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トイレの花子さんとしみしみスナック菓子

「オイ!」


「ハイ?」


「コレは、なんだ?」


「え・・・」


 ということで。

 目の前の男性は、その大きな黒く輝く瞳を落とさんがばかりに、さらに大きく見開いていらっしゃる。

 

 原因は、先ほど渡した弁当箱の中身。

 まあ、しかたないですよね?

 だってアレ、不慮の事故ですもん。


 『不慮の事故』なるものが起こったのは、ついさっきのこと。


「ヤバイ! 遅れる~!」


 4時間目は、無駄に話が長いと有名な、中野先生イン古典。

 チャイム鳴ってもすぐには終わることなく、購買部へダッシュしなければならない生徒たちの大ブーイングにより、やっとのことで終了。


 そのおかげで無事解放された私は、毎日行かなければならないあの場所へと、“廊下は走らない!”の張り紙を無視して、猛ダッシュ!

 2階から4階までの階段を、一気に駆け上がる毎日。

 もうそろそろ、太ももとふくらはぎに、変な筋肉付きそうです。


 今から行くところには、見た目は天使か神様かと見まごうべき、同じ人間とは思えないとても美しくも魅惑的な笑顔が、わたくしめごときを待ち望んでいらっしゃる。

 ただし、部屋のドアを閉めてふたりっきりになったとたん、ある意味大魔王サタンや閻魔大王的存在に、クラスチェンジするのだけれど。


 あまり待たせると、どんな仕打ちが待っているのか、想像しただけでも恐ろしい!

 まあ、あの場所に行くだけでも、胃がシクシク痛み出すくらいには、憂鬱なわけで・・・。


「とにかく早く行って、貢ぎ物をささげなければ! 私、ピ~~ンチ!」


 階段を上がりきり、次の角を曲がれば目的地・・・と思った、その時である。


「キャ!」


「ギャッ!」


 出会い頭の、正面衝突。

 運良く、尻餅をついて転ぶことは避けられたのだが・・・。


「え? ヤバッ!!」


 私の手の中に収まっていたはずの紙袋が、地面へと転げ落ちていた。

 なのですぐさま腰を下ろし、紙袋を拾い上げる。

 相手には、そのあとすぐに土下座でもして丁寧に謝れば、それで許してもらえますよね・・・って思っていたのだけれど。


「ちょっと、あんた誰に向かって・・・え?」


「ぶつかったんなら、謝れ・・・って・・・ゲッ!」


「そうよ、なにシカトこいて・・・ハァ?」


 やはり、そう簡単には許してもらえ・・・アレ?

 みなさん、なんでか語尾が、おかしなことになっておりますが?

 

「ちょ、この子、藤原 彰子よ!」


「ヤバくない? なんとかしないと!」


「まずい、まずいわよ~~!」


 なんでだろう?

 まるでホラー映画を見ている時のような、恐怖に震えたような声で、うろたえていらっしゃる?


 ・・・とのことで、紙袋を抱えながら立ち上がり、声のする方へと初めて顔を向けた。


「あら・・・」


 そして。

 そこには、見覚えのある女子生徒が、3人。

 まあ、クラスは違えど同級生だから・・・だけではないんだけどね?


「目を・・・目をヤられるーーーーー!」


 そう叫びながらも両手で目をかばうような仕草をし、体をわざとらしくも激しく左右に振る女性・・・あなたは確か・・・。


「人の下着をブン取って投げる、エロ女じゃないの~~!!」


 って、ソレは私じゃないんですけど?


「見かけから脳みその中まで、すべてが“平凡”な地味女~~!!」


 って、ソレは私ですね。


 この3人には、見覚えがある。

 私が生徒会長秘書になりたての頃、屋上に呼び出しをかけた主犯:新川さんと、一緒にパンツ取られて校庭に撒かれてしまった、取り巻きのみなさんのうちの、前田さんと吉野さんではないの。

 3人とも、生徒会長の策略に見事に引っかかり、


『学校の風紀を著しく乱しすぎ!』


 と、校長先生を筆頭に、教師皆さんのお怒りに触れ、10日間の自宅謹慎になっていたはずなのに。

 停学解けて、学校に来ていたんだね?


『あの子たち、自分の履いていた下着をばらまいた、変態よ~』


 と、他の女子生徒たちから白い目で見られ、


『欲求不満な、アマゾネス集団』


 と、男子生徒たちに、好奇の目で見られている中、学校に出てくるなんて、さすがはあの生徒会長様の熱烈なファンクラブの方々。

 私のような、超平凡女とは、心臓の強さが段違いだわ!

 と。


 どちらかといえば、ある意味尊敬の念を持って、彼女たちを見ていただけだというのに・・・。


「ご、ごごごごめんなさぁぁぁぁいいいい!!」


「悪気は・・・決して悪気はなかったのぉぉぉぉ~!」


「どうか“生徒会の秀隆(ひでたか)コンビ”にだけは、言わないでぇぇぇぇ~~!」


 突然、その場で正座をしたかと思うと、3人揃って地面に顔をくっつけて、土下座をし始めましたよ?


「え? ハゲタカコンビ?」


 ・・・ある意味、なかなかナイスなネーミング?


加茂 秀一(かもしゅういち)生徒会長様と、篠原 隆之介(しのはらりゅうのすけ)生徒会副会長様のことでしょう?」


「見目麗しいイケメンコンビをいっつも独占していて、わかんないの?」


「イケメンに囲まれた、乙ゲーの主人公みたいな生活・・・うらやましい・・・」


 え?

 なに勘違いしてんの?

 私のどこが、羨ましいの?


 ・・・確かに見た目はとってもお美しくて紳士的? な、お素敵コンビなんですが・・・。

 中身は、魔王と妖怪? のドSコンビですけど? 


 変わってもらえるものなら、誰でもいいです!

 今すぐに変わって欲しいものだと、心の底から熱望しているというのに!


 なんて、心の中で葛藤しているうちに、目の前の土下座3人娘は、何処かへ姿を消していたのです。


 ・・・といういきさつがあって、もしかしてお弁当の中身は・・・と思ったのですが。

 生徒会長のその驚きよう・・・。

 やはり、大惨事でしたか・・・。


「え~っと、これはですねぇ・・・」


 ただの言い訳にしか聞こえないかもしれないが、一応理由を述べようとした、その時である。


「お前は、“キャラ弁”も作れるのか! 見た目にそぐわず器用なもんだな?」


「は? “キャラ弁”?」


 何言ってんの? この人。

 今日もあなた様のリクエストどおり、“シャケ弁”にございますが?


 白いご飯の上に、焼いたシャケ(スーパーのタイムセール品である“シャケ3個入り、お買い得セール品”)乗せましたけど?

 おかずには、肉団子・しめじの甘辛煮・紅しょうがの卵焼き・ほうれん草の胡麻和え・ぶどうを入れましたけど。


「しかも、シャケ弁だけに“KIRIMIちゃん”とは、なんて素晴らしい!」


 そう言うと、生徒会長様はスマフォを取り出し、宇宙人ウインナーの時と同じようなハイテンションで、パシャパシャと写メなぞをとっておいでです。


「“KIRIMIちゃん”?」

 

 弁当の中身をそ~っと覗き込めば、あら不思議。

 いつのまにか、ほうれん草の胡麻和えに使った刻み海苔が、いい具合にシャケの表面に目と口になって、くっついていらっしゃる。


 まさに、ザ✩ミラクル!


「会長は、“KIRIMIちゃん”をご存知なんですね?」


「ああ。可愛いからな? “タイくん”“さばくん”“きんだらさん”など、仲間たちシリーズも全てコンプリートしている」


「え? “コンプリート”?」


「オレの趣味だが・・・なにか文句でもあるのか?」


 ギロリ・・・とまるで今にも八つ裂きにされそうな、鋭い視線を向けられました。


「いえいえ、文句などめっそうもございません。なかなか素敵なご趣味で・・・」


 まるで悪代官にごまをする、これまた悪徳商人のごとく、揉み手をしてしまう私。

 ああ・・・気の小さい庶民である自分が、うらめしい・・・。

 それにしても生徒会長様、宇宙人ウインナーへの思い入れに対してもドン引きしたけど、もしかしてあなたの美的感覚って・・・。


 そんなことを考えていた、私の目の前では。

 突然、生徒会長の機嫌が良くなり、一変してニヤリ・・と怪しい笑みを浮かべると、


「そうか! お前も好きなのか! オレたち、気が合うじゃないか!」


 ・・・怖いくらいに嬉しそうです。

 上機嫌で、シャケ弁を食べ始めました・・・って、好きなキャラを頭から勢いよくかじるのは、平気なんですね?

 普通ならちゅうちょする、かわいそうで食べられないエトセトラ現象が、起こりそうなものですが。

 もしかしてそれが、あなたの好きなものに対する愛情表現・・・なんてものでは、ございませんよね?


 だって・・・。

 猟奇的すぎるだろうがぁぁぁぁ~~!

 まあ、性格的にはある意味、とてもお似合いです。


「? タイムセールの安物にしては、このシャケ、あまりパサパサしていないのだな? 程よい塩加減で、むしろ上品な味だ」


「ええ。“油塩”を塗ってあるんです」


「なんだ? ソレは?」


「何かの雑誌に載っていたのを、参考にしたのですが・・・。サラダオイルを熱して、塩を混ぜたものですよ? 仕上げに鰹節を入れているんですけど。それを焼いたシャケの表面にハケで塗ると、みずみずしくって適度に塩のきいたシャケになるんです」


 どこぞかの高級料亭の豆知識みたいな、そんな感じの記事をだったと思う。

 試しにやってみたら意外とイケたので、パサパサしているシャケを購入した時には、いつも使っている手なのだ。


「この紅しょうがを入れた卵焼きも、彩はもちろんのこと、この独特の食感と、ピリっとくる感じが美味しいぞ」


 と、お褒めの言葉がいただけで、一安心にございます。

 いつもどおりにお上品な箸使いにて、幸せそうな顔をして食べていらっしゃいます。


「そういえば、会長?」


「なんだ?」


「女子トイレの件、なのですが・・・」


 最近、我が学校の女子トイレは、外にある唯一の校庭トイレ以外はすべて、一部の女性生徒たちを除き、使用不可な状態となっている。

 なにかの怪しい宗教団体なのかそれとも・・・という正体不明の女性集団による怪しい儀式? なるものにより、起こってしまっている現象なのだが。

 各階、教師用トイレを除けば8箇所にある女子トイレ全てに、この仲間たちが配属されているところを見ると、20人以上はいると予想できる。


 その儀式めいたこととは・・・・・・。


 女子トイレを使おうとすると、個室に閉じ込められ羽交い締めにされ、トイレの中に頭から突っ込まれたり、顔面にトイレ水ぶっかけられたりした挙句、


「お前も、仲間に入れよ~」


 と下着をもぎ取り、悪質な勧誘を行って仲間を増やしていくという、なんともゲスい上に意味不明のものである。

 被害者たちは報復を恐れ、誰ひとりとして教師や生徒会室にまで苦情を述べられず、日々恐々とした生活を送っているらしい。


 が。


 なぜか、私はその被害にあったことがなく・・・。

 クラスの女子や料理クラブの仲間たちからは、“お前も仲間なのか!”とあらぬ疑いをかけられてしまい、正直困っているのだ。


 今日も、針のむしろ状態・・・こんな精神状態で、部活になんぞ顔を出せるはずもなく・・・。


「安心しろ! その件はもう解決した」


「アレ? ご存知でしたか?」


「ああ。お前が困っていると、隆が教えてくれたのでな? 犯人もすでに特定済みで、しかも制裁の真っ最中だ!」


「・・・相変わらず、お仕事がお早いんですね?」


「お前のためだろう!」


「はあ・・・。ありがとうございます」


 ということで。

 ひとまず、お礼ANDお辞儀をしておきました。


「そういえば、今回協力してくれた花子が、お礼の品を受け取りに来ているはずだが・・・。アレは持ってきたんだろうな?」


「ハイ! 言われたものならここに・・・」


 弁当箱とともに、紙袋の中に入っていた箱を取り出す。

 ・・・この音・・・やっぱり中身は、大惨事な予感・・・。


「よし! お前、今からそのドアの前で、ブレイクダンスを踊って見せろ!」


「は?」


 突然、生徒会長様のムチャ振りが、発動されました。


「ブレイクダンスだ! 知らないのか?」


「いえ、知ってはいますが・・・ナゼ?」

 

「恥ずかしがり屋の花子が、部屋に入ってきやすくするためだ! アイツ、回って踊るとすっごく喜ぶんだよ」


「はあ・・・、って、そんな高度な運動! 私にできるわけないです!」


 そう。

 ブレイクダンスとは、全身(主に上半身)を使って、地面の上で回ったり跳ねたりしてみせる、結構ハードな動きのパフォーマンスダンスのことで・・・。

 なにをやっても、“並”にしかできない私に、突然そんなハードル高いことを求められても困る!


 そんな私をまるでゴミムシを見るかのごとく、あからさまに見下ろされている生徒会長様は、


「チッ! 仕方ないな・・・」


 大きな舌打ちをしたかと思うと。

 ・・・・・・まるでプロ並みの見事なブレイクダンスを、ご披露してくださいました。


「会長、とってもお上手なんですね?」


「? 妖怪たちの主に君臨するのだから、これくらいたしなんでいても、おかしくはあるまい?」


 って、なんでそんな、不思議そうな顔を返してくるんですか?


「え? たしなみ・・・ですか?」


「そうだ。ブレイクダンスとはその昔、ギャングが抗争を平和的にまとめるために行った、由緒正しい決闘方法なんだぞ?」


「え・・・ソウナンデスカ・・・」


 ただの踊り大好き目立ちたがりやの、派手なパフォーマンスだとばかり・・・。

 そんな正当な理由、あの踊りにあっただなんて!

 って、フォームのお美しい会長のブレイクダンス以上に、その由来に驚いているさなかである。


「相変わらず、キレッキレの素敵なダンス。お兄ちゃん、かっこいいよ~」


 アレ?

 なんで、しわっしわなダミ声が聞こえるの?


 不思議に思い、入口のドアに視線を向けると・・・・。


「んん~~?」


 アレ?

 “花子さん”って言ったら、“トイレの花子さん”のことですよね?

 確か、10歳前後くらいの、可愛らしい女の子の妖怪だったような・・・・。


 だって。

 目の前にいるのは、赤い吊りスカートをはいた、おかっぱ頭の・・・。


「お・・・おばあさん?」


 顔から水分がなくなったかのように、しわくちゃな老女?

 疲れきったような、やつれて目の下に大きなクマをつくった老女が、痛々しい笑顔を作ってたっていた。


 そんな彼女を凝視しつつも、大きな口を開けながら、バカっツラ丸出しの私。


「すまない、そんな姿になるまで酷使してしまって・・・」


「べつにいいよ~! お兄ちゃんのためだも~ん」


「これが、褒美の品だ。早く元気になって、元通りになってくれればいいのだが・・・」


「ありがとう! お兄ちゃん大好き!」


 って、目の前では、老女とイケメンの仲睦まじい光景が、繰り広げられていた。

 老女は、生徒会長から手渡された箱を開けると、少し戸惑うような表情をしてみせたが、その中の一つをつまむと、口の中へと放り込んだ。


「コレ、美味しい~。カリカリさくさくで、チョコが中までしみっしみ。やめられない止まらない・・・」


 ってソレ、かっぱ○びせんじゃ、ないんですけど?

 ミルクチョコとミルクココアをふんだんに使った、しみチョコにございます。

 まあ落としたせいで、粉々のバラバラ状態になってしまいましたが・・・。


「こっちは、いろんなチョコ味があって、食べてて楽しい~。飽きなくていいよ~」


 そっちは中のチョコ、いろんなチロルチョコを入れて、味がそれぞれ違うからね?

 とういうことで、こちらも粉々のバラバラ状態になってしまった、チョコパイにございます。


 花子さんはめんどくさくなってきたのか、ついには箱からからダイレクトに、それらを口に放り込み始めました。


 ・・・ら?


「え? コレはどういうこと?」


 彼女の顔は見る見るうちに元気に・・・といいますか、若くなってきているの?

 え? トイレの花子さんって、そういう生き物でしたっけ?

 最終的には噂通り、10歳前後のとっても可愛い女の子に、収まったのでございます。


「ああ。100人くらいに分裂して、各女子トイレに常に待機な上、すべての加害者に制裁までも加えていたからな? かなり体力を消耗していたんだろう」


 結局、女子トイレを占拠してわけのわからない行動に出ていたのは、あの事件以来『アマゾネス集団』と言われて影で変態扱いを受けていた、新川さん率いる生徒会長ファンクラブの、メンバーであった。


「生徒会長と副会長を『ハゲタカコンビ』って呼んで、崇拝している集団の暴挙だったんですね」


「ハア? 『ハゲタカ』? あいつら・・・」


 アレ?

 会長、怒っていらっしゃいますけど、私何か、悪いこと言いましたっけ?

 そのお美しい顔を歪め、ゴゴゴゴゴ・・・なる不気味な擬音なるものをかもしだしながらも、今にも猟奇殺人を起こしそうな、そんな顔をしていらっしゃいますが・・・。


 花子さんはあえて姿を見せず、加害者たちの姿をトイレで確認しては、かかと落としや回し蹴りを駆使してトイレの中へとダイブさせ、またはトイレの水を操っては水鉄砲のようにして、ピンポイントで加害者にぶっかけたりをしていた。


 一日中、一分一秒を無駄にすることなく・・・。

 おかげで、お騒がせの女子集団は恐怖のあまり、トイレに近づくこともままならなくなったらしい。


 まあ、解決できてよかったんですけど・・・。

 

 それ以上に、私には気になることがある。

 まずは・・・・・・。


 トイレの花子さんって、分裂するの~?

 100人くらい可能だなんて、まるで少年漫画に出てくる、“~てばよ”忍者少年じゃん!

 まあ確かに、見た目は将来彼と結婚した、ヒロインの小さい時っぽいけど。


 そして回復アイテムには、“スナック菓子”?!

 でしたっけ?

 初めて知りましたけど。


 でも。


「それにしても、こんな可愛い子に助けてもらっただなんて~。ありがとう!」


 かわいいは正義!

 私は思わず抱きついた。


 ヤダ・・・。

 ちっちゃくて可愛い上に、髪の毛サラサラで気持ちいい!

 ジャスミンの香りで、癒されるし~。


「お前、妖怪に触ったら・・・」


「“かわいいは正義!”なんです。この子達には、私の頭痛センサーは発動しません! あ~癒されるぅぅぅ~~」


 トイレの花子さんも、真っ赤になって照れてはいるが、嫌そうではない。

 が。


 約一名、とても不愉快だと言わんばかりの、どす黒く恐ろしい念を発していらっしゃる?


「花子、お前はすぐに現場に戻り、あいつらにトドメを刺さなくてはならない!」


「ハア?」


「今すぐに現場に赴き、今度からは汚物タンクに溜まっているものをあいつらの全身に、ぶっかけて来い!」


「イエッサーーーー!」


 生徒会長様の迫力ある命令に対し、嬉々とした表情の花子さんは、すぐさま私の目の前から姿を消してしまいました。

 正直、さみしいです。


 それにしても生徒会長、何に対してあんなに怒っているの?


 ・・・と、毎度ながらも呆気にとられるしかない私。

 しかし、目の前にて不機嫌全開でいらっしゃる生徒会長様は、そんなことを気にする様子もなく・・・。


「第一だなあ~・・・」


 突然、ビシリ! と人差し指を私めに向かって突き出すと、


「お前は、オレにだけ抱きついて、オレにだけ癒されていれば、それでいいんだよ!」


 と、すっごく真面目なお顔で、言い放ったのでございます。


 え?

 ナニソレ・・・。


 ・・・・今日も、意味がわかりません!


 こうして私は会長への謎を深めつつ、一日を終えたのでございます。


トイレの花子さん


有名な学校七不思議の一つ。

容姿は、白いワイシャツに赤いスカートと、おかっぱ頭の女の子が定番です。

いじめで死んだ女の子の霊だと言われており、いじめに対してはかなり敏感です。


学校の3階にあるトイレの3番目の個室に現れるとか。

トイレの個室の前で3回ブレイクダンスをし、ドアを軽く3回叩き、「花子さん遊びましょ」と言うと、返事をしてくれるらしいです。


好物は、スナック菓子だとか・・・。

当初はポテトチップスにしようと思いましたが、あえてのチョコシリーズにしました。

いろんなスナック菓子を作って、花子さんの心をわしづかみにしましょう♪


ちなみに・・・。

今回は、のどか様の感想にあった、“被害者の後日談”に挑戦してみました。

詳しい内容は、“最恐彼氏”を読んでね♪


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