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空のステラ  作者: 実茂 譲
プロローグ
1/56

Prologue

 ひっくり返った燃える街。

 逆さまになった空は赤く濁っている。

 風は無気味に渦巻いている。

 機を一八〇度ロールして水平に戻す。

 目的のポイントまであと一キロ。

 センサーがわめく。

 敵機が八機、食らいついている。

 ここで墜とされるわけにはいかない。

 あと五〇〇メートル。

 翼や胴体に弾がめり込み、機が震える。

 時空転移モードに入った以上、機はもう動かせない。

 あと二五〇メートル。

 操縦席のすぐ後ろから爆発音とともに、どすぐろい血のような煙が噴き上がった。

 破壊を免れた計器は時空転移装置があと一七パーセントのチャージで空をこじ開けられると知らせている。

 あと一〇〇メートル。

 機はコントロールを失う。

 あと三パーセントのチャージ。

 あと五〇メートル。

 火をまき散らしながら機首が下がる。

 一・三二パーセント。

 一〇メートル。

 チャージ完了。

 〇メートル。

 機は透明なガラスに衝突したような音を立てる。

 赤い世界が震え、解体し、青い世界に組みなおされる。

 機は青い世界へと墜ちていく。

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