10、城下町 後篇
リューハルト視線です。
表の、薄暗い雰囲気と打って変って、此方は、とても、明るい町でした。先生によると、半年まで人族と戦争してたというが、とても、そうと思わないレベルだ。とても復興力が強いなと思いました。
「・・・うわぁ、すげぇ・・」
「やあ、みないかおだねぇ、新しく来た所かい?」
と、入り口で、留まっていたら、話しかけられた。相手は、トカゲで、ステータス表示じゃあ、【リザードラゴン】らしい。良く見ると、なにかしょっているので、商人の何かだろう。と思う。
「・・まあ、そうしておく。」
「そうかい、ここは、あの御方のおかげで、ここまで、栄えたんだ。まあ、楽しんでくれよ」
あの御方?・・・ああ、あの人か・・
「うん、わかった」
一応、子供らしく?笑ってから、その人から、離れた。
・・・・・
「はい、いらっしゃい、新品置いてあるよー」
「はい、おつりだよ」
ただいま、現在地は、商店街を歩いている。やはり、にぎやかだ。
「なにか、買うか・・・・!」
とは、言ったものの、ちょっと、確かめる。ちょっと待て、持ってない。金もってねぇ、いや、金って、あるのか・・・いや、なかったら、こういう商店街は、栄えないし、ていうか、落ち着け、テンパっているぞ、俺、うん、落ち着け。また、あそこに、戻るか?いや、めんどくさいから、いいや、もう、めんどくさい。見て回ることにした。
とその時、
カア!バサッ
と、あきらめかけたところ、黒い鳥が俺のそばに降りてきた。・・・ん?なんかくわえているぞ。あ、なんか、出てきた。金貨?が、たくさん出てきた。
「ありがとう・・えと・・」
はい、ステータス表示。まじで、べんりだ、これ。【ブラックホーク】っていうらしい。黒鷹か、かっけぇな。ていうか、鳴き声は、烏なんだな。と思っていると、懐いてくれた模様で、頭をなすりつけてきた。
「おう、ありがとな。」
なんかやんかで、魔王が送ってくれたので、楽しむことにする。
「おや、見ない顔だね。」
「最近、こっちにきたんだ。」
実際、そうなので、まあそうなる。だから、そう言っておく。
「そうかい。みてらっしゃいな。みんな、新品だよ!」
と、目の前の、虎に似たおばさん・種族は【タイガール】らしい。に張り切って、いたので、そこの店の物を見てみることにした。
ちなみに、魔王からもらった金貨の価値は、まず。金貨には、大小があり。
金貨小一個で、日本円で言う10円くらい。
金貨大一個で日本円でいう100円くらい。
まあ、そのほかも、あるんだけど、たいだい袋に入っていたのは、これくらい。これ、元世界の日本に換金したら、もうかるんだろうな・・・できないと思うけど・・
と、目に着いた商品を見たところ、固まった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・え」
そこにあったのは、前の世界のものであるはずの・・・
正月に遊ぶ”コマ”だった。
それ以外にも、”かるた”とか”竹とんぼ”などと、ここにあるはずない。日本の伝統ある遊具だった。
「ああ、それね、初代魔王が、作ったといわれるこの国の伝統あるおもちゃだよ。とくに、これが、子供達に、人気だよ」
・・・・初代魔王、何者だ。もしかして、俺と同じ前世界の住人だったとか・・いや、結構前の話らしいし、気になっても、仕方ない。ていうか、コマ人気なんだ。買おう・・
「ありがとう、300ゴールドだよ」
「あ、はい。」
しばらく、店の中を回ってから、店の、人に出たら、
「ああ!兄ちゃん、それかったんか!できるの!」
「!?・・まあできるんじゃないか?」
と、勢いよく、3人の子供が、近寄ってきた。しかも、此方に、ぶつかるくらいの勢いだ。
「うぐ!」「あう!」
実際に、ぶつかった。うん、いてぇ。
「うぅ、ごめんなさい。」
まあ、誤ってきたし、良しとしよう。近寄ってきた。三人の種族は、【タイガール】【シャークロー】【ドッグラー】だった。まじステータス表示便利だとおれは、思う。
「大丈夫か?」
「うん」
「で、それ、できんか?なぁ」
「やってみねぇとわかんねぇけど・・」
「そうや!やってみてや!なぁ、兄ちゃん」
なぜか関西弁な子が【ドッグラー】。
「うん!」
さっきぶつかった子が、【タイガール】
「・・・・うん」
無口で、静かな子が、【シャークロー】だ。
個性豊かな子達だなと思った。そうすると3人が、歩きだした。
「ここで、やってみてや、ええやろ?」
「おお、いいぜ」
まあ、許可もらったらしく、目線で、呈してきた。
「まあ、みてろよ」
久しぶりなうえに、世界が違うからな、できるかな・・・っ・・はいできましたー
「「「おおお!」」」
と、ちょっとだけ、ドヤ顔をかましていたら、此方を、きらきらしている目で、見ていた。あ、目があった。
「あ、兄ちゃん・・まさか。人族だったりして・・」
「・・!」
その言葉だけに、周りの大人たちの魔造族達か、群がってきた。
「なんだと・・」
・・”人族"の言葉に、反応しすぎだっつーの
「”まだ”だけどね・・・」
「なんで、”人族”とやらが、ここにいるんだ?・・」
おー、こぇなおい。まあー、しょうがないか、先生によれば、仲、悪いし・・
「だから、いってんだろ、”まだ”だって・・」
「・・っ・・理由になってねぇーよ・・・ん?・・”まだ”?・・」
殺気飛ばしてみたけど、さすが、おとな、耐えて見せました。子供は、はっきり言って、小便漏らしそうなほど、怯えてるけどな・・
「まって、この刺青・・まさか・・」
あ、気づいてみてー・・この証は、こっちにも、有名らしい。周りは、後ろの背景が、見えないほど、群がってます。それを、ホークが、威嚇しながら、真上で飛び回っている。
「・・・・まさか。魔王の子か?」
その中に一人が、答えに辿りついたらしい。その言葉によって、またざわついた。
「そうなるな・・多分」
「『魔王子』!・・あなた様が?」
そうすると、さっき、がん飛ばしてきた、おっさんが、頭下げてきた。
「すみません。そうとも知らずに、俺は・・!」
と謝罪してきた。それから、頭が全く上がらないので、一言言っておく。
「まあ、いわなかった。俺も悪いし、・・・頭、あげて・・」
「はい、すいませんでした。」
「それはいいから!」
・・・・一時間後。
解放された。はっきりいって、疲れた。どうにも、こんなに反応がすごいんだろうか・・・分からん。
「すっきりしたぁ」
「あの・・その」
「普通でいいぞ。俺、そういうの嫌いだから(ニコ」
「おう、せやな、兄ちゃん。今度来たら、これで、遊ぼうや!」
嫌いなのは、本当なので、言っておく。まだぎこちないけど、まあ、いいや・・ カア!・・なんだこれ、メモ?
”そろそろ、帰ってこい。リューハルト。 父ヴェルイン”
「・・父って////」
義父からだった。望みどうりにかえってやろう。それと、ちょっと一蹴りかましたる!
「また、今度きたらな!」
「うん」
「・・・・また今度」
「また今度!」
こうして、三人の子供たちと別れた。
あの城下町の入り口から、抜け、そのまま、一直線で、魔王城に、向かった。と、城下町に行ったときと同じく、この重たい扉を引いて開けた。
「あ、リューハルト様!、お帰りになりましたか。魔王陛下がお呼びですよ。」
「え・・うん、ありがと」
もちろんホークも肩の上だ、まあ、魔王が、いるのは、あそこだろうな。あのでかい、椅子がある部屋。1000人は入るんじゃないのかというくらい広い。
「ただいまかえりました・・・・」
と言いながら、扉を開けたら・・・ひとつの物体が、飛び込んできた。
「おかえりなさいませ、兄さま!」
「・・おう、だたいま・・ん!?」
その物体とは、綺麗な金髪で紅眼の女の子だった。そのうしろには、こちらをニヤニヤと眺めている魔王がいた・・・・




