はじまり
※東方とは関係ありません。
初投稿です。かなりフリーダムに書いてます。目と頭と心を暖かくしてお読みください。
※東方とは関係ありません。
「コノヨハマリョクガスベテ――――オマエニコノコトワリカエラレルカ」
突如倒れた少女の頭に響き渡る声。男性のようにも女性のようにも聞こえる声は、少女の目を覚まさせゆっくりと立ち上がらせた。
「ここどこぉぉぉぉぉおおおおお~~」
私の声が森の中に響き渡る。
うっすらと日が差し込む場所で呆然と立ち尽くしていた。
えっ…?森?なんで森?林さんじゃなくて?ってくだらないこと考えてないで。なんでこんなとこに?
――うっ…、頭が痛い。とにかく落ち着かないと…。
胸に手を当て深呼吸をする。気持ちを落ち着けるときはこうするのだ、と体が覚えているかのようにごく自然に。
ふぅ…落ち着いた。状況を整理しましょう!
ここは森。そして私は…。私は?
「ワタシハダレ?」
何も覚えてない?どうしてこんなとこにいるのかだけじゃなくて名前も?
「嘘でしょ…?嘘だと言ってよ!」
私の叫びは一瞬で消え、辺りは再びシーンと静まり返る。その不気味さが私の動揺を誘う。
創作物で記憶喪失ってものがあるのは知ってたけど、まさか自分が?ど、どうしよう。人がいるところならまだしも、ここは森。こんなとき、こんなときは…。
胸に手を当て深呼(以下略)。
「ふふふ、ふふふふふふふふ」
こんなとき普通の人なら慌てて何もできないでしょうけどっ、私は!違うわ!所持品から身元がわかるはずよね。さすが私!では、さっそく…。
………。
…………?
……………?!
「…ない」
何も持ってない。詰んだ。これ詰んだわ。
普通財布くらいもってるでしょ!どんな人間なのよ、私は!
とりあえずどんな服を着ているのか確認する。着ている物を見れば何か思い出すかも?と思ったからだ。
まずは上着の裾を両手で持ち下に引っ張ってみる。
これはジャージ?ん…?左胸にとこに何か書いてる?
「高?」
高校のジャージ?ということは私は高校生?家ではジャージが楽!って人間でなければ、だけど。いや、コスプレという線も?いやいや、それはないでしょ!でも、年齢も覚えてないとか。
「そんなことあるのかなぁ」
うーん…考えてもしょうがない。分からないものは分からない!
えっと、他には――――履いてるのはどこにでもある白の運動靴。ただ相当使っているのか、そろそろ買い替え時って感じかな。書いてある文字が擦れて読めなくなってる。
私の性格?それとも家庭の事情?…いまいちピンと来ない。
口元に手を当て考え込む私に、軽く頬を撫でる風が現状を思い出させる。
そうだ、これからどうしょう。今はまだ明るいからいいけど、暗くなってきたら身動き取れなくなるし、熊とか猪とか出たら――
「ひっ?!」
いきなり聞こえてきた音に驚き尻もちをついてしまう。見上げると、樹齢何年か分からないほど立派な巨木たちが、その枝葉をざわざわと鳴らしていた。
いたた…。なんだ、風で木がゆれただけかぁ、びっくりした。って左手に何か当たって…?
「これは…刀?」
日本刀?なんでこんなとこに?
銘は分からないけど―――落ちていたのは打刀、刃はおよそ二尺三寸かな。よく見る一般的な……あれ?どうして分かるんだろう?んんん?
興味を惹かれ、おそるおそる手に取ってみる。
なんでだろう?初めて持った気がしない。なんだか懐かしい感じ…。けど…、それと同時に…。
「この気持ちなんだろう?すごくイヤな感じ」
二つの違う感情に戸惑う私。そんなときに出会ったのが彼女だった。
いちおの終わりまで書き終わっているので、それを修正等しながら上げていきたいと思います。
作品の内容に問題がありましたら教えてください。