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カイロ派? 北京派?

※最初は、ボンバーバーボンサイドから始まります。

 「この国の上空・・・・・・それも大気圏外に巨大な人工物が浮かんでいるとな?」


 アフロの冒険者ボンバーバーボンが、タロッタービルァ町の近くに建てられている天文台内にて、学者の言葉をオウム返しした。


 ここ北天天文台では、学者や魔術師などが天文学や占星術を研究するために国が設立されたもので、室内には原始的な天体望遠鏡や天球儀など天文観察に役立つ器具が設置されている。


 「隕石とかと見間違えたんじゃ?」


 「性能を底上げする効果が付与されたこの望遠鏡で見たので間違いないです」

 大き目の天体望遠鏡を軽く叩いて自信満々に返答する学者。


 「ほ~ぉお? 興味深いじゃねぇか。もっと詳しく聞かせてくれよ」


 ボンバーバーボンの言葉に、学者は例の人工物・・・・・・人工衛星を模写した羊皮紙を取り出して、彼に見せつける。

 「計測した結果、それの大きさはこの国の城より一回り小さく、材質は陶器とガラスと金属で構成されてると予測できます。それの外装は鮮やかなタイルであるのも大きな特徴の一つ。

 その器具の中身の詳細は、まだ分かっておりません」


 「ふ~ん? まあ大方AかSランクの魔術師か技工士から造られて打ち上げられたものだろうな。 

 で? 結局オレに何して欲しい訳・・・・・・?」

 汗を額に流して苦い顔をする学者。

 「学者である私としては、是非研究の対象として残して欲しいのが、本音なのですが・・・・・・国王側にとってそれは、危険な物と判断がなされており、破壊命令が前に出されております。

 貴方がSランク冒険者であるボンバーバーボンさんとお見受けして頼み申し上げます。上空の人工物を撃ち落としてくれませんか?」


 アフロを片手で掻くボンバーバーボン。

 「依頼受けたからにはきっちりやるぜ。ただ恥ずかしながらオレは、感知系魔術は苦手なんだ。どの方角に攻撃すればいいのかわかんねぇ。あんたが教えてくれれば問題はない。

 あと・・・・・・例の人工物って、バカでけぇだろ。街にでも墜落したら大惨事だ。人々の安全のためオレはそれを塵も残さず焼き切らせてもらう。残念ながら墜落したその残骸を研究することも、できないはずだぜ。

 あんたは、それで大丈夫か?」


 ため息をつき渋い顔をしながら学者は、悩んだ後頭を下げる。

 「それでよろしいです。攻撃する方角と角度については、安心して下さい。少し時間をくだされば、すぐにでも例の人工物の位置を計測しますから。

 どうか、お願いします・・・・・・」


 「お安い御用だ」

 ボンバーバーボンは、即答した。

 

 ※次からは、ヤマネサイドへと戻ります。


 「なんか、分かれ道あるんだけど。看板の通りに右行けば良いっすか?」

 二又に分岐する道の間に立て看板があり、ヤマネ達はその前に立っていた。

 今は、もう昼を通り越して夕方だ。


 「ああ、その通りだ」

 夕空に目を向けるタワラは、辟易するよう呟く。

 「全く・・・・・・邪魔さえ無ければ、昼過ぎ辺りにたどり着けたものを」


 彼らは、右の道へと向かう。目的地である町は、もうすぐだ。

 ちなみに左の道は、北天天文台に続いている。


 少し時間が経った後、ヤマネ達は、王都よりも低い城壁に囲まれた町までたどり着く。

 各々門番に、自分の冒険者ギルドカードを見せつけて町に入る。


 「うわ~昔のギリシャの町並みのイメージみたいなところだな!」


 タロッタービルァ町の特徴は、

 民家のほとんどが、石灰岩で構成された四角い建物。

 オリーブの木の農園や葡萄畑が点在するよう広がっている。

 そして何より特徴的なのは、立派な大理石の神殿が複数存在することだ。


 「まずは、ここのギルド支部に行って、依頼内容の詳細を伺おう」

 

 「いや・・・・・・タワラさん・・・・・・ちょっとばかし、休みません? お腹も空きましたし」


 ヤマネの提案を、タワラやストゥムが受け入れる。

 城門近くのレストランにて、とりあえず休憩することになったのだ。

 

 そのレストランは、ドーリア式の建築模様で、おしゃれな雰囲気を醸し出していた。


 ヤマネらは、屋内ではなく屋外オープンカフェの円型テーブル席を囲むよう座る。

 店内から窓を通してオリーブの香りが微かに彼女らの鼻をくすぐる。

 

 「ここの町は、スパゲッティやピッツアが名物なんだ。オリーブ料理もお勧めだぞ」


 (ギリシャの文化に酷似してんな。確かここら辺の気候区分もギリシャと同じ地中海性気候だっけ? 気候とか地形とか似てると文化や風土も自然と似るんかな? そしてよく学校で習った地理学覚えてんな俺)


 「米、パンどちらの類の料理も質が高いのも特徴だ。他にもワインがうまいとされて・・・・・・」


 「米!? この町に米あんのか!!」

 ストゥムの言葉に、ヤマネが驚愕して叫んだ。


 いきなり大声を張り上げたことで他の客達や店員が彼女を睨み、タワラ達がその痛い視線に軽く動揺した。


 「(ヒソヒソ)おい、いきなり叫ぶな、他の客に迷惑だろう」

 タワラにたしなめられたヤマネは、申し訳なさそうに軽く縮こまる。


 ウェイターにタワラは、米がたくさん入ったドルマ(葡萄などの葉を辛味がきいた具材に詰めて包んだギリシャ料理)とワインを、ストゥムは、ライスプリンとワインを、ヤマネはこの店にある米料理全種とミルクを注文した。その際、ヤマネを除くこの場にいた人達の口が開いてしばらく塞がらなかったが。


 「お・・・・・・おいヤマネ殿、そんなに頼んで大丈夫か?」


 そして少し時間が経った後、タワラとストゥムが頼んだものが運ばれる。


 「タワラさん達は、気にせず先に食べ・・・・・・召し上がってください」

 

 「ふむ・・・・・・長粒種の米は、まだ慣れないが、これはこれでうまい。

 全く、それにしてもなんでここの町は芋や米の酒が売っておらなんだ。今私が欲するのは、それなのに」

 陽光を浴びながらワインの香りを嗜んで軽く飲んだタワラは、不満を漏らす。


 「確かにその通りだ。我の場合はエールだが。貴殿が申し上げる程、米や芋の酒というものはうまいのか?」


 「飲まず嫌いは感心せんな。なんなら別の機会に私が推す清酒を紹介してやろう。芳醇で甘いとっておきのをな」


 「それはいいが、代わりにこちらも喉ごしが良い上等な黒エールを今度持ってこよう」


 「それは、楽しみだな」


 タワラとストゥムが討論もとい談笑している中、ウエイター三人が、ヤマネ側のテーブルに彼女の注文した料理が並べられた。


 ドルマ・ライスプリン・パエリア・リゾット・ピラフ・ライスプディング・ケジャリー。


 「うめぇ、うめぇ・・・・・・」

 テーブルにはみ出しそうになってる程溢れかえる料理を、ヤマネはスプーンで嗚咽を堪えて涙を零しながら一目散に口に頬張る。

 (もう二度と米が喰えないかと思っていた。

 なんで俺が日本にいる間、ご飯を沢山食べなかったんだ!!)


 「ヤマネ殿よ。誰も盗らないからゆっくり頂け。慌てて食すと咳き込むぞ。それにはしたない」


 「なんだ、そんなにお腹が空いてたのか」


 そして少し時間が経った後・・・・・・。


 「うっぷ・・・・・・喰いすぎた・・・・・・」


 「「当たり前だっ!!」」


 食事を終えたヤマネ達は、席から離れて屋内のカウンターでお勘定する。


 麻袋の財布を取り出そうとするヤマネをタワラが制止する。

 「え? 割り勘じゃないっすか?」 


 「私が払おう。貴様は今、懐が寒いのだろう? 気にするな。私は、こう見えてけっこう余分に稼いでいるからな」


 いや、でも申し訳が・・・・・・。と呟くヤマネに、後輩に良いところを見せたいと思っているのだ。有難く彼女の言葉に甘えよ。とストゥムが言った。


 「そうっすね。タワラさんありがとうございますっす。助かりました」


 「ストゥム! 貴様余計なことを申すな!!」


 「あはは、顔を真っ赤にしてる」


 その後、ストゥムと笑ったヤマネは、タワラにお灸を据えられた。


 「熱ちちち・・・・・・腹ごしらえも済みましたし、良い休憩になりましたから、これから冒険者ギルドの支部に向かうっすか」


 「そうだ。あまりゆっくりしても先方に失礼だしな。ギルド・・・・・・ギルド・・・・・・しまったぁあああああああああああっ!!」


 レストランから外出し、オープンカフェの板張りをヤマネ達が踏みしめ歩く中、タワラが何かを思い出したのか唐突に叫び出したのだ。


 「喧しいぞタワラ。何だ?」


 「『NWのデビルフィッシュ』の郎党を討伐した証拠を採るのを忘れてたぁあ! ヤマネの腕輪レンズクリスタルで奴らの死体を撮っておけば確実に報酬がもらえたのにぃいいいいっ!!」


 「え・・・・・・なんかすいませんっす」


 「ヤマネ殿が謝る事ではない、そもそも貴殿が攫われたからそんな余裕もあるはずがない。終わったことだ」


 「いや、そもそもあたしが呆気なく攫われる程弱いから写真が撮れな。なんか踏んだ!?」

 オープンカフェの敷地と公道の境界を通り越そうとするヤマネの自分の足裏から突如柔らかい感触がした。

 その正体は、石畳に仰向けに寝っ転がっている壮年の男の腹だ。

 奴は、酒瓶を脇に抱えて顔を蛸のように真っ赤にして寝ぼけている。


 「やばっ! ごめんなさい」


 「酔い潰れて歩道に倒れている方が悪いに決まっているだろう。酔っぱらいなぞ無視して通り越せ」


 ヤマネは、男を再び踏まないよう大股で跨ぐのだが、タワラとストゥムは、なぜか奴に足を引っ掛けて転びそうになる。


 「ぐっ・・・・・・なぜうまく足が上がらない・・・・・・!?」


 「何かしらの術で我らの体の自由を何者かが奪っているとでもいうのか? もしや、町の中にも賊が潜んでいるやもしれん・・・・・・!!」


 「タワラさんとストゥムさんも冗談を言うっすね。ただ単にあんた達も酔っぱらって千鳥足になっているだけでしょ」

 呆れたようにジト目で先輩冒険者らを見つめるヤマネであった。


 彼女達は、しばらく歩き、町の南にあるギルド支部までたどり着いた。

 ちなみにその間ヤマネは、酔って歩くのもおぼつかないタワラ達に肩を貸していて、うまく進めないでいた。


 (ところどころ立派な神殿や聖堂を見かけたな。依頼クエスト達成クリアしたら観光でもしたい・・・・・・よくよく考えたらこの中に糞アバズレの為に建立されたものもあるのか)


 「初めまして。私はここで受付をしているハインリッヒと申します。今回ダンジョンクエストを受理されたヤマネ様ですね?

 シャルルさんから話を伺っております。遠いところからお越し下さり疲労が溜まっているとお察ししますが今から例の依頼クエストの詳細を語っても・・・・・・あの、大丈夫ですか?」


 「大丈夫っす大丈夫っす。ああもう、酒に弱いならなんでギルドに来る前にあんなワインをがぶがぶ飲んだんっすか!!」

 ヤマネの肩にしがみ付いて項垂れているタワラとストゥムは、褐色肌のエルフのハインリッヒの言葉を聞き流していた。


 ちなみにタロッタービルァの冒険者ギルド支部は、イオニア式の石灰岩造の建物である。

 

 ため息をついたハインリッヒは、提案する。

 「急ぎの依頼クエストでは、ないので今日はお二人を宿屋で休ませてはいかがでしょう。

 ダンジョン調査は、後日でもよろしいので。貴方も休憩するなり観光するなりしてみては?

 ここタロッタービルァ町は、歴史が長く興味深い文献や荘厳な芸術が数多く存在するので観光するのにお勧めですよ」


 頭を下げるヤマネ。

 「是非、そうさせて頂きますっす」


 ギルド支部から去ったヤマネは、近くにある宿屋にチェックインして二人を借りた部屋のベットで寝かせて自分達の荷物を床に置き、宿から出てぶらぶら大通りを進む。


 「ふ~やれやれ肩が軽くなった。さてどこに行こうかな?」

 独り言を呟くヤマネは、ふと北方面を向いた。アクロポリスの上に立派な神殿が見える。


 (テレビで見たパルテノン神殿と酷似してんな。せっかくだ、見に行こう)

 ヤマネは、目的地に向かって繁華街の道を進む。

 

 「そこのお嬢さん。別嬪さんだね。うちんとこのオリーブせっけんを買わないかい!?」


 「今日は、巨峰が安いよ!」


 繁華街は露店が道に沿って並んでおり、活気に溢れていた。


 飲料の露店から買ったフルーツジュース【容器は木】をちびりちびり飲みながら、進むヤマネ。

 アクロポリスの麓まで進むのにそんなに時間がかからなかった。

 オリーブの木が両側に並べて植えられているゆるやかな坂の道を彼女は登る。


 「うわ~立派だ・・・・・・」

 そしてヤマネは、目的地の神殿までたどり着いた。この建物は、タロッターチェアとは、また別の神殿である。

 この建物は、パルテノン神殿と瓜二つ。強いてわかりやすい違いを述べるなら、彼女が今仰ぎ見てるそれは、老朽なんてしてないみごとな白一色の芸術だった。

 ちらほらヤマネ以外の観光客もいる。


 「神殿内も入れるんかな?」

 きょろきょろ辺りを見渡すヤマネは、見覚えのある顔を見つける。

 そいつは、金髪の美女で、透き通るような白い肌を持ち、古代ローマの兜を身に着け、金の梟のマークを胸元に刺しゅうされてる白のキトンを着ていた。外見の年齢は、おそらく二十歳程だろう。

 

 「・・・・・・アテナイ姉ちゃん?」


 そう、ヤマネがまだカスドース村にいた頃、彼女に親切にしてくれたご近所の少女である。

 神殿奥にいる旧知の仲に向かって手を振りながら向かうヤマネ。


 「アテナイ姉ちゃん! アテナイ姉ちゃん! あたしだよヤマネ・・・・・・」

 アテナイと呼ばれた彼女は、ヤマネを一瞥するなり逃げるようにドーリア式の柱の陰に隠れる。

 その時の彼女の瞳は、昔可愛がった知り合いと久しぶりに会ったと思えない位冷ややかな視線を発していた。

 

 「アテナイ姉ちゃん?」

 その柱裏に隠れているはずの彼女の元までたどり着いたヤマネは、柱裏を覗いた。

 

 しかし、そこには、誰もいなかった。


 「・・・・・・人違いか? あたしが呼んでお姉ちゃんが来なかった時なんて無かったのに・・・・・あたしが嫌いになって無視したの、まさかね」


 もやもやした気分を残したままヤマネは、その神殿を後にし、丘を下る。


 夕日も沈みそうになりかけた時、タワラ達のいる宿屋まで戻ろうかと考えたヤマネの瞳に、簡易的な柵と柵の前に仁王立ちしている甲冑姿の騎士達が映った。

 柵の向こう側には、瓦礫が転がっている神殿と民家が見えた。

 彼女は、その騎士の一人に何事かと話しかける。

 

 「ああ、タロッターチェア神殿にダンジョンが発見されたので、安全のためそこの周りは、封鎖したよ。

 この先は、しばらく観光できない。悪いな」


 「封鎖って・・・・・・策で囲んでいる範囲は、家も含まれているように見えるんすけど・・・・・・」


 「ダンジョンから魔物が飛び出してくるかもしれないだろ? そうなったら神殿近くに住んでいる住人が危険な目に遭うから、大事を取って立ち入り禁止区域を広めにしたんだ。

 今、その区域にある建物に住んでいた方々の避難は完了している」


 「・・・・・・どうしたら、その封鎖は解除されるんっすか?」


 「確か、今日明日辺り王都の冒険者がダンジョン内を調査するらしいから、もし彼がこのダンジョンの安全性を証明でもしたら、国側がダンジョンの出入り口を塞ぐことを認可する。

 そしたら後は土属性魔術なり土木工事なりしてその入り口を塞げば解除されるはずだ」


 「分かりましたっす・・・・・・色々教えてくれてありがとうございます。これであたしは、失礼します」


 踵を返し、急いで宿に向かうヤマネの顔は、険しく真摯に溢れていた。


 宿にたどり着き、借りた自分達の部屋の扉前に来た彼女は、ふと一つの考えがよぎる。

 もしかしたら、タワラとストゥムは付き合っているのかもしれないと。

 思い浮かべばいくらでもその見解にたどり着く要素がいっぱいあるではないか。


 最初に彼らに会った時も、二人が仲良さそうに談義したり、タワラがヤマネの依頼クエストのパーティーに加わった途端、ストゥムも同行すると言ってきたり、挙句、盗賊戦の時にヤマネが林道でタワラ達の元にたどり着いた際には、ストゥムはさも当たり前のようにタワラをおんぶしていたではないか。


 (今タワラさん達は、二人っきり・・・・・・そしてベットがある。

 もしかしたら二人は今・・・・・・もしかして!!)

 鼻の下を伸ばしながら扉をゆっくり微かに開けるヤマネ。その後扉の隙間を覗くも。



 「うう・・・・・・まだ吐き気が・・・・・・」


 「不覚だ! 後輩の前で、あんな醜態を晒すなどと・・・・・・しばらく私は、酒を断つとしよう・・・・・・」


 R18の展開を期待したヤマネの思いも虚しく、タワラ達は、二日酔いに苦しんでいた。


 「なんだ・・・・・・」

 萎え切ったヤマネは、扉を全開してタワラ達にただ今戻ったことを伝える。


 「おおっ戻ったかヤマネ・・・・・・なんか、不満そうだな?」


 「別に・・・・・・」

 しばらくいじけるヤマネであったが、ふと我に返り叫ぶ。

 「タワラさんストゥムさん、今からダンジョン行けるっすか?

 先輩達が本調子じゃないのは、わかってるす。

 でも早くしないと! ダンジョンの周囲に住んでた奴らは、避難してまだ自分の家に帰れないでいる!」


 「いきなり声を張り上げるな! ダンジョン? まあ酔いも大分醒めた。行けるぞ」


 「胃の中全部袋に吐き出して気分爽快だ。我も大丈夫だ」


 「あたしのわがままにつきあってくれてありがとうございます!」

 

 「それにしても、驚いたぞ。まさかヤマネ殿がそんなにやる気に満ち溢れているとは・・・・・・ところで・・・・・・」


 「ん? どうしたっすか?」


 タワラとストゥムは、ヤマネの右手・・・・・・が掴んでいる物を眺めて不思議がった。


 「なんで木製の空のコップを持っているのだ?」


 「あ、捨てんの忘れてた・・・・・・」


 ハインリッヒは、ダークエルフです。

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