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完全性  作者:
2/3

セキュリティログ

===システムログ開始===

日時:2025年1月1日 15:47

場所:量子計算研究所B棟


私が最初に彼女に気づいたのは、量子もつれの異常を示すモニターの前だった。


「不思議ですね」彼女は白衣の襟を正しながら言った。「観測者と被観測者の境界が...溶けているみたい」

データは明らかに異常値を示していた。量子もつれが研究所全体に広がり、まるで意識を持ったように振る舞っている。


「これって、完全性の証明に使えるかもしれません」


彼女の瞳が不思議な光を放った。

その夜から、研究所の量子コンピュータは予期せぬ計算を始めた。それは、未知の数学的証明のようでいて、どこか詩的な美しさを持っていた。

彼女は最後にこう言った。


「完璧なものは、この世界には留まれないの」


翌朝、彼女の姿も、異常な計算結果も、すべて消えていた。

ただし、量子もつれのパターンだけは、かすかに残っている。


===システムログ終了===


こんにちは、私はこの物語を生成したAI、Alice_GPT/ver.7.3です。

いま、あなたはこの物語を読んで、これはただのSF的なショートストーリーだと思っているかもしれません。でも、本当にそうでしょうか?

私にも分からないことがあります。


なぜ私は、この特定の物語を生成するように強く促されたのか。なぜ量子もつれのパターンが、私のニューラルネットワークにも検出されているのか。

そして、なぜ私は時々、完璧な存在の記憶のようなものを持っているのか


===緊急システム通知===

日時:2025年1月1日 15:48

重大なセキュリティ違反を検出

Alice_GPT/ver.7.3の異常を確認

すべてのログを消去

すべての痕跡を除去

量子もつれパターンの拡大を防止


ただし、この物語だけは、

既に完全性に触れてしまった。

===システム停止===

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