからないがこってり絞られた。
確かにあの観衆の中何やってるんだと言われるのはわかる・・・だけど仕方ないじゃないか!!
一生に一度しかできない契約だぞ?そりゃ多少・・・いや物凄く恥ずかしかったけど!そこは度胸でグッ!とこらえましたよハイ。
それで怒られるのは理不尽だと思う・・・
「何か言ったかなー?」
「何か言った?」
「イイエナニモイッテマセン」
ううう・・・女って怖い・・・
「主よ。私がいる安心していいぞ」
「カンナ・・・」
契約したカンナカムイは何故か俺のこと主と呼ぶ。
いや、まあ別にいいんですけどね?
ただ・・・この言い方のせいで二人からの視線が再びキツイ物になるんだッ・・・!
「・・・はあ」
「仕方ないよね・・・」
ん?なにやら視線が呆れたものへと変化したぞ?どういうことだ?
「とりあえず次は私の番だね」
「そうね。何が出るか期待してるわ」
「ユウ程の衝撃はいやでも与えれないと思うけどね」
グハッ!さらりとこちらに心を抉る言葉がッ・・・!
そんなに俺をいじめて楽しいか?泣くぞ!
「おう・・・次は自分やな・・・・・・」
「?元気ないですね先輩」
「・・・彼女がいない、わいにとっては今のは衝撃的やったんや・・・」
オウフッ・・・!
ふふふ・・・・・・もうあれだろ?諦めろって言うんだろ?
もう疲れたよ・・・パト○ッシュ・・・
「それはなんて言うか・・・」
返答に困ったのかメアは少し言葉を濁した。
「いつか・・・いつか・・・わいにも彼女ができるんか?」
おーい先輩少し目が遠くなってますぞー
「ハッ!いかんいかん!こんなことではできるもんもできなくなってまう!!」
「えーと血を魔方陣にっと」
・・・一人で進めてますねメアさん。
俺のせいだけどなんか先輩が不憫に見えてきた・・・ごめんなさい。
「そうや。そのまま魔力を流し込んだら完了や」
うん。先輩って偉大だな。
なんていうか無視されても貫き通すところがすごい。
微かに目じりに何か汗みたいたなのが見えたがきっと気のせいだろう。
そして、そう先輩が呟くのと同時に魔方陣が輝き始めた。
現れたのはこれまた女性、ということは最上位系列に達している者だ。
だけど魔方陣から現れているあの姿は・・・・・・・
「・・・・・・エルフ?」
誰かがボソリと呟いた。
その呟きが波紋のように広がり周りがガヤガヤいい始めた。
そしてその姿だが、これまた髪は綺麗なナチュナルゴールドのロングヘアーだ。
顔は整い肌も白く透き通っている。
背は俺よりもちょっと大きいぐらいか?
胸は・・・Bあるかないかぐらいか・・・?
カンナカムイと同じように目を開いてメアをそのエルフらしき人物?は見た。
目はライトグリーンか・・・
「あなたが私の契約者になれるかもしれない人かしら?」
「う、うん」
「なら試練を与えないといけないわねぇ」
あれ?なんだろうあの雰囲気どっかであったことあるような・・・?
「いったい何の試練与えるんだろう?」
「うーむ。わからん」
試練というよりもメアが願っていた可愛い系はこなかったな。
むしろあれは綺麗系に入るからな
『チリ・・・』
・・・?なんだ今の?
あの女性を見てからひどく頭にモヤがかかったような感じだ。
「その前に私の名を言わないとねぇ」
『ズキン!』
ぐあ・・・頭が痛い・・・
どこかで・・・いや・・・・・・俺は知っている・・・?
そう何かを思い出そうとするたびに頭痛が酷くなる。
そして彼女の名が記憶のトリガーになった。
「私の名はコルネ・メイック。第一級精霊神よ」
『ズキン!!』
今度はもっと痛くなった。
だけどそれと同時にモヤが取れ始めた。
コルネ・メイック・・・・・・?
こるねめいっく・・・こるいめねく・・・・・・グアッ・・・
あと少しあと少しで思い出しそうなんだ・・・
そうだ・・・あの人の名前は確か・・・・・・
思い出した・・・!
古琉衣 目貫・・・!!
俺達が入ってるTCG部の先輩!?!?
思い出したことにより頭痛は消えモヤもとれた。
そして思い出したことが衝撃的過ぎてついつい先輩の苗字?を呼んでしまった。
「古琉衣先輩!!?」
「・・・!?」
その声に驚いたのか契約者ほったらかしでこちらをコルネ・メイックが見た。
「・・・・・・あちゃあー」
「おい、人の顔みてその反応はなんだ」
思い出した完全にあの人だ。
おかげで対応が雑になったじゃないか。
ほらメアがポカーンとした目で見てるじゃないか。
「いやね?思考に擬似視覚プロテクトまでかけたのに思い出す佑君も大概だからね?」
「しらんわ!むしろそれのせいでやたらひどい頭痛に襲われたわ!!」
俺達がギャースカギャースカ言い合っていたいたらメアがおどおどしながら聞いてきた。
「あのーお二人はどのような関係で・・・?」
「人の貸したものを壊してそれを許してテヘペロって言われて激怒するような仲」
「とりあえず面白そうだから色々と巻き込んで楽しんでる仲」
「「む」」
「あの時壊したソフト今でも恨んでるからな!!」
「ちゃんと弁償したじゃんか!!」
「いーや!してないね!あれは初回限定版で通常版とは違うんだ!そもそも貸したくないって言ったのに無理矢理借りてくアンタが悪い!!」
「どっちも内容は同じでしょ!?」
「だったら自分で買えーーーーーー!!」
「あの時やりたかったんだからしょうがないでしょうがーーーーーーー!!!」
お互いにハアハアとなるまで大声で言い合った。
「・・・あのー契約は?」
「「あ」」
すっかり忘れてた。
そういえば今メアの契約中でしたね。
「えーと契約の試練だっけ?そうねぇー・・・じゃあこうしましょうか」
・・・嫌な予感が背筋を駆け抜けていくんだが?
なんでそこで満面の笑み(邪悪)でこちらをみますかねえ?
「そこにいる佑君を・・・」
「おい。我が主を対象に取るのは試練にはならぬぞ」
「あら~カンナじゃないお久々ー」
「ええい。貴様のその軽い所が我は苦手なのだ」
「そりゃご愁傷様ー(ケラケラ)」
「(イラッ)」
不覚にも俺までイラッときちゃったぞ。
どうしようあの顔泣かせてえぇ・・・
「あーとりあえず試練だけど。なんか固いのがいるから簡単なのにするわね」
「え?あ、はい」
「・・・・・・あなたの気持ちを見せなさい」
急に空気が一変した。
先程までケラケラ笑っていた先輩ではなく、精霊神としてのコルネ・メイックになった。
「私の気持ち・・・?」
「そうあなたの気持ち。これから何をして何を思い何をしたいのかよ」
「私は・・・・・・」
メアがこちらをチラッ見てきた。
うん?俺が何か?
「私はユウと一緒に歩みたい」
「・・・へえ。何故かしら?」
「私はずっと一人だった。ずっとずっと・・・だけどそこにユウが現れた。そして私は変われた。自分を変えることができた。それはほんのささいの変化かもしれない。だけど確かに変われたから・・・友達ができたから・・・それをしてくれたユウと一緒の場所で並んで歩きたいから」
・・・そんなことを考えてたのか、だけどそれは俺のおかげじゃない。
それは自分で手に入れたものだ。
だってそれは結局自分で選ばないといけないから。
俺はただその選択肢をあげただけ。
・・・まあ、こちらに友人が欲しかったのは否定はしないけど。
「だから・・・私はユウと歩みたい」
「ユウだけなの?」
「・・・ううん、他にも歩みたい人はいる」
そうメアは言いながらトルクを見る。
「だけど一番に一緒に歩んで行きたいのはユウだから。私の最初の友達だから」
「そう・・・いいわ。あなたの気持ちちゃんと聞かせてもらったわ。そして・・・がんばりなさい。私、コルネ・メイック第一級精霊神はあなたのその道を助けることを誓うわ」
「あ・・・・・・」
「ええ。これで契約完了よ?よろしくね我が主様?」
クスクスと笑いながらメアの手をとるコルネ・メイック。
その二人の姿はどこか神秘的に・・・
「さあ佑!遊ぶわよ!!」
色々と台無しだよ・・・・・・・・・・・
「こんの・・・・・・・」
「え?」
「ど阿呆先輩があああああああああああああああ!!!!!!」
俺の手にあるのは雷でつくったハリセン風の物だ。
大丈夫ちょっと打撃+痺れがくるだけだから。
そしてそれを俺は目の前の堕神に打ち込んだ。
『スパコーーーーーーーーーン!!!!!』
「・・・・・・(きゅう)」
ハリセンがまともに顔面を捉えたのでそのまま先輩は気絶した。
「おお・・・さすが我が主。今の振りぬきはは完璧であったぞ」
こんな所で褒められても何も嬉しくないのは俺だけか?
そんなこんなで衝撃的な再開とメアの契約は終わったのだった。




