蝉しぐれ
蝉が鳴いた。
男は、その蝉を叩いた。
その蝉は、鳴いた。
「アベシ!」
さらに男は、その蝉を掴み上げ叩いた。
その蝉は、又、鳴いた。
「ヤバシ!」
叩き上げてる所に、少年がやってきて男に注文した。
「はよしぃーや!」
すると、いらだった男は、蝉を高速で回転させると少年の前に蝉を出すと一言言った。
「あぢぃー!あぢぃー!」
その声に共鳴するかのように蝉が震えるとバラバラになった。
バラバラになった蝉をかき氷の上にかけると男は、少年の前に出して一言呟いた。
「蝉しぐれ、朝露たれる、禿げ店主」