第6話「絆」
小規模戦闘を突破したヒロインたちは、瓦礫の残る街で一息ついていた。
空は灰色の雲に覆われ、断層の裂け目から微かに漂う黒い霧が、戦闘の余波を都市全体に映し出す。
「……疲れたな」リベラが大きく息を吐く。
その目にはまだ熱血の色が残り、戦闘の余韻と高揚が交錯していた。
ノワルは無表情のまま、刀を背に静かに立っているが、手首の焼き印がわずかに赤く光り、彼女の緊張を示していた。
ゼフィは周囲の瓦礫を観察し、次の戦闘に備えて戦術を考える。
「油断は禁物。敵はまだ控えている」
その冷静な声が、チーム全体に緊張感を呼び戻す。
マキナは軽く微笑み、仲間たちの傷を癒す。
「みんな、無事でよかった……」
彼女の声は柔らかく、しかし確かな支えとなり、戦闘後の心の疲労を静かに和らげる。
カナタは視線を全員に向け、拳を握りしめる。
「俺たちは……チームだ」
その言葉に、ノワルがわずかに頷く。
普段無表情な彼女の瞳に、微かな光が宿る。それは戦いを共にした者だけが知る、絆の証だった。
連携は完璧ではない。
だが、互いを信じ、助け合う感覚――それが、チームとしての基盤を作り出していた。
戦闘の緊張感と心理の揺れを経て、彼女たちは初めて「共鳴」を感じる。
しかし街の裂け目はさらに拡大し、世界線異常の波動は収まらない。
手首の焼き印が光り、都市全体に微かに振動が伝わる。
カナタは深く息をつき、決意を新たにする。
「ここからが本当の試練だ……俺たちは、この街を、そして世界を守る」
ノワル、リベラ、ゼフィ、マキナ――それぞれの瞳に決意が宿り、チームとしての心がひとつに結ばれる。
この絆こそ、戦いを乗り越える最大の力になるのだと、カナタは確信していた。




