(3)対話と筆談
(3)対話と筆談
鐵の目線
少し離れた場所で、此方の様子を観ている美少女に手招きをしてみたが、警戒して要るのか近付いてきてくれない。
仕方なくノートに美少女の似顔絵を描いて見せて見ると、興味を持ったのか少しずつ近付いてきてくれた。
「もお少し近付いてくれないかな」と声を掛けてみると、何かを察してくれたのか、手を伸ばせばノートを渡せる位まで近付いてくれた。
似顔絵をノートから切り取って美少女に差し出すと素直に受け取り絵を見て、少し照れたように微笑してくれている。
そして、「**********」と嬉しそうに目を細めた。
手応えを感じて、黒い生き物が食べられるかを絵で伝えてみると、困惑した表情を見せた後、「**********************。**************」と少し怒った様な声で言われたので、多分食べられないのだろう。
ティーネの目線
男が不思議な物から薄い本と先の尖った棒を取り出して私の方を見て手招きをしてきた。
不思議な物がまた動き出すのではと警戒していると、薄い本を開いて先の尖った棒で紙をなぞっていく、暫くしてなぞっていた面を、私の方へ見せてきた。
そこには、私の顔が描かれていて、近くで見たくて少し近づくと、「@@@@@@@@@@@@@@@@」と懇願する様に何かを言われて、もっと近くにきて欲しいの様なので、もう少しだけ近づくと、本から一ページ切り離して私に渡してきた。
それを受け取り間近で見ると、とても良く描けていて少し照れてしまい「ありがとう」と小声でお礼を言う事しか出来なかった。
また、本に何かを書き始めた。
暫くすると、本を見せてきた。そこに、描かれていたのは、黒龍→骨付き→焚き火で焼かれる骨付き肉→食べてる所だった。
古龍種の肉には毒が含まれていて、一口食べるだけで死んでしまうというのに「食べられる訳ないでしょう。毒があるのよ」とつい強い口調に成ってしまった。
【お腹が空いているのかしら?】と思い身振り手振りで本と先の尖った棒を借りようとすると、男も理解してくれた様で渡してくれた。
尖った黒い部分で書ける様だ、隅の方に試しに線を書いてみる、大丈夫そうなので、祭壇の絵と、果物の絵を描いていく、上手く伝わるといいけれど、絵には自信が無い。
書き終わり男に本を見せると、何故か難しい問題を解く様な顔をしている。【割と上手く描けたはずなのに・・・】すると、男が手を差し出して、「@@@@@@@@」と言ってきた。少し考えて、尖った棒を渡すと「@@@@@」と言って受け取った。
鐵の目線
美少女が、少し何かを考えて、身振り手振りでノートと鉛筆を借りたい様子なので、渡してあげると、鉛筆が初めてなのか恐る恐るノート端に試し書きをした後、何かを描き始めた。
暫くすると、ノート見せてきた。
何か舞台の様な所と、丸い物が幾つか書かれていた。
暫く絵を見ていると丸い物には蔕の様な所が在り、果物の様な気がするので、手を差し伸べて、「鉛筆を貸して」と言うと美少女は直ぐに渡してくれた。
「有り難う」と礼を言って、林檎や蜜柑を描いて、次に黒い生き物と舞台の絵を描いてノートを美少女に見せながら身振り手振りで、舞台の在る方向確認する。
如何やら、落ちて来た時に見た広い道の先に在るらしい事が分かったが倒木で道が塞がっていた。
倒木を如何にか出来ないかと考えて居ると、落ちて来る時に自分の周りに風の幕の様な物が作れたのだから、風属性の魔法が使えるのではないかと思い、空気砲を両手の間から打ち出す感じで、その砲弾に中央から左右の外側に対流する風をイメージを付与して、意識を集中していると、両手の間に緑色の光が集まり始め段々強く光り始めたので、その光を前方へ打ち出す様にイメージすると、緑色の光が前方へ飛んで行った。
すると、イメージした通り左右に木々が弾き飛ばされ道が出来た。横を見ると、驚愕の眼差しでその光景を見ている美少女がいた。
ティーネ目線
本と先の尖った棒を受け取った男が何かを描き始めた。暫くすると、私の描いたモノを書き直したうえに、黒龍も書き足されている。
黒龍の絵を指差した後、足元を指差す。その後に祭壇の絵を指差し周りの森を指差しながら一周した。
如何やら祭壇の方向を知りたい様だったので、祭壇の方向を手で指示した。
すると、男が祭壇の方向を見て何かを考えている様だった。【あの不思議な物を運ぶ方法でも考えているのかしら?】と思いながら見ていると、胸の前で何かを持つ様な感じに両手を向かい合わせにしていると、両手の間に緑色の弱い光が発生した。
その光が徐々に強く成ってくると、両手を前に突き出す様にして光を飛ばした。すると、倒木が弾き飛ばされ道が出来上がった。
余りの出来事におどろいていると、男が此方を振り向いた。そして、(どうしたの?)と言いたげな顔をしている。
無詠唱魔術でこの威力の上に見た事の無い術を使われれば驚くのも当たり前である。やはり龍殺しで間違いないようだ。
男が此方に戻ってきて、本に何かを描き始めた。
暫くすると、描いたモノを見せてきた。如何やらこの場所から祭壇へ移動しようと言う事がらしい、だけれど、移動の方法が、あの不思議な物を使っての移動だという事のようだ。
あの不思議な物は、乗り物だった事に少し驚いた!【でも車輪が縦に二つでどうやって水平を取るのかしら?】疑問に思って居ると、不思議な物が再び振動し始めた。そして、男が変わった兜を被り不思議な物に跨り角の様な部分を掴み振動音が大きく成ると動き出した。大きく円を描くように私の前まで来ると止まった。
足元につっかえ棒の様な物を出して振動が止まり、不思議な物から降りて真ん中箱の中から形の違う兜を取り出して、私に渡してきた。【兜なんて渡されても私は戦士じゃ無いのだけど】と思いながら黒龍が視界に入り【先生の所に行くなら、手土産が必要ね】と考えて、黒龍の鱗を持って行く事にする。
鐵の目線
ノートと鉛筆を取り、舞台へ続く道とバイクに二人乗りしている所を描いてみせると、驚いた表情をした後、疑う様な目をしていたので、実際にバイクを走らせて見せた。
美少女の目の前まで行くと、バイクを止めて、センターボックスから予備のヘルメットを出して美少女に渡した。
すると美少女は、困った顔をして少し考えた様子を見せた後、黒い生き物の所へ行き足元にヘルメットを置きスカート下からナイフを取り出し肉を削ぐ様な動作をし始めた。
近くに行ってみると、如何やら鱗を剝ぎ取ろうとして要る様なので、身振り手振りで俺が代ろうかと伝えると、ナイフを渡してくれた。
かなり大変そうにして居たので、気合を入れて剝ぎ取ろうとしたのだが、思った程手間取る事も無く剥ぎ取る事が出来た。てのひらサイズの鱗を五枚取った所でもう少し大きいサイズの鱗が視界に入ったので、それを取り始めると五枚取った所で、美少女が近付いてきて、手のひらサイズのを指差た後に、手を開いて此方に向けてきた。多分、手のひらサイズのを後五枚欲しいのだろうと思い、手のひらサイズの鱗を更に五枚剝ぎ取って全ての鱗を美少女に手渡すと、大きいサイズの鱗は、返されてしまったので取り敢えず自分で持って行く事にする。
バイクに戻り、シートにナイフを置き、タンデムシートに留めて有った、ボストンバッグからトートバッグ取り出し鱗を入れてサイドボックス中に仕舞っていると、美少女が手に持った鱗を如何したものかと困り顔なので、ビニール袋を渡してあげると、ビニール袋を不思議そうに見っていた。
ティーネの目線
黒龍の近くに兜を置き【一人、五枚も有れば良いわよね】と、鱗を剝ぎ取ろうとナイフを取り出し鱗を剥そうとするが上手くいかず苦労していると、男が近付いてきて身振り手振りで代わりに作業してくれる様なので、ナイフを渡すと、直ぐに鱗を剝ぎ取り始めた。
とても手際よく次々と剝がしていき五枚剥いだ所で、場所を移動して二回り程大きいサイズの鱗を剥し始めた。大きいサイズの鱗を持って行くのは大変なので、男の近くに行き小さいサイズの鱗を指差して、手のひら広げて後五枚欲しいと訴えてみたら、小さいサイズの鱗を更に五枚剝ぎ取り取れた鱗を全て渡された。
大きいサイズの鱗は必要無いので、男に返して、小さいサイズの鱗だけを受け取った。
男は返された鱗を見つめてから不思議な乗り物に近付き上の箱前に縛り付けてある鞄を外しポケットから布を取り出し広げるとそれは袋に成って居る様で、それに鱗を入れて横に付いている箱に仕舞った。
それを見て、手元の鱗をどうしたものかと考えていると、男が白い不思議な素材で出来た薄い変な形の物を渡してきた。
これをどうすれば良いのか困っていると、男が白い物を奪いカサカサと擦って左右に広げると、袋に成った。
口の所を広げて持っていてくれ鱗を入れやすくしてくれた。その袋には取ってまで付いていて、持ち運び楽に出来るように成っていた。そして、男が袋ごと反対側の箱の中に仕舞ってくれた。
座席置いて有ったナイフを男が持ち上げた、一瞬警戒したが、柄を私の方へ向け渡されたので、素直に受け取り鞘に納めた。
鐵の目線
やはり美少女は、ビニール袋の使い方が分からない様なので、ビニール袋を取って口を開いて、入れれる様にして鱗を入れさせ、反対のサイドボックスに仕舞った。
ナイフを返して無かったので、ナイフを持ち上げると美少女の目元の警戒の色が見えたが柄の方を向けると素直に受け取ってくれた。
改めて、ヘルメットの被り方とタンデムの仕方を、絵と身振り手振りを交えて説明して如何にか理解してくれ、移動をする事にした。
ティーネの目線
男が薄い本と先の尖った棒を持て来て、変な兜の装着の仕方と、不思議な乗り物の乗り方を、身振り手振りを交えながら丁寧に説明してくれた。
余り乗り気では無かったので、解らない振りをしていたが、男が真剣に説明してくるので、諦めて乗る事にした。
そして、二人を乗せたバイクは祭壇の在る崖に辿り着き、崖上に延びる坂道を登って行った。




