表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/19

空猫

天才と呼ばれた画家がいた。


人の心を捕らえて離さない、

斬新な色使いと構図。

鮮やかな絵の奥に沈む、深い悲しみ。

その相反する感情に、誰もが惹かれた。


ここは、とある美術館。


権威あるその館の一角に、

画家の作品は飾られている。


なぜだか人々は皆、

その絵の前で足を止め、

決まって、静かな微笑みを浮かべて見つめる。



斬新さのない、穏やかな色の空。


窓際で、その空を眺める一匹の黒猫。


猫を包み込むように降り注ぐ、

やわらかな日差しの中で、

その首元に輝くのは鈴ではない。


空を閉じ込めたような、

ブルーオパールをあしらったブレスレット。


誰もが、

理由もなく幸福になってしまうような、

そんな一枚につけられた題名は――


――――《空猫》



猫の瞳は、いつまでも映し出す。


曇り、

雨を降らせ、

そして、再び晴れる空を。


それでも変わらず、

そこに在り続けるものとして。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ