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【脱兎】を使いながら頭をフル回転させる。


まだ蜘蛛のリンクは切れていないはずだから、まずはこの蜘蛛を使って合流しよう。


後はこの蘇生薬研究が個人でなく後ろ楯があった場合、もしかしたら【情報】が【情勢】へと進化するかもしれない。


出来る限り逃げながら情報を抜き取ろう。



「お前、今までよく蘇生薬の秘密を守れたな」


「私たち一家、いえ、お父様は爪弾き者だったから誰も私たちと関わろうとしなかったわ。おかげでこうして私は生きていられるのだけど」


「そのお父様とやらは今生きているのか?」


「ええ、お父様がいないと薬が作れないもの」


「蘇生薬一個、ひとひとりの命でどれだけ生きていられるんだ?」


「薬に興味があるの?私の仲間になってくれるなら教えてあげるわよ」



【脱兎】を使って命懸けの鬼ごっこをしながら森を駆け抜けていくと、視線の先に錠とエアルさんがいるのを発見した。


魔人はまだそのことに気づいていない。


【脱兎】をフル活用して魔人と距離を取って合流する。



「結!無事だったか!」


「話は後だ!エアルさん!この蜘蛛の糸を使って相手の動きを止めることは可能ですか!?」


「時間をくだされば……!」


「分かりました、それまで俺が囮になって時間を稼ぎます」


「ユウ様、お気をつけて……!」



抱えていたレティスさんをそっとその場に降ろし、魔人の方へと駆け出す。



「こっちだ!魔人!」



【脱兎】のスピードに任せてすれ違いざまにナイフで斬りかかる。



「女の子の肌に傷をつけるなんて、よほどあなたから死にたいらしいわね?」



切った傷口はすぐに塞がってしまったものの、挑発に乗ってくれたようで進路を俺の方向に定める。



「さぁ、鬼ごっこの続きといこうじゃないか」


「絶対に後悔させてあげるわ」



 

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