表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/24

第1話「覚醒」

暗闇に包まれた街。瓦礫が積み上がり、地面にはひび割れが走る。カナタはゆっくりと目を開けた。手首に光る焼き印が痛みを伴って疼く。冷たくも熱を帯びた感触が、指先から腕全体に伝わってくる。


「……ここは?」

低く、震える声を上げるが、応える者はいない。視界の端で、白銀の髪がかすかに揺れる。ノワル――無表情の少女。感情の痕跡はないが、その目には微かに光が宿っていた。


地響きが街全体を震わせ、断層が轟音と共に裂ける。闇からは牙をむく影――断層獣が跳び出した。生き物とも異形ともつかぬ存在。カナタの直感が鋭く警告する。


拳を握りしめ、周囲の空間が振動する。彼の内に宿る能力――適応構築が発動した。拳に集まる力が暗闇を裂き、断層獣の前脚を叩き落とす。瓦礫が飛び散り、冷たい空気に煙が混じる。


「守る。」

自然に出た言葉。ノワルの瞳がわずかに細まり、微かな笑みが浮かぶ。世界はまだ混沌の中だが、この瞬間、何かが確かに動き出したことを示していた。


しかし、焼き印の赤い光が手首で揺らめき、世界線の歪みが脈打つ。都市の歪み、異常。まだ何も理解できないが、カナタは直感した。

「……俺は、ここで、立ち向かわなければならない。」


夜空に微かに光る赤。瓦礫の間に映る影。彼らの戦いは、この街の運命だけでなく、世界の運命そのものへと向かう――。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ