歓迎パーティ-3-
歓迎パーティの日を向かえた。ルナは、カロルの厳しいレッスンに耐え抜き、絶対に大丈夫ですとお墨付きをもらう事が出来た。
しかし、やはり不安は拭えずにいたが、キャシーがルナ様を世界一可愛くすると張り切る姿を見て笑いがこぼれた。
「世界一可愛くなんて無理よ。私は、ただの"普通の姫"でしかないんだから。」
ルナは、一番最初アルフレッドを言われた事を思い出した。
「そんな事ありません!ルナ様は本当に可愛いんです!!」
そうは思えないけどなーと言うと、怒られそうなのでルナは笑ってごまかした。
そうしていく間にどんどんと、ルナは綺麗に着飾れていった。それを見てキャシーは満足そうに送り出してくれた。
続き部屋から出て、アルフレッドの待つ部屋に入っていった。
「おかしくはないでしょうか。」
「可愛いい…くはないが、まっまあ、普通だな!」
---やっぱり、"普通の姫"よね…
「ほら、さっさと行くぞ!」
アルフレッドが、ルナを連れ王宮内で開催される歓迎パーティへと向かう。
パーティの会場は、きらびやかななかにエスニックさがまじったカータス国独自の雰囲気を醸し出していた。
アルフレッドとルナが会場に入った瞬間、会場内は止まったように静まり返り、多くの人が2人に目を向けた。
「まず、王と王妃に挨拶だ。」
アルフレッドがルナをエスコートして、王座に向かう。すると、王、王妃が立ち上がってくれた。
「本日はこのような会を開いて頂きありがとうございます。」
「いえいえ、少し早すぎたかしら(汗)早く貴方と話したくって!」
「こいつは、アルフレッドが嫁をもらった事が嬉しくて嬉しくてしょうがないようでね。」
「だって、アルフレッドは仕事人間だし、マメではないからお嫁さんが来てくれるか本当に心配だったのよ!」
王妃と王は、とても仲よさそうに話をしている。この2人は政略結婚ではなく恋愛して結婚したのでは、と思われるほど理想的な夫婦にみえる。
「アルフレッドに困らされている事なんてない?」
「いえ、アルフレッド様は本当に優しくとても良くして頂いています。この髪飾りもアルフレッド様から頂きました。」
「そうなの!?それは良かったわ。ただ、もう家族なのよ、そんなにかしこまらないで。」
「急には難しいでしょう。ただ普段通り、アルと呼んで欲しいんだけどな。」
アルフレッドが話に入ってきてくれたことで、ルナは少し緊張がほぐれた。
「あら、アルって呼んでるの?アルフレッドは、アル湖という湖から名前につけたの!!」
「もしかして、アルフ…アルの目が青いからですか?」
「そうなの!まぁ、アルフレッドったらもうデートで連れていったの?♪」
「あっいえ、アル湖は浴びると綺麗に青く輝くと本で読んだので…アルの目の様な湖なら、本当に綺麗なんでしょうね、見てみたいです。」
「じゃあ、今度一緒にいきましょう♪」
---アル湖なんてそんなメジャーじゃない湖を良く知っているな…
王妃と仲良く話すルナの姿を見て、アルフレッドは、気に入られたようで良かったと安心した。