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75. 乱回転
「イェーーーーイ!どうじゃ最高じゃろ?」
「わっ、うわぁ、うぎゃーーー」
「キャーーーー!!!」
「どうした?叫んでるばかりでは、この最高を楽しめんぞ?」
「そんなこと言ったってー、こんなスピードでグルグル回ってたら、楽しめないよ。なんか気持ち悪くなってきたし……。」
クウ村長とキョウのやり取りが聞こえるが、それどころではない。さっきから壺が、かなりのスピードで進んでいる上に乱回転している。壺のデコボコが原因だ。さっきから、頭がクラクラする。トンテンカンが言っていたのはこう言うことか……。そりゃー誰も狩りについて来ない理由だ。こんな体験は一回だけで良い。
「「「リーン大丈夫?」」」
「だ、だい、じょ、じょばない」
「「「気絶するのもありだよ」」」
「ぎゃん、びゃる」
気絶したいが……。クウ村長のことを考えると、気絶したから「リベンジじゃー!」とか言いそうである。なんとしても耐えねば。
「そろそろ頂上じゃ。一瞬の浮遊感の後のフリーフォールは格別じゃぞ!」
「ははは、はぁー……」
キョウですら、空笑いからのため息である。まぁ壺の口に掴まってるから私よりさらに怖いだろう。




