ここはどこ?(1日ぶり2回目)
誤字、脱字、誤用等は許してください!何でもはしますん!
『―――はさ、―――に――――よ』
夢を見ていました。夢の内容はよく覚えてない。
「ん…、ここは…?」
目を覚ますと、見知らぬ天井が目に入ってきた。
というのも、私が知る天井にあるものがない。部屋を照らす証明だ。目に入るのはただ白いだけの壁。
またですか。またなのですね?
…ここどこだろう…。
ん…?今寝てるのは―――ベッド?この感じ、いつも寝てるのと違う…?いつもは……違う?
「あ、頭が――」
急な痛みに襲われ頭を押さえる。その痛みが脳に刺激を与えたのか、記憶が少しずつ蘇ってきた。
そうだ、私…、負けたんだ…。
ギュッとこぶしを握り締め、泣きそうになるのを何とかこらえる。
…あの後どうなったんだろう。誰かが助けてここまで運んでくれたのだろうか?
白馬の王子様とか?
とりあえず状況を確認しようと体を起こす。
白を基調としたお城の一室と思わせるような部屋だ。少女漫画にありそうな、ホントに王子様が住んでいそうで…。まさか王子様が…本当に?
きょろきょろとあたりを見回していると、体にかけてあった布がはらりと落ちた…。その瞬間、私は固まった。
「くぁwせdrftgyふじこlp?!?!?!」
裸。どう見ても裸である。
なんで裸?!何があったの?!少年誌じゃ表現できないような、あんなことやそんなことされちゃってたりとか?!
いきなりの状況に頭が追いつかず、混乱して変なことばかり考えてしまう。
その時誰かが部屋に入ってきた。
「失礼するよ」
空のように青い髪。私よりも長いロングヘアーのきれいな女性。思わず見惚れてしまう。
…私いつも見惚れてないかな。あれ?何か忘れているような?
「起きていたか。ああ、すまない、君の服はちょっと調べさせてもらっていてね」
私の恰好が目に入ったのだろうか。そして私は自分の恰好を思い出す。
あ゛あ゛あ゛あ゛?!
顔を真っ赤にし慌てて布で体を隠す。そんな私に彼女は表情を変えず、何かを差し出してきた。
「代わりの服を持ってきている。これを着るといい」
手渡された服を広げ、まじまじと見る。
修道服?っていうのにデザインが似ている。…白だけど。
「着ながらでいいから聞いてくれ」
これどうやって着るんだろうと、悪戦苦闘している私をよそに、彼女は話を続けた。
「まずは謝罪する。君と戦ったのは私の部下でね。前線拠点からこちらに戻っている途中だったんだ。かなり不完全燃焼だったみたいで冷静な判断が出来なかったんだろう」
そう言って彼女は深く頭を下げた。その姿からは彼女の本気の謝意が感じられた。
「あ、いえ…、私も応戦しちゃったし…」
いきなりの謝罪に困惑するが、ひとまず安心する。
これで記憶がなくても何とかなるかな?
「そうだ、自己紹介してなかったな。私はレイセという。名前を名乗るなどめったにないから忘れていたよ。ハハッ」
どういうことだろう、名前を名乗らないとか…。
かなり疑問に思ったが、それより表情を変えず笑う彼女の方が気になり、すぐに消えていった。
「それで君は何者だい?」
正直に答えた方がいいよね?嘘はダメ!絶対!
「あの、私、記憶喪失で…」
訪れる沈黙。
何か変なこと言っちゃったんだろうかと、自分が間違っているかのような錯覚を覚えた。
「キオクソーシツ…、変わった名だね」
ボケているのだろうか?
「あ、いえ、記憶が無いんです」
またも沈黙が…。
「????」
表情には出さないが、何言ってんだコイツって雰囲気を無茶苦茶醸し出してる。
「名前を覚えてないんです。年とかも自分のことは全部!」
最後はちょっと語気を荒げてしまった。反省。
また部屋に静寂が訪れる。これ以上どう説明しろと?
「あ!ああ、そういうことね。理解した」
ホントかなぁ…。つい、じとーっと見てしまう
「わが国ではそんな症例聞いたことが無くてね。理解するのに時間がかかってしまったよ」
え?私が症例第一号?だって漫画とかドラマじゃ…。どういうことなの。
「君が嘘をついてるとは思えない。私は人を見る目はかなりあるからね!」
本人はドヤ顔してるつもりだろうが、全く表情に出ていない。雰囲気だけはかなりだしてる。いや逆にすごい。
「ふむ、しかし困ったな。君にはいろいろと聞きたいことがあるんだが…」
手を顎に当てすごく困った雰囲気を出している。もちろん表情は変わらない。ホントすごい人だ…。
「一応、聞いておこう。君はなぜ魔力が無いんだい?」
部屋に静寂が訪れる。デジャヴ?
魔力ってアレかな?漫画とかゲームである―――
返答に困っていると彼女が口を開いた。
「すまないな。記憶を失っている君にする質問ではなかったね。では質問を変えよう」
彼女は私を正面から見据えて言う。
「これからどうするつもりかな?」
私は顔をそらしうつむいてしまう
困った。本当に困った。どうしたら、…どうするのが良いんだろう?
ここは私の知っている一般常識が通じない。そんな気がする。そんなとこで一人で生きていけるのだろうか?
私がうつむいたまま暗い表情をしていると、彼女が手をとってきた。
「君さえ良ければこの街で暮らさないか?」
何なの、このプロポーズみたいなセリフは。惚れてまうやろ、女でも。
「記憶がないからすごく迷惑をかけると思うんです」
一人でやっていけるとは到底思えないが、これは私の本心だった。彼女は善意で言ってくれているのだろうが、私は自分の気持ちを優先してしまったのだ。
しかし、彼女は無茶苦茶いい笑顔の雰囲気を醸しだしながら、グッと親指を立てる。
「大丈夫。君の面倒は部下が見るよ!」
えぇ…。さっきまでカッコよかったのに。けど、なんだか気が楽になった、かな?
「…えっと、よろしくお願いします」
私は笑顔で答えるのだった。