わけわんねぇだろう。書いてた本人が解ってないんだから仕方ない。
主人公の台詞を示す[]はそれぞれの文塊で遥夢とレイ交互に切り替わっています。
今回の自宅サイトからの転載に当たり、L.C側のキャラクター設定を作成当時のL.C-Sから現行のL.C-Fo準拠に切り替えています。
また、土地の名称設定も、Fo準拠になっていますのでよろしくお願いします。
今回は、L.Cの住人と、やっぱりの住人をL.C側の国、ブガル皇国でのパーティーという形で絡ませてみました。
1塊ごとにL.Cのデフォルトナレーションとしっくりのレイの語りで切り替えていきます。
[すごいすごい!]
「すごいのは解ったから落ち着いてくれレイ。」
これが落ち着いてなんて居られない。中世ヨーロッパのような町並みなのに近代的にすら感じる、整った町並みはあっとゆう間に過ぎて、城壁を抜けると、とても綺麗な庭園。
そして、列車はホームに滑り込む。
「ではこちらへどうぞ。」
乗務員の案内で私たちは衣装部屋へ通された。その衣装部屋には色とりどりのそして様々なデザインのパーティー用から日常用とおぼしきすてきなドレスが何着 もあった。
「お好きなドレスをお選び下さい。1時間ほどで係の者が参ります。」
そう言っていってしまった。
その後しっかり一時間丸々使って私たちはドレスを選んだ。
[…あんまり自信がないんですよねぇ。ただねぇ、ARは確かに本人だって出ているんですよ。]
遥夢が、ぼやく。その視線の先には淡い緑の大きく背中が腰まで開いたドレスを着た15,6歳ぐらいの少女が居た。
「声を掛けてみたらどうだ。そうすれば解るだろう?そうしろ俺の命令だ遥夢。」
[解りました。…で、神子は?]
「おじさん引っ張ってどっか行ったぞ。」
正規がさも当たり前のように言う。この正規の言うおじさんというのは神子の父親の弘美のことである。
[…呼んでみましょうか。」
「そうしろ。」
[リトエルス・ラングロフォルト・アグリフニオリアート!]
遥夢が少女に声を掛ける。声を掛けられた少女はびくりとした様子でおそるおそる、振り向き、固まった。
[ふふ。僕を見たときの反応はそのままですね少将。]
遥夢が笑う。そんな彼女の横に正規が立つ。
「おまえは、今居る世界に残ることが決定したときに過去の実績等から見て昇格しているんだ。だからおまえは中佐ではなく少将だ。良いなリトエルス少将。」
正規が説明しても少女は固まっている。
「返事は?少将。」
「…は!は、はい!」
「何期ぶりでしょうか?りりしい顔になりましたね。」
少女の顔はまだ驚愕の表情である。
「あの~。」
[あなたは…崎原レイさんですか。初めまして。ドレスお似合いですよ。]
遥夢がもう一人の少女に声をかける。
「僕は彼女の最高位の上官です。]
「あ、あの、…。」
「リトエルス少将、リールフェルト大佐!」
口ごもる少女を優しく見つめた後遥夢は、自分を見つめる2人の少女を呼び寄せた。
[あなたたちにこれを贈ります。まずは昇格祝いとして。そして、あなたたちの成長を祝して。]
遥夢が渡したのは一枚のデータブレードである。
「これは、…P.G.W?」
「それに、高機動カスタムタイプのA.I強化データもある。」
驚く少女たちの腕に手を回す遥夢。
「3つめの贈り物です。V.C.P-G.Gです。リウロの、そしてミズホの能力を最十分に引き出してあまりあるスペックでしょう。」
「あ、あのさ、もしかして、リールさんが、NASを呼び出したことがなかったのって、もしかして。」
「名前の関係。ミズホって声に出して呼ぶと、失礼になるだろ。」
友人に話しかけられて安心したのかどうかは解らないが、少女の声が少し低めになる。
[レイさんにも流石にあなたが住む世界の技術水準を大幅に上回る物を差し上げるわけには行きませんが、こちらを。これからも、2人の友人で居て下さいね。]
遥夢が差し出したのは、1枚の伝票であった。
「パソコンパーツ一式?あの。」
ゴン。
「あ。」
レイと呼ばれた少女が、顔を上げたとき遥夢が差し出したPDTに頭をぶつける。
「かてぇからなぁそれ。」
「あーあ。こぶできとるんと違うか?ちょっと見せてみい。」
真朱彌がレイの額を念入りに診る。
「うん。脳機能とかにも影響はなさそうやな。もう少し、相手との距離をよく見てから頭を上げた方がええよ。」
「敦雅と同じだ。」
レイがつぶやく。
「レイ、どないしたんや。」
「関西弁か。確かに私と同じ方言やなぁ。」
「すごーい。」
馬魅ははしゃいでるけど私はそんなにはしゃぐ気分になれない。だって。
「どうした?」
こんなにすごい体型(3サイズ)の人が横にいるんだもん。それも2人も。
「すごいなぁ。ん?どないしたんや?リートはん。」
「もしかしてとは思うけど。」
顔色に変化はないけどリートさんとリールさんが震えてる。
「リトエルス・ラングロフォルト・アグリフニオリアート!」
「ひ!」
私たちの後ろから、リートさんを呼ぶ声。
呼ぶ声の方に振り向くとたぶん羽魅先生も真っ青な体型の女性が、腰に手を当てて立っていた。すごい綺麗な女性が。
それにしてもこの人、こんなに露出の多いドレスで恥ずかしくないんだろうか?
「ふふ。僕を見たときの反応はそのままですね少将。」
女性はリートさんに微笑みかける。それにしても少将って。
「おまえは、今居る世界に残ることが決定したときに過去の実績等から見て昇格しているんだ。だからおまえは中佐ではなく少将だ。良 いなリトエルス少将。」
美人とイケメンの組み合わせはもう嫌みにもならないからうらやましい。ということで、イケメンな男の人があの女性の横にいた。
「返事は?少将。」
「…は!は、はい!」
おびえたような、驚いたような表情を抱かせるなんて、この人はいったい誰なんだろう
「何期ぶりでしょうか?りりしい顔になりましたね。」
まだ驚いてる…固まってるよ。よし、ここは友人代表として、
[あの~。]
「あなたは…崎原レイさんですか。初めまして。ドレスお似合いですよ。僕は彼女の最高位の上官です。」
[あ、あの、…。」
何で、私の名前知ってるの?
「リトエルス少将、リールフェルト大佐!」
なんだろう、あの人の目すごい優しい。でも、何かちょっと寒気が。
「あなたたちにこれを贈ります。まずは昇格祝いとして。そして、あなたたちの成長を祝して。」
あの人が、リートさんたちに渡したのは一枚のメモリーカードみたいな媒体。
「これは、…P.G.W?」
「それに、高機動カスタムタイプのA.I強化データもある。」
二人とも驚いてる。
そういえば。ああ。羽魅先生まで怖じ気づいてる。やっぱりこの人強い人なんだ。
だって、羽魅先生は、素手で強盗犯5人組を気絶させた上に重火器を無効にしたって言う伝説がある人だもん。
あの女性が、リートさんトリールさんの二人のそれぞれ利き手とは反対の手首を持って何かつぶやいてる。
「3つめの贈り物です。V.C.P-G.Gです。リウロの、そしてミズホの能力を最十分に引き出してあまりあるスペックでしょう。」
ああ。手ががたがたと震えてるよ二人とも。
[あ、あのさ、もしかして、リールさんが、NASを呼び出したことがなかったのって、もしかして。]
「名前の関係。ミズホって声に出して呼ぶと、失礼になるだろ。」
そんなに声を低くしなくても。
「レイさんにも流石にあなたが住む世界の技術水準を大幅に上回る物を差し上げるわけには行きませんが、こちらを。これからも、2人の友人で居て下さい ね。」
そんな事言われなくても解ってるよ。あの女性が差し出した一枚の伝票。どうやら、宅配便の発送伝票のようだ。でも何で…ん?
[パソコンパーツ一式?あの。]
ゴン。
「あ。」
私が顔を上げたとき何にぶつかった。私は痛みと、びっくりしたのとでうずくまる。
「かてぇからなぁそれ。」
「あーあ。こぶできとるんと違うか?ちょっと見せてみい。」
敦雅と同じ関西弁の女性の声が聞こえて、整った顔立ちの。そう姉に似た雰囲気を持つ女性が私の顔をまじまじとのぞき込んだ。
「うん。脳機能とかにも影響はなさそうやな。もう少し、相手との距離をよく見てから頭を上げた方がええよ。」
「敦雅と同じだ。」
私は思わずつぶやいた。
「レイ、どないしたんや。」
「関西弁か。確かに私と同じ方言やなぁ。」
[自己紹介がまだでしたね。僕の名は遥夢。ハルナ・リールシェル・ランゲルハンスです。]
「本名はもっとなげえぞ。なんせ、国王だからな。」
[正規さん!]
怒る遥夢。もちろんのろけたいちゃいちゃである
「言わなくても良いぜ?」
[ここまで来たら言うほか無いでしょう。改めて。
初めまして。蒼藍星間連邦王国第三代主師国主国王フェドレウス・ハードルナース・ホルト・ハルナ・リールシェル・ランゲルハンス・ラーニャラムージャ・テルス・キーク・ソウラ・ラルストムージャです。]
「やっぱりなげぇ。」
これには当の遥夢も反論する気はないようだ。
[まあ、これでも短くなったようですけど、神子は、まだ覚える気がないみたいですね。]
「遥夢…さん…ですか。」
[ん?やっぱり大きいですか?]
遥夢が自分の胸を指さして言う。
[これでも風向効率とか、考えて落としたんですよ。そしたら、真朱彌さんが。]
「しゃあないやろ.今以上に落としたら、遥夢さんの命に関わる。」
遥夢が言うのは、胸の質量をエネルギーに変換して、サイズダウンをはかったという事である。
だが、これには、サイズがあと少しでHになるであろうIサイズ真朱彌からドクターストップがかかり、現在は元の大きさになっているのだが、当の本人は気づ いていない。
「総帥!私たち。」
[MPDSのパイロット就任ですか。おめでとうございます。リウロとミズホから聞きました。ですから、あなたたちにP.G.Wを贈ったのですよ。ファーム バージョン17.3.25.9.36第23世代第12号機、13号機です。
各実務将長に割り振られた物からの連番です。」
リトエルスの足が震え始めた。
[リールフェルト、あなたに僕の名を差し上げましょう。そうですねぇ。…サルバリエヌール・リールフェルト・リヌフォルト・リールシェル・フェリアバルドノル・グロニモ ヌートという具合にでもなるのでしょうね。]
「リールシェル・フェリアバルドノル…それって。」
リールシェル・フェリアバルドノルはリールシェルに認められた者、リールシェルが見守る者という意味を持つ。リールフェルトの場合は両方の意味も持つ。
「がんばって下さいね。」
「また名簿書き直さないと。」
なかなか利発そうな女性である。
「先生。もう書き直しましたよ。」
レイの言葉に、半ばあきれた様子のこの女性、どうやらレイの担任らしい。
「瑞穂の元首もお出でですか。これは是非ご挨拶しておかないと。」
「自己紹介がまだでしたね。僕の名は遥夢。ハルナ・リールシェル・ランゲルハンスです。」
「本名はもっとなげえぞ。なんせ、国王だからな。」
「正規さん!」
ハルナさんが横にいたイケメンの男性に怒りの声を上げる
「言わなくても良いぜ?」
「ここまで来たら言うほか無いでしょう。改めて。初めまして。
蒼藍星間連邦王国第三代主師国主国王
フェドレウス・ハードルナース・ホルト・ハルナ・リールシェル・ランゲルハンス・ラーニャラムージャ・テルス・キーク・ソウラ・ラルストムージャです。」
「やっぱりなげぇ。」
これは本人も解ってるんだろうな。怒る気がないみたい。
「まあ、これでも短くなったようですけど、神子は、まだ覚える気がないみたいですね。」
[遥夢…さん…ですか。]
「ん?やっぱり大きいですか?」
遥夢さんが自分の胸を指さして小首をかしげながら言う。
「これでも風向効率とか、考えて落としたんですよ。そしたら、真朱彌さんが。」
「しゃあないやろ.今以上に落としたら、遥夢さんの命に関わる。」
リートさんに訊くと、リートさんたちの種族は任意の場所の脂肪を任意でエネルギーに変換できるらしい。そしてそれを利用して胸を小さくしていたようだ。
あとで訊けば、この人Jカップなんだって。羽魅先生がGだから…なんと!
でも、やり過ぎると命に関わるので、もう少しで2サイズダウンになるあたりであの関西弁の女医さんからドクターストップがかかったとイケメンさんが言って た。
今は元に戻ってるけど当の本人はそれには気づいていないらしい。
「総帥!私たち。」
「MPDSのパイロット就任ですか。おめでとうございます。リウロとミズホから聞きました。
ですから、あなたたちにP.G.Wを贈ったのですよ。ファームバージョン17.3.25.9.36 第23世代第12号機、13号機です。
各実務将長に割り振られた物からの連番です。」
リートさんの足がまた震え始めた。
「リールフェルト、あなたに僕の名を差し上げましょう。
そうですねぇ。…サルバリエヌール・リールフェルト・リヌフォルト・リールシェル・フェリアバルドノル・グロニモヌートという具合にでもなるのでしょうね。」
「リールシェル・フェリアバルドノル…それって。」
リートさん曰くリールシェル・フェリアバルドノルはリールシェルに認められた者、リールシェルが見守る者という意味を持つ…らしい。
リールさんの場合は両方の意味も持つんだって。ちなみにリールシェルというのはリートさんたちが元居た世界の創造主で遥夢さんのことを指すらしい。
「がんばって下さいね。」
「また名簿書き直さないと。」
羽魅先生が頭抱えてる。
[先生。もう書き直しましたよ。]
少しは安心して楽しまないと損だもの。
「瑞穂の元首もお出でですか。これは是非ご挨拶しておかないと。」
[名前に関しては同じなのですね。]
遥夢が、信仁を見てつぶやく。
「どうゆうことだ?」
「当時の日本国の首都が現在の五都一都中都信州に奠都されたときの天皇が、信仁という名前なんです。リトエルスに訊いたところ、年代的には同じらしいので。」
「ハル…にょほー。なんかたくさん尻尾がおる~。」
毎度おなじみの尻尾発言をかますのは、もう、一人しか居ないだろうという事で神子だ。
「おお。これはこれは。確かにポニーテールだらけだな。」
「サーニャ・ライナサンバライファ・ベンドライフィア・フィオ・ポニーテール。(こんなきれいな女性が四人ともポニーテールだよ。)」
「はいはい。うれしくて興奮するのは解ったからお世辞も併せてアルティニアーナでしゃべらない。」
興奮したことを隠そうとしたのかはたまた照れ隠しか、早口でアルティニアーナをまくし立てる神子。
「すんましぇーん…あり?りんは?」
「リンなら、ブガルの宰相と談笑してるよ。」
大きく胸元と背中が開いた、かなりきわどいドレスを何の疑問もなく着こなしているリン。
「あんなに表情豊かなリンはなかなか見れんな。」
「カメラ仕込んで有るよ。」
あいかわらず情報収集に関しては手の早い涼子である。
「むー。この方が、私の祖先と同じ名なのですか?」
そう言うのは、総宮章仁 日本連邦帝国の天皇である。
「ええ。覆宮信仁陛下と同じ名前です。」
「覆宮ですって?!私の名も同じです。」
驚きの表情を見せる信仁。
「信仁陛下の最大の功績は、日本が星間連邦となったときに自国を守るために自分の命の半分をも犠牲にして、強力な結界を展開したことさ。この結界は、後に 連邦を属国化した王国神政省によってさらに強力な物に張り直されてる。」
「魂元が同じだから、いずれ、…瑞穂だっけ?が危機に陥ったとき、後の世に伝説の名君として語られる様な功績を残すことになると思う。」
神子の言葉に涼子が補足をする。
「魂元?」
「難しい話は抜きにして楽しみましょう。」
レイの問いを無視して、シャンパンをあおる神子。さて、もう我らが素っ頓狂集団唯一の男、正規はというと、正壬となっていた。
「名前に関しては同じなのですね。」
遥夢さんが、陛下を見てつぶやく。
「どうゆうことだ?」
「当時の日本国の首都が五都一都中都信州に奠都されたときの天皇が、信仁という名前なんです。リトエルスに訊いたところ、年代的には同じらしいので。」
「ハル…にょほー。なんかかいっぱい尻尾がおる~。」
尻尾が、ポニーテールのことを指すと聞くまで何のことは私は解らなかった。この発言は神子さんだ。
「おお。これはこれは。確かにポニーテールだらけだな。」
「サーニャ・ライナサンバライファ・ベンドライフィア・フィオ・ポニーテール。(こんなきれいな女性が四人ともポニーテールだよ。)」
「はいはい。うれしくて興奮するのは解ったからお世辞も併せてアルティニアーナでしゃべらない。」
興奮したことを隠そうとしたのかはたまた照れ隠しか、早口でお国の古語ををまくし立てる神子さん。
「すんましぇーん…あり?りんは?」
「リンなら、ブガルの宰相と談笑してるよ。」
大きく胸元と背中が開いた、かなりきわどいドレスを何の疑問もなく着こなしているリンさん。
「あんなに表情豊かなリンはなかなか見れんな。」
「カメラ仕込んで有るよ。」
プライバシーとか肖像権とか言う概念はないのかと問いたかったが、こんな事は日常茶飯事と言われてしまった。それにしても涼子さん手が早い。
「むー。この方が、私の祖先と同じ名なのですか?」
そう仰ったのは、総宮章仁陛下 日本連邦帝国の天皇陛下なんだって。
「ええ。覆宮信仁陛下と同じ名前です。」
「覆宮ですって?!私の名も同じです。」
驚きの表情を見せる信仁陛下。
「信仁陛下の最大の功績は、日本が星間連邦となったときに自国を守るために自分の命の半分をも犠牲にして、強力な結界を展開したことさ。この結界は、後に
連邦を属国化した王国神政省によってさらに強力な物に張り直されてる。」
「魂元が同じだから、いずれ、…瑞穂だっけ?が危機に陥ったとき、後の世に伝説の名君として語られる様な功績を残すことになると思う。」
神子さんちょっと難しい話を涼子さんがさらに謎の言葉で補足にならない補足をする。
[魂元?[
「難しい話は抜きにして楽しみましょう。」
私の質問を流して、シャンパンをあおる神子さん。さて、もう一人、正規さんはというと、なんとスーツをまとった女性になっていた。
「そうですか。異界の方と話すと、見聞が広がって良いですね。」
遥夢、章仁、信仁、ブガル皇王の4人は国家元首という事もありすっかり意気投合していた。
神子とレイは、PCのことで話に花が咲き、真朱彌と、敦雅はそれぞれの世界における大阪の話で涼子と夏海は正規をおもちゃにして遊んでいた。
リンと、尾束姉妹はシズカに酒を飲み交わしシズカに理解を深めていた。お互いの親族は、酒が入り舌がなめらかになり要らんことで盛り上がっていた。
私たちがこの世界に来て既に4時間。そろそろお開きかと思ったら、来場者全員に部屋を用意したというアナウンス。
この世界のパーティは1週間続くこともざらなんだって。
「大富豪じゃー。」
「うるせぇばか。」
神子が、涼子とリン、真朱彌と崎原姉妹、尾束姉妹と敦雅を引き連れてトランプとサイダー片手に遥夢と正規の部屋に突撃した。
「じゃあ、リン、くばれ。」
ふたを開けて一同は凍り付いた。まさかとは思っていたが、ここまで医療色を前面に押し出しているとは思っていなかったのだ。
というのもスペードはメス。クラブは医療用ハンマー。ダイヤは錠剤。ハートがまんま心臓の写真であり、キングは、国王。クイーンが王妃、ジャックが、王子 ジョーカーが、どくろマークだったのだ。
「なんでどくろなんだ?」
「毒薬を示すマークが世界共通でどくろマークだし、…。」
「あのな、薬に関して私に頼ったら何でもOKゆうわけやないんやで。」
あきれつつ、どこか納得した顔つきの真朱彌。
「どこかのお茶目な医者がな、髑髏マークを書いた付箋を、治療不可の患者のカルテの入った封筒に貼り付けたら、上司が気に入って、それがどういうわけか知らんがいつの間にか世界標準になってたらしいで。」
「それのどこが、お茶目なんだよ。」
「良いですねぇ。これほどの高水準の医療体制が整った国。是非留学したいです。」
「「ちょっと待ってよ。そしたら誰が家事するの?」」
母親の発言にハモって抗議する羽魅と馬魅。
「馬魅。」
あまりにあっさりと言われてしまい、固まる馬魅。
「まあまあ。雪子さん。あまりいじめなさんな。どうだ。義則うちもおまえの家も似た様なものだ。食事だけでも、うちで一緒にと言うのはどうだ?」
「良いのか?いやもちろん食費は入れるが、2人と時々…おいいったい留学するとしてどれくらいだ?」
それはもっともだ。
「えっと。」
[瑞穂のある世界の科学水準から鑑みて、可能な範囲でお教えするとなると最大2月です。創造界では1月になります。]
「え?逆じゃないのか?」
[大気工学や建築工学に関しては確かにそうなりますが、ブガルや宗国よりも王国の方が、医学水準は上なんです。特に麻酔外科は。]
遥夢が言うと、正規と涼子の口から魂が逃げ出す。じゃなくて頭にハテナが浮かぶ。
「とにもかくにも大富豪じゃー。」
大富豪が始まったあと、神子が正規をおちょくる声とそれに呼応してうなる正規。
というよりも、だいたいが、正規が弱いことに原因があるのだが、そこは誰も突っ込まない。基突っ込めない。
夜は更け、パーティも続いていった。
「大富豪じゃー。」
「うるせぇばか。」
神子さんが、涼子さんとリンさん、真朱彌さんを引き連れて部屋でくつろいでいた私とお姉ちゃん、馬魅と羽魅先生。それから敦雅を連れ出してトランプとサイダー片手に遥夢さんと正規さんの部屋に突撃した。
「じゃあ、リン、くばれ。」
ふたを開けて私たちは凍り付いた。話に訊いていたが、ここまで医療色を前面に押し出しているとは思っていなかったのだ。
というのもスペードはメス。クラブは医療用ハンマー。ダイヤは錠剤。ハートがまんま心臓の写真であり、キングは、国王。クイーンが王妃、ジャックが、王 子。ジョーカーが、どくろマークだったのだ。
「なんでどくろなんだ?」
「毒薬を示すマークが世界共通でどくろマークだし、…。」
「あのな、薬に関して私に頼ったら何でもOKゆうわけやないんやで。」
あきれつつ、どこか納得した顔つきの真朱彌さん。
「どこかのお茶目な医者がな、髑髏マークを書いた付箋を、治療不可の患者のカルテの入った封筒に貼り付けたら、上司が気に入って、それがどういうわけか知 らんがいつの間にか世界標準になってたらしいで。」
おいおい。それのどこがお茶目なんだよ
「それのどこが、お茶目なんだよ。」
「良いですねぇ。これほどの高水準の医療体制が整った国。是非留学したいです。」
「「ちょっと待ってよ。そしたら誰が家事するの?」」
雪子さんの発言にハモって抗議する羽魅先生と馬魅。
「馬魅。」
あまりにあっさりと言われてしまい、固まる馬魅。
「まあまあ。雪子さん。あまりいじめなさんな。どうだ。義則うちもおまえの家も似た様なものだ。食事だけでも、うちで一緒にと言うのはどうだ?」
「良いのか?いやもちろん食費は入れるが、2人と時々…おいいったい留学するとしてどれくらいだ?」
それはもっともだ。
「えっと。」
「瑞穂のある世界の科学水準から鑑みて、可能な範囲でお教えするとなると最大2月です。創造界では1月になります。」
「え?逆じゃないのか?」
「大気工学や建築工学に関しては確かにそうなりますが、ブガルや宗国よりも王国の方が、医学水準は上なんです。特に麻酔外科は。」
遥夢さんが言うと、正規さんと涼子さんの口から魂が逃げ出す。じゃなくて頭にハテナが浮かぶ。ついでにわたしも。
「とにもかくにも大富豪じゃー。」
大富豪が始まったあと、神子さんが正規さんをおちょくる声とそれに呼応してうなる正規さん。
というよりも、だいたい、正規さんは弱い弱い。けど、そこは誰も突っ込まない。基突っ込めない。
夜は長い、パーティも続いていつの間にかトランプ大会に変わっていた。
何かあったらリトエルスに言えそうレイに告げて、颯爽と去っていく遥夢達蒼藍王族。そして、尾束家の母雪子も2ヶ月間の創造界留学のために政専列に乗り込 んだ。
レイたちが乗った列車を押しながら世界の間を超え遥夢達は北浜へ向かうべくそのまま政専列に乗り続ける残る王族と雪子は蒼天宮へ。
またそれぞれの日常が始まるのだ。
何かあったら、リートさんに言えばいいという事で、雪子さんは留学のために遥夢さんたちと同じ列車に私たちは乗ってきた列車に乗り込んだ。
気づけばあの鉄輪式独特のリズムが耳に届き始める。
帰ってきた。
そして、また学校生活が始まった。