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勇者から逃げだした聖剣  作者: 黒一忍
第二部 第二章 神の学校
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第3話 入学式

 転移した私とマーガムの目に映ったのは、まるでお城のような巨大な建物だった。


「これが、学校…。」

 その学校にぞろぞろと、いろんな生物が入っていく。

 人、スライム、ドラゴン、果ては…、見なかったことにしよう。


 まさか、異世界にも台所付近に出現する、あいつがいるというのか………!?

 と、とにかく、神になった者が通う学校だ。

 私と同じようにネックレスを着けているのは私達と同じ新入生なんだろう。


 私達もみんなに続いて学校の門をくぐる。

 門から学校に向かって歩いていると、ネックレスを着けていない天使がこちらに近付いてきた。


「あなたは、ミナ・ルシーナさんですね?」

「はい、そうですけど?」

「では、こちらを持ってあちらに向かってください。」

 そう言って渡されたのは、生徒手帳だった。

 そして、指差された方向を見ると、体育館らしき建物があった。


 生徒手帳は、私が通っていた学校と同じ感じの生徒手帳だ。

 ただ、開いて見ても何も書いていない。

 不思議に思っていろいろ触っていると、後ろから声をかけられる。


「それはねぇ、表示させたい内容を念じるんだよぉ?zzZ」

「あぁ、そう使うのか…、ありがとうございます。」

 私の後ろに立っていたのは、なんとも眠そうな顔で…、いや眠っている少女だった。

 少女の胸にもネックレスがあるので、この少女も新入生なのだろう。


 私達は天使に指差された方向に向かって、眠ってしまった少女を連れて歩きだした。


 私達が体育館らしき建物に着くと、少女が目を覚ました。

「んにゅ?体育館まで連れてきてくれたんだねぇ?ありがとー。」

 そう言って少女は体育館の入口に立っている天使に話しかけたあと、体育館に入っていった。


 そのあと、どうしたらいいか分からず、他の新入生を観察していたが、すべての新入生が天使に話しかけてから体育館に入っていく。

 私達も天使に話しかけると、天使に生徒手帳を確認されてから、座る場所の番号を指定される。


 体育館の中に入り、指定された番号の席に着席した。

 私の隣にマーガムがいるので一安心だ。

 もう片方には、先程の少女が座っていた。


「また、あったねぇ。私は、レムナっていうの、よろしくぅ…。」

「私はミナ、この子はマーガム、よろしく。」

「よろしくお願いします!」

 私とマーガムはレムナと握手をする。


 するとレムナが、

「ミナは、マーガムと結婚とかしたのぉ?」

 と爆弾発言をぶっこんできた。


「い、いや、してないよ。でも、付き合ってはいるし、恋人だよ。」

「お幸せにぃ…zzZ」

 レムナが眠ってしまったので、マーガムの方を見ると、黒い獣耳の先端まで、真っ赤になっていた。

 私はマーガムの頭を撫でて、マーガムの毛並みを堪能するのだった。


「では、これより、入学式を始めたいと思います。まずは、創造主のお言葉です。」

 しばらくすると、脳内に直接語りかけているのか、はっきりと声が聞こえた。


 そして創造主が話始めると、ざわざわした空気が一変して、静かになった。

 そして創造主が話始めたのだが、創造主の話は、異常に長く複雑なため、倒れる者もいたが、なんとか私とマーガムは最後まで生き残った。


 要約すると、みんなで協力して学校を卒業すること、卒業か退学するまでは、この世界から出ることが出来ないこと、などを言っていた。


 創造主がしゃべり終わると、次は新入生代表数名の挨拶とアナウンスされた。

 すると、私が転移させられ、私は壇上に立たされていた。


 ………え?!

「いや、ちょっ、私?」

「そうです、では、学校での意気込みをどうぞ。」

「………、えっと、とりあえず卒業出来るように頑張ります。」

 いきなりの無茶振りはやめて欲しい………。


「はい、ありがとうございます。では、次の方、意気込みをどうぞ。」

 私は言い終わると同時に席に転移させられた。

 次の新入生も私と同じく、いきなりだったのか、一言くらいで終わった。


 いきなり新入生代表挨拶とか無理だよね…。

 それ以降は、特に変わったこともなく、入学式は終わった。


 入学式が終わった新入生達は、自分達のクラスに移動していく。

 ………私とマーガムのクラスはどのクラスだ?

 生徒手帳にクラスを表示するように念じると、私もマーガムもSクラスと表示されたので、私達はSクラスに向かった。

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