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それぞれの清算へ


 パタリと倒れたチィルール。

 彼女にジェットコースターはまだ早かった御様子。

 セイヤに連れられ、背もたれのない平たいベンチで横になりお休み中。


「ヤレヤレ、まったくコイツは」


 付き添うセイヤ。二人きり。トロイとリリィーンは飲み物を買いにいった。


「はあー、平和だなー(なんだか久々にリラックスした気分というか懐かしいな、この感じ)」


 行き交う人々。ここは遊園地。幸せ万杯。

 異世界に来て色々苦労したことを思い返すとひと際の感慨。

 自分が自分のために『遊ぶ』なんてこと、現実でしがない高校生をやっていたとき以来久しぶりなのだった。


「あ!? また漏らしてネーよな?」


 セイヤ、お漏らし癖のあるチィルールのスカートをめくり中を覗く。

 何気ない行動だ。

 けっしてエッチではない。

 今までのことを振り返って、この現実に戻ったときにこの懸念が最初に首をもたげたのだ。


「ひっ!」

「ナニをやってるのかな君は……」

「あ、二人ともお帰り」


 そのタイミングでトロイとリリィーンが戻ってきた。

 なぜか二人とも驚愕の様子。

 不思議に思うセイヤ。


「へ、変態ーぃ!」

「はあ?」


「婦女子のスカートを覗く行為はあまり褒められたものでは……」

「ああ、これか。またチィルールがお漏らししてるんじゃないかと思って」


「私、お巡りさん、呼んでくる(地獄に落ちるがいいセイヤめ!)」

「なー!!(コイツ、これ幸いにとオレを陥れるつもりか!)」


 どこかに向かって走り出したリリィーン。

 追いかけるセイヤ。


「あ、君たち、大事にしちゃダメだ!(こんなツマラナイ事案で騒動を起こすのはマズイ)」


 トロイも慌てて追いかける。

 彼らは今、この世界において微妙な立場に立たされている。


(今、地元の憲兵やマフィアとの悶着はよくない。それぞれの利害や思惑に翻弄されて、ヘタをしたらみんなバラバラにされてパーティ解散になりかねない)


 トロイは最悪の状況を想像した。


(いつのも戯れゴトだろうけど、起点はあのリリィーン。今回はナニが起こっても不思議じゃない。どうにかいつものオフザケで決着させないとダメ……なんだけど、コレは? なんだ? どうなった?)


 人ごみを掻き分け、建物の角をまがり、ちょっと草むらを駆け抜けて……フト気付いた。


「なんだココは? 二人はどこに? いや、そんなことより、あり得ない。どこだココは?」


 驚愕するよりない。


「僕が迷子なんてあり得ないこどだ。じゃあココはどこなんだ。っつ、頭が? なんだこの違和感。認識をナニかに干渉された? あり得ん!!」


 冷静なトロイが慌てた様子。

 彼女はけっして迷子になった自分を否定し言い訳したいわけではなかった。なぜなら……


「なんで? いきなり……夜? 時間が? いや空間もか。なんでこんな御伽噺おとぎばなしレベルの時空変異が突然起こった? 僕はいったいナニに巻き込まれているんだ?」


 情報屋のトロイですら判明できない不思議な事案が発生したのだ。


セイヤ 「リリィーンが消えた? それにココどこだ? 道を外れたにしても、いきなりこんな密林ジャングルって……しかも夕暮れ? 川辺に焚き火がある。誰かいるのか?」


リリィーン 「あっれー? ココって知ってるけど。こっちの道を登ったら、ほらね。懐かしいなあ。マフィアのアジトだ。……へ? なんでーっ!?」


 そしてソレは、他の者達にも起こっていたことであった。

 彼らの清算が始まろうとしていた。

 

 

次回からちょっと大人のシリアスになります

更新遅くなるかもしれません

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