表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/20

15




声がする方を振り返ると、依頼人の姿があった。


不気味な笑みを浮かべている。


俺たちは戦闘態勢をとった。



「あ~あ、教えちゃったのね?生け捕りにしようと思っていたのに、これじゃあ殺すしかないわね!」



そう言った瞬間、依頼人の肌は青色になりコウモリのような翼が生えた。


そして空に飛び上がる。



「エアルも同罪ね。あなたには生きてて欲しかったけど、私と同じになりなさい!」



手のひらを前に突きだし、その手から真っ黒なエネルギー弾のようなものが現れる。



「みんな木々の中に隠れて射線を切れ!見晴らしのいい道にいたらただの的だ!」



指示と同時に弾が発射されるが、それぞれ素早く森の中に身を投げて回避する。


錠はエアルさんを庇って右側に飛び込み、俺とレティスさんは左側に避けた。


とっさのことだったとは言え、分断されてしまった。


早く合流しなければ……!



「ユウ様、大丈夫ですか……?」



不安が伝わってしまったのか、心配そうにレティスさんがこちらを伺う。



「大丈夫だ、なんとか切り抜けてみせるから安心してくれ」



強がりではあるが安心させるためにも笑顔を向ける。


つられてレティスさんの表情も柔らかくなる。


空中にいるアドバンテージをなくしたとはいえ、相手がどう出るか謎すぎて困る。


相手は【情報】が通用しない、原作知識も通用しない魔人だ。


対処法方を間違えたら死ぬ。


その事実に恐怖を感じて足がすくむが、必死に森の奥へと進む。


気休め程度にしかならないだろうけど、少しでも距離を稼がないと。



「私から逃げられると思っているのかしら?それは滑稽ね。ここは私の庭同然よ」



声が聞こえた瞬間、レティスさんを抱き寄せて【脱兎】を使用する。


間一髪で攻撃を避けたが、俺たちが元いた場所の地面は抉れていた。


持ってて良かった【脱兎】。


これで解決策が見つかるまで一旦逃げまくろう。



「あら?鬼ごっこ?楽しませてくれるわね」



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ