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姫様奪還だー、オ、おおー

「敵は海中にいる!」


 ジラクィの確固たるその意見。


「あり得ん!!」

 

 否定したのはケリぺ提督。彼はオクエン国海軍提督である。


「だが、私は直接、視認した。……あれは、まるでクジラだった。海中から水面を突き抜けて来たんだ。空に向かって飛ぼうとした勢いだ。あれが人工物とは認めたくはないが……」


 海賊頭領ジラクィの発言は嘘を吐いているようには思えない迫力があった。


「海中戦艦などと!? 我がオクエンでも開発模索の先端技術なるぞ!? 問題多く、不可能だと聞いておる!! マンエンごときが? 絶対にあり得ん!!」


 と、自分の世界にだけ生きてる提督は申しました。


「現実です!」


 情報屋のトロイが彼を叱責する。


「間違いなくソレは存在しています。そして、あの時です。我々の真下を通り過ぎましたよ?」

「くっ……」

「もうお忘れですか? 提督」


 提督は赤っ恥だ。認めたくはない。

 だから、言い訳を探す。

 けど、そんなのトロイもお見通し。


「提督はまさか……」


 そこでセリフを止ぎるトロイ。


「な、なんだ?」

「いえ、べつに……ふふ」

「なっ!?」


 それは絶妙な挑発だ。


「では、今一度反転して、何もない東方へ進路を進めますか?」

「くっ!!」

「あぁ、姫様はいずこに……」


 演技じみたワザとらしい芝居のトロイ。だがしかし……


「どーでも、いいじゃん」とリリィーン。


「?」

「!?」

「!!」


「早く、姫様追いかけようよ!?」


「?」

「!!」

「!?」


「早く追いかけなきゃドンドン離されるんでしょ?」


「あ」

「うむ」

「だなwwwww」


「姫様、奪カーン!!」


「お、おう……」

「ま、まぁ……」

「っっは!!」


「なんか、ノリがイマイチ?」


「いや、そうだなっ! 奪還だ!」

「あぁっ、わかった。わかったからっ!!」

「なら、行こうぜ! 姫様、奪還だーっ!!」


「お、オオーッ!!」


 と、ジラクィの発言に答えるリリィーン。


 自分が空気を換えたこと、イマイチわかってなかったリリィーンです。 

 

 

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