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番外編 「うしろのトト郎」

番外編になります


『うしろにトト郎!』


 それは日本のTVアニメーションだ。

 ナマハゲをモチーフにしたお化けのトト郎と、主人公の少年『権蔵ゴンゾウ』が巻き起こす騒動を描いた人気アニメだ。

 いつも後ろから権蔵をやさしく見守っている大きくて灰色したズングリ姿のトト郎。

 そしてトト郎の「悪い子は×(バーツ)」の決め台詞とともに良い子の権蔵をイジメる悪い子の顔に×印をつけるというのが定番のオチであった。

 そんな人気アニメゆえ、劇場版が製作されるのは普通の流れである。

 だがここで起用された映画監督「子供だけでなく一緒に見る親も楽しめる作品にせなな。ちょうどサスペンスホラーブームやしナマハゲの設定を生かしたろ。よっしゃそれでいこ」と路線変更。


 そして出来上がった劇場版。


背後うしろにトト郎……』


 主人公の少女『アステルパーム』はホンの出来心から悪いことをしてしまう。

 そのとき以来、時折、背後に感じる不気味な影。

 そしてアステルパームの身のまわりに不吉な出来事がおき始める。

 頭上より落下してくる鉢植えに直撃しそうになったり、信号待ちで後ろから誰かに車道に突き飛ばされるなど状況は悪化する一方。それとともにドンドンと存在感を増してくる背後の存在。

 やがてその影が灰色した巨大な化け物の姿に実体化した時――

「我はトト郎……。お前を殺す」

 襲い掛かってくるトト郎。

 逃げ出すアステルパームは大人たちに助けを求めるのだが――

「トト郎? そんなお化けが現実にいるはずないでしょ」

 と一蹴されるだけだった。

 普段は姿を現さないトト郎に怯えながら生活するアステルパーム。

 だが、エスカレートしてくるトト郎の攻撃で傷つくアステルパームの姿に、彼女のまわりの大人たちも不審に感じ始め、ついにはその正体を発見し驚愕する。

 実在したトト郎からアステルパームを守るため警察が出動。

 トト郎を包囲し拳銃を構える。

 だがお構いなしに歩みを進めるトト郎。

 いっせいに発砲開始。

 無数の銃弾がトト郎の体にめり込んで血を噴出させる。

 だが全弾発砲し銃撃が終わってもまだ、トト郎は血まみれのまま歩みを進めてくるのだ。

 万策尽きた、と思えたそのとき、奇跡は起こる。

『ドドーン!』

「ぎゃああああ!!」

 天空から雷が一閃、トト郎へと直撃した。

 黒焦げになったトト郎。さすがに歩みが止まった。

 ホッとした気配の次の瞬間。

 再びゆっくり進み始めるトト郎。

 その動きに、焦げた表皮がひび割れ地面へとずり落ちてゆく。

 剥がれた表皮の下から焼けただれた赤い皮膚あらわになり湯気を上げていた。

 呆然としている警察隊を無視してアステルパームの直前まで接近したトト郎。

「クク、俺が最後のトト郎だと思うなよ……」

 そう言い残すと、身体がドロドロに朽ち溶けていった。


『いやあああああ!!』と悲鳴を上げたのはアステルパームではなく、その映画を観ていた劇場のチビッ子達であった。

 いやもう泣くは叫ぶはおしっこチビるは引き付け起こして失神するはでもうまいっちんぐ。

 三日で上映禁止になりました。

 

 なぜか? この現象はなんなのか?


「カレー作るでー」

「ワーイ!」

「(ワイの個性も出さんとな。よっしゃ、隠し味に砂糖いれたろ『ドボン!』)できたでー」

「ワーイ!(ゲボラッ)」


 人は同じ過ちを繰り返すという。

 昔の赤い人はそう言った。

 そんな伝説的作品のキャラクターヌイグルミを日本から持ち帰ったチィルール。

 そしていまホテルの一室で、そのヌイグルミに向き合い、同じ日本からこの異世界にやってきたセイヤは悩んでいた。


(獣臭いけど肉はある。玉ネギに米もある。やっぱ醤油だ。これがないと牛丼は作れない。よし旅に出よう。きっとこの世界のどこかにあるであろう醤油を求めて旅立つんだ。魚醤はあったんだ。きっと醤油もみつかるはずさ)


 そんなことを考えているセイヤのそばでチィルール。


(よほどあのヌイグルミが気に入った様子。セイヤにくれてやるとしよう。なんか元気なかったしな)


 そっとその場を離れるのであった。



ネタがひと段落したので次回投稿は間が開くと思います

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