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3. めざめ
『緊急事態発生!緊急事態発生!外部より想定以上の衝撃発生!外部より想定以上の衝撃発生!ポットより速やかに脱出してください。ポットより速やかに脱出してください。』
「うっ……ん?」
アナウンスの音によって目覚めるが、目の前は赤い光が明滅していた。体の状態を確かめるが何もおかしな所はなかった。
ふと目線をあげると、耐熱ガラス越しに人がいた。黒髪に毛皮のようなものを身につけた、小さな少年だった。
「えっ?」
少年の手元を見ると、耐熱ガラスに手形がついていた。大気圏を突破し、着地するための衝撃緩和もかねているのに……。




