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カップ焼きそば持って異世界転移、猫の国の王子殿下に聖女じゃない私が溺愛される!?  作者: 猫又 マロ
ハーベルト王国編/第1章

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8/20

氷の王子様にはご用心

皆様、お初にお目にかかります。アルト王子の護衛、秘書、ダリアン·チェスターと申します。以後お見知りおきを。アルト王子殿下の裏の顔をご覧頂こうと思うのだが、我が殿下は一度プッチンプリンなると歯止めが聞かなくなる傾向があり、気分を害する描写もあるので、その際、このお話を閉じることを約束してくれると有難い。


春が目を覚ますと、部屋のベッド中だった。首元と、頬には大きなガーゼと包帯が巻かれていた。


「アルト王子……殿下」


私が呟くと、手を握ってる感触に、体を起こして見てみると、椅子に座りうつ伏せで、アルト王子が眠っていた。アルト王子が目を覚ますと、ハッとした顔で、私の頬に手が触れた。あの時のような、冷たい手ではなく、温かい手は陽だまりのようだった。お互い見つめ合うだけで、言葉出ない。


「痛みはありますか?」


アルト王子が、そう私に聞いてくれたのに、何故だか言葉に出せなく、首を横に振るだけで、私の胸が張り裂けそうだった。


「治癒士に、魔法で治させましたが、頬の腫れは数日続くと。大事な君の体に傷を負わせてすまない……」


アルト王子の手が震えていて、どれだけ私を思って探してくれていたんだろうと思うと、自然と涙がこぼれ落ちた。


「すっごく怖かったけど、アルト王子殿下が助けに来てくれる、そんな気がして…」


私の涙を、アルト王子が指で優しく拭うと、寝室の扉をコンッと1回、叩く音が聞こえた。絹の寝巻きの袖口で、ゴシゴシと自分の泣き顔を拭いた。


「報告か?」


「はい、アルト王子殿下。地下牢にて尋問を開始しました。主犯格は未だ不明です」


アルト王子がなにやら、黒髪の男性と話していると、私の方に、アルト王子が戻ってきた。


「ゆっくり養生を。聖女様には、専属の護衛騎士と侍女を付けさせた。入り用な時は遠慮なく呼ぶといい」


「あ、ありがとうございます」


アルト王子の口調が急に変わり、少しピリついたあの時感じた空気感に、肌寒さをか感じながら春は、アルト王子の後ろ姿を目で追っていた。



────☆



「ぎゃああああ!」


「主犯格は誰だ?」


「さっさと答えんか!」


両方の手首を鎖で吊るされ、地獄の拷問が続く盗賊たちの断末魔が、城の地下牢に響いた。


「アルト王子殿下が、こちらへ参られる」


「はっ!」


アルト王子が、地下牢の階段を下りる靴音が近付くにつれ、異様な空気感を感じ取った、捕らわれた子分たちが、一斉に騒ぎ始めた。


「ひぃっ!!」


「殺される!」


「こっから出せ!出してくれ!」


地下牢の牢の前で靴音が、ピタリと止まると背筋が凍りそうなほどの魔力(マナ)に、体制のない子分たちは失神しだしたり、失禁してして錯乱しながら、叫び出し、牢の中は、地獄の断末魔が響き渡っていた。


用意された、アルト王子専用の椅子に、騎士が迅速に、案内をするとアルト王子は前かがみの姿勢で座った。


「地獄の拷問時間を、始めるぞ」


低い唸るような、冷たい声のアルト王子の二面性を知る騎士たちですら、冷や汗が流れ落ち、立ってるのがやっとな騎士の甲冑が、カチカチと震えるほどだった。


「アルト王子殿下!こちらの、囚人にございます!」


ドサッと地面に叩きつけ膝を地面に付けさせられたが、アルト王子の怖さを知らない盗賊の(ボス)は、靴に唾を吐きつけた。


「ドブネズミは汚いだけの、ネズミだな」


パキパキと座っていた椅子から冷気が立ち込めると、地下牢の床、全体が凍りつき、(ボス)の足が氷漬けになると、あまりの冷たさと、痛みに断末魔が、響いた。ガンッと、アルト王子が履いている鉄の靴を思い切り、頭を狙って振り落とすと、そのまま前に(ボス)が崩れ落ちた。アルト王子が右手を挙げ椅子から立ち上がると、焼きごてが赤くバケツの中で燃え、バケツの中から騎士が、焼きごてを手渡すとアルト王子が気絶し倒れてる、(ボス)の背中に、押し付けた。


「ジュー!!」


「うぎゃぁぁぁぁああああ!!!」


焼かれた背中の肉が赤くなり血が滲む姿に、その光景を見ながら、笑みが零れるアルト王子の姿は、まるで氷の鬼神のようだと、騎士の間で広まったのが、この名前だ。カランと、焼きごてが牢の床に落ちると、次の焼かれた焼きごてを騎士が、素早くアルト王子に手渡し、それを何本も押し付ける度に、のたうち回る(ボス)の頭を踏みつけては、残虐的な拷問に騎士たちが、恐怖の光景を見続けるしかなかった。


「聖女に傷をつけた。万死に値することを、知らぬとは言わないよな」


「ぐあああああ!!やめてくれ!頼む!」


(ボス)の断末魔が、後、どれくらい続くのか、他の者たちが、全員手で耳を塞ぎながら別の牢の中で、泣き叫ぶ声が響いていた。


「聖女様の歯が2本、肋にヒビ、全身打撲に、首に傷──」


ダリアンが、となりで報告書の紙をペラペラと捲り報告していく。(ボス)の顎を靴の先でアルト王子が持ち上げると、低い声で呟いた。


「その足りない脳みそで、よーく思い出せ。主犯格の特徴、声、顔、見たもの全てを吐かないなら、お前らドブネズミに生きる価値なんぞ、この国ではないと思え」


アルト王子が、牢から出ると騎士たちが一斉に横に並び、敬礼をしながらアルト王子を見送りをした。


「後のことは任せたぞ」


「はっ!」


ダリアンが騎士たちに指示を出すと、先に階段を登って行くアルト王子を、追うのだった。

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