金色モザイク
シモネタギャグ回です 閲覧注意
夜だ。
みんな「くー・くー」寝息を立ててる。
チビッコたち皆オヤスミ状態。
(あんなにハシャイでたのに・・・)
『お客様用のー部屋、どうぞー?』
シスター・ユーニィの御もてなしを断って、ガキたちと大部屋で雑魚寝。
でも、みんな、オレがきたせいで大はしゃぎ。と、いうか大暴れ。
枕投げどころか、布団の上でプロレスごっこで大騒ぎ。
シスターに怒られて、何度か中断しつつも大乱闘?
でもさすがに夜9時を過ぎたらみんな限界。
子供たちにはオヤスミの時間だ。
でも、オレこんな時間に寝れない。
(なんかないのか?)
なんとかこの子たちを救ってやりたい。
ずっと考えてる。
でもそれは傲慢だ。
(分かってるけど、お金、いや、ご飯だけでもなんとか・・・)
もう、完全に感情移入してしまった。
だからオレのマジックエールで商売をと、シスターに訴えたけど、あっさり却下された。
オレ自身はお金なんていらないからと、くいさがったけど、ダメだった。
『あなたは分かっていない。あなたの能力はすごい。だからすごく評判になって多くの人がこの場所にくるでしょう。でも、もし、そんなことになったら、あなたは一生籠の中。二度と外には出られない。だって、他のマフィアはあなたを狙う。そして、もし他のマフィアに誘拐されても、私たちみたいな弱小のマフィアには成すすべがない。誘拐された場所であなたがどんな人生を過ごすか想像もできない。もしかしたら逃げれないよう、両足切断、鎖に繋がれ一生牢屋で、なんてねー? ふふふ・・・?』
そんなこと言われちゃ無理ですわ。
オレ、能力持ってることに改めてビビッてますわ。
超能力あったら世界をどうにでもできるって誰か言ってなかった?
マジ怖いんですが。
(どうすれば、お金稼げる? 平凡なオレ自身にできることってなんだ?)
考えても思いつかない。
だって異世界転移される人間なんて、ヒキニートのオタクってルールあるし、しょせんは現実世界から追放されるようなダメ人間なんでしょ?
こんな状況でなんかできるヤツなら追放されないよね。
(けど、どう考えても詰んでいるんだよな。経済法則と倫理問題的に)
児童を働かせる?
実際、行われている。由々しき問題。そうはさせたくないわけで。
大人たちは?
マフィアだ。しかし悪いことしてないぞ。オレ達が起こした騒ぎを収拾してくれてる。
でも金銭てきなものが発生していない。治安維持のためのボランティアになってる。
ヤクザ者らしく、ショバ代とかミカジメ代要求すれば稼げるんだけど・・・
(でも、そんな場所にララリーや隊長を就職させるのか?)
本末転倒だ。
(売れるものがあればいいんだけど、コッチには本OFFとかないしなあ)
あっても、ここの財産なんて、たかがしれてるわけで・・・
クチャクチャの雑誌とか、マンガとかテキトーにあたりに散らばってる。
そんな考えが堂々巡り。
「ダメだ、明日考える。オシッコ!」
やっぱダメ発言して、オシッコです。
トイレに向かったら、ララリーと遭遇。
用済みでトイレから出てきた。
「一人でオシッコ? エライねー」
なにげなく言ったけど。
「ひに! アタリませです!」
猛抗議。
ヤバイ、確かにそうだ。そこまで子供じゃなかった。
「ごめん、つい。チィルールの感覚で・・・」
「あぁ・・・」
って言ったらなんか納得したご様子。
「ララリー、今日、すごかったもんね。また助けてね?」
「あたりまっぇでし」
「頼りになるなぁ・・・」
「むふふう・・・」
ご満悦で退場。よかった。
で、オレ用足し。
トイレ男女共用、全室個室で和式だった。
でもなんか、右は女用で左が男用ってことらしいから左側のソコに入って用を足すんだけど・・・
(立ってすべきか? しゃがんですべき?)
まあ、テキトーに済ませた。ご想像にお任せ、ですか?
手を洗って、外でたら、今度はリリィーンだ。
ふらふらと、おぼつか無い足取り。
こっちのほうがララリーより心配だわ。
「一人で大丈夫か?」なんて、抗議覚悟で言ったけど、無視。
そしてリリィーンとすれ違う。
その刹那、オレの視界からいきなり消えた。
「はあ?」
オレの隣で急にしゃがみ込んで、ズボンとパンツずらしてお尻丸出し。
「ばッカ! ここですんな!」
オレ、大慌て!
後ろからリリィーン抱えてトイレに突撃。
(寝ぼけてやがった!)
さすがリリィーンだ。
トイレ乱入。
(このヘンか? この角度でいいのか)
射撃仰角不明。予想目測で狙いをつける。
(なんでお前がチーコッコなんだよ)
確かにそうだった。このときそんなことをする必要がなかったことに気づいていれば悲劇は起こらなかった。
でも、直前に会ったララリーやチィルールのイメージが残っていたせいで失敗した。
「ふぇ?」
意識回復したリリィーン。
状況確認。
把握完了。
「ひゃあああああ!」
悲鳴をあげジタバタするリリィーン。
まぁ理解はできる。気づいたらズボンとパンツ脱がされ後ろから抱きかかえられてたら、そりゃ驚くわな。
「ばか、暴れるな」
リリィーンの上身体がオレの腕の中からずり落ちる。
『かぽっ』と便器に脳天を落下させるリリィーン。
そして上半身と入れ替わりになった下半身が目の前に・・・
『スプラーッシュ!』
世界が金色に輝いてるよ!
「ブブッ・ぶーっ!」
口の中にしみ込んできやがった。
(オシッコの味なんて・・・一生知りたくはなかった・・・)
さすがに堪らずリリィーン放棄。
便器に頭突っ込んだブリッジ体制で放尿してた。
でも、もうそんなん知るか。
オレ、トイレ飛び出してうなだれる。
「ううぅ・・・こんなのって嘘だ・・・」
なんか涙出てきた。
「タロー? どうした? 泣いているのか?」
チィルールがいた。
「違う! オシッコが目に染みただけだ! なんでもない、はやくトイレいってこい」
「んん? まあ、話はあとで・・・な?」
トイレに入ったチィルール、だが・・・
「うおおお! なんという格好で小便しておるのじゃ!」




