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カップ焼きそば持って異世界転移、猫の国の王子殿下に聖女じゃない私が溺愛される!?  作者: 猫又 マロ
ハーベルト王国編/第1章

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ミランダの失態

春の前では、か弱い女の子。でも、本当のミランダは、どっちでしょうか?


アルト王子は、本当は春を招待をしようと思っていたが、忽然と消えた専属侍女頭のメルの消息が、分からないまま、また何か起きたらと思う、アルト王子は、聖女お披露目は、暫く延期にしようとなっていたのだ。頑張って書いた手紙とクッキーが入った箱をドレッサーに置くと、春は寝室の中に入ってしまった。


────॰`✧


「アルト·タタン·ハーベルト王子殿下の入場!!」


伝令(ヘラルド)が、アルト王子の名を呼ぶ声が会場に響くと、ラッパ隊、音楽隊がアルト王子を出迎える曲が流れると各国から来た、姫君や、貴族令嬢、ハーベルト王国と親交のある紳士たちが、一列に並ぶと、カーテシーや、一礼をしてアルト王子に、敬意を示していた。


「アルト王子殿下、前よりも色気が……」


「殿下を見られるなんて、この世の幸せですわ」


今にも卒倒しそうな、令嬢や姫君たちのため息が会場の中で広がる中、1人の貴族令嬢の姿が会場には、いなかったのだ。


────॰`✧


『 コンコン』


春が扉を開けると、背の低い高価なドレス姿の令嬢が一人で立っていた。


「あの…!貴女様が異世界から来た、聖女様でございますか?」


ピンクの髪色から、とても香りのいい香油の匂い、淡いピンクの潤んだ瞳で春を見つめていた。立ち話もよくないなと、春が部屋の中に案内をすると、お茶の用意をする光景に、不思議そうな顔で春を見つめていた。


「お菓子がないんだけど、侍女を呼びましょうか?」


春が、呼び鈴をならそうと手をかけたが、令嬢がそれを制止する。


「いいえ。アルト王子殿下から、小包みを渡すようにと──」


小さな包みを、令嬢が春に差し出すと中身を開けるとそこには、白い無地のマーメイドドレスが一着入っていた。


「これを、私に?」


「殿下の前で、お見せすべきですわ!」


春がドレスを広げて姿見で確認をしてみると、身体と布地が密着して体型がすぐわかる仕様に、首を横に振った。


「行くのは、やっばり遠慮します」


ドレスをソファーの上に置いた。ドレスを令嬢が、持ち上げると春にドレスを押し付け、令嬢がパンッと手を叩いた。二人の侍女が部屋の中へ入って来ると、手短に身支度をと強引に春を着替え室に連れて行き、ドレスを着て出てきた。


「無地の加工なのに、それに不思議な肌の──」


髪は後ろにまとめられると、胸元には赤いバラが一輪飾られた。彼女に背中を押されると伝令(ヘラルド)が、大広間のドアを開けた。扉が開き、春が出てきたアルト王子が飲んでいた果実酒を、吹き出した。


「聖女様の入場!!」


そう誰かが呼ぶと、会場内がざわめきが広がった。


……あの方が異世界から来た聖女様?


……まあ、人間の方なんですね。


……変わった肌色。


……冴えない方ですわ。



春が小さくため息を漏らして、帰ろうとした時、ピンクの髪色の令嬢が、レッドカーペットの前へ出てアルト王子に進言をした。


「皆様、ご静粛に。私、レミー·ミランダから、殿下へご質問がございますわ」


シンッと静まり返る会場の中、王族の席に座るアルト王子が、静かに手を挙げた。


「よい、ミランダ嬢、質問を許可をしよう」


「そちらにいらっしゃる方は、聖女様でお間違いないでしょうか?」


椅子に座るアルト王子が肘置きを指で叩くのが止まると、顔色が変わり、魔力(マナ)が、滲み出した。


「ミランダ嬢、その質問の意図が分からぬのだが?」


アルト王子の声色が、冷たくなる雰囲気に、会場が凍りつくのを感じると、ミランダ嬢が続ける。


「ご気分を害されたのでしたら、謝罪申し上げます。ですが、聖女様として召喚なされたのでしたら、今宵この場にて、そのお力を皆にお見せすべきでは──」


チラリと、ミランダ嬢が私を見て鼻で笑い飛ばす仕草に、やられたと痛感したが、時すでに遅かった。


「今ここで、聖女としての証を示せと?」


「はい、殿下。結界に守られてるハーベルト王国ですが、国王陛下がお眠りになられて、二年。結界の不安定さも目立ち、いつ魔物がこの国に攻め入るかも、知れない不安の中、民たちは怯えて暮らしていることを、アルト王子殿下は、お忘れではないはず」


……この子、さっきまでしおらしくて、可愛いって思ったけど、かなりの役者だし頭がきれる。アルト王子殿下が、黙ったままのも頷けるが、私には聖女の力はない。


冷や汗が額から流れ落ちる春の顔色を見て、苛立つアルト王子に、隣に立って護衛中のダリアンが呟いた。不機嫌だったアルト王子の顔色が、急に真っ赤になって尻尾が、膨らんだ。


『 それしかないでしょ』


『 ぐっ…』


アルト王子が、椅子から立ち上がりマントを広げるとレッドカーペットの上を歩いた。進む先には、会場の扉の前で立つ春。そして、右膝を付いて彼女の手の甲にキスを落とした。


「今宵のファーストダンス、私と踊ってはいただけないでしょうか?」


迷う春の手を引いて腰に、アルト王子が手を回した。そして、耳元で囁くように"私に、身を委ねて"とアルト王子に言われるがまま、私はアルト王子の手を掴んだ。それを見ていた、ミランダ嬢が扇を広げながら、ギリっと奥歯を噛み締めると、会場を飛び出し馬車に乗り込むと城を後にするのでした。

また、間違いが。ハーバルトではなく、ハーベルト王国です。

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