表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者から逃げだした聖剣  作者: 黒一忍
最終章 邪神
87/168

第81話 覚醒

 気がつくと、そこは境界すらない真っ白な空間だった。

「ここは………どこ?

 私は確か………!?」

 そうだ、私は邪神と戦っていたはずだ。

 なら、ここは…、死後の世界かな?

 それとも、《憤怒》に意識が乗っ取られているだけなのかな?


 私は元の世界に戻らなければならない。

 マーガム達を、マーガム達のいる世界を邪神から守るために。

 私はどこかもわからないこの真っ白な世界の出口を探しに走った。

 でも、どこまで進もうと景色は変わらない。


「早く、戻らないと…!」

 《憤怒》によって意識がなくなっただけなのか、邪神に殺されてしまったのか、それすらもわからない状況で、私は元の世界に戻る為に走り続けた。


 しかし、しばらく走り続けても、景色は一切変わらない。

 私はその状況に絶望して、立ち尽くしてしまう。

「また…、守ることが出来ないの………?」

 でも、それでも、守りたい、あの場所に戻りたい!

 そう、強く願った。


 すると、不意に後ろから抱き着かれる。

「ミナ様、まだ、守れますよ。」

 腕が離れて、私はすぐに後ろを確認する。

 そこには、マルムが立っていた。


「マルム!会いたかった!」

 私はマルムを抱きしめて、泣いてしまう。

「ミナ様、私は常に、ミナ様と一緒に世界を見ていました。

 ミナ様が、左目にしてくれた霊魂石を通して、ずっとです。」

 …!やっぱりマルムが一緒にいるような感覚は、間違いじゃなかったんだ…。


「ミナ様、ここはミナ様の心の中です。

 なので、ここで過ごす時間は現実よりも早いので、ミナ様はまだ邪神に吹き飛ばされている状態です。」

 良かった、ここが死後の世界じゃなくて…。

 そして、邪神がまだ目の前にいるなら早く戻らなければ…!

「マルム、ここから出るにはどうしたらいいの?

 皆を守るために、邪神を倒さないといけないの。」

「今のミナ様では、勝てませんよ?

 ミナ様に眠るもうひとつのスキルが開放されない限りは。」


 開放できるもうひとつのスキル、それは《???》のことしかない。

 私は《神化》を開放して神になったが、そのスキルは開放されなかった。

条件を満たしていないのだ。

 でも、《???》が開放されない限りは邪神には勝てないと、マルムは言う。


「マルム、スキルが開放されていないと勝てないと断言するのはなんでか、教えてくれる?」

「わかりました、まず邪神ですが、あれは最上級の邪神です。

 なので、あれに勝つには最上級の神になるしかないのです。

 今のミナ様は、上級の神と同じくらいの実力しかないので、勝てません。

 ですが、スキルが開放されれば、ミナ様はミナ様のお父様と同じ領域にたどり着けるはずです。」


「待って、なんでそんな事がわかるの?」

「ミナ様の体は聖剣でした。

 そしてその体を作ったのは、ミナ様のお父様です。

 だからでしょうか、ミナ様が今まで見た物や、記憶の情報がすべて解析、保管されていて私が見れるようになっていたのです。」

「っていうことは、私のこの世界に来る前の記憶も…?」

「はい、ありました。」

 ………お父さん、なんてことをしてくれているんだ。

 今度会ったら、文句を言わなければならないな。


「私は常にミナ様の中にいます。

 なので、私に化けた邪神でも思い切り倒してください。

 倒せなかったらお説教しちゃいますからね!」

「マルム…、わかった。

 邪神は絶対に倒すよ。

 お説教されるのは嫌だからね。」


 私は、覚悟を決める。

 それは、マーガム達を守りたいという願いと、私がマーガム達と一緒に穏やかに暮らすという心の底からの願いを叶えるためだ。

 その時、《???》が開放される。

 そのスキルは、《覚醒》だった。


覚醒

 自身の持つすべてのスキルを統合、および強化するスキル

 スキルによっては強化元のスキルが残る物も存在する

 また、このスキルは一回しか使用出来ず、統合および強化も出来ない


「ミナ様、おめでとうございます。

 これで、ミナ様はあの邪神と対等に戦えるはずです。

 あとは、ミナ様の意思でここから出られます。」

「マルム、ありがとう。

 絶対に邪神を倒すから、また会おうね。」

「はい、ミナ様なら必ず出来ますよ。」

 私がここから出たいと願うと、私は光に包まれて意識を取り戻した。


 現実に戻ってきた私は、概念 絆で皆からスキルを借りてきた状態で《覚醒》を使用した。


名前 ミナ・ルシーナ

Lv408 職業(クラス)剣姫Lv10 16才 女

HP表示不可 MP表示不可 SP表示不可

攻撃力 表示不可

防御力 表示不可

魔法攻撃力 表示不可

魔法防御力 表示不可

素早さ 表示不可


スキル

武器変化

高速回復Lv8

干渉無効

魔力貯蔵Lv10

魔法貯蔵Lv10

魔力ブースト

神化


贈与(ギフト)スキル

時空間収納(アイテムボックス)

魔力変換

未来予知

解封(ロック・アンロック)

相転移

鑑定

並列思考


職業(クラス)スキル

剣域

剣聖Lv10

限界突破Lv10

並列思考Lv10

剣舞Lv10

神速抜刀

神速納刀

能力付与

縮地

魔剣創造

覚醒


魔法

回復魔法Lv10

火魔法Lv10

水魔法Lv10

光魔法Lv10

風魔法Lv8


概念

斬撃


絆スキル

獣化

緋龍王

正違混同

天理解放

神魔開放


 スキルが統合されました。

 剣域と剣聖Lv10と剣舞Lv10を統合して、《剣神》が生成されました。


 神速抜刀と神速納刀と能力付与と縮地を統合して、《過程省略》が生成されました。


 武器変化と能力付与と魔剣創造を統合して、《武器創改造》が生成されました。


 魔力貯蔵Lv10と魔法貯蔵Lv10と魔力ブーストが統合され、《魔帝》が生成されました。


 限界突破が強化され、《極限突破》が生成されました。


 獣化と緋龍王と正違混同と天理解放と神魔開放が統合され、《神性開放》が生成されました。


 条件が達成されたことで、概念 加速が開放されました。


 剣神

 剣が届く範囲ならば、概念すらも認識出来るようになり、剣の概念をもつ物は触れずに動かせるようになる。

 さらに剣の概念をもつ武器を装備している場合、自身のあらゆる速度を20倍にする。


 過程省略

 あらゆる過程を省略して結果のみを出すことが出来るスキル

 剣を構えて抜く、切りつける、を省略して、構えた、切っただけにすることができる


 武器創改造

 武器を創造し、改造し、あらゆる能力、魔法を付与できるスキル


 魔帝

 あらゆる魔法、魔力をストックできるようになり、すべての魔法の魔力を込める量、効果範囲、効果時間を指定することが出来る


 極限突破

 限界を越えたその先にある極限の力を引き出すスキル

 一定時間経過後、一定時間行動不能になる


 神性開放

 獣、龍、天使、魔人、人、5種族の力を1つに統合したスキル


 概念 加速

 すべての行動を加速させることが出来る

 さらに、スキルの効果時間を延長し、クールタイムや行動不能時間を短縮する


 最終的なステータスはこうなった。


名前 ミナ・ルシーナ 神

Lv408 職業(クラス)剣姫Lv10 16才 女

HP表示不可 MP表示不可 SP表示不可

攻撃力 表示不可

防御力 表示不可

魔法攻撃力 表示不可

魔法防御力 表示不可

素早さ 表示不可


スキル

武器創改造

高速回復Lv8

干渉無効

魔帝

神化

神性開放


贈与(ギフト)スキル

時空間収納(アイテムボックス)

魔力変換

未来予知

解封(ロック・アンロック)

相転移

鑑定

並列思考


職業(クラス)スキル

剣神

限界突破Lv10

極限突破

並列思考Lv10

過程省略

覚醒



魔法

回復魔法Lv10

火魔法Lv10

水魔法Lv10

光魔法Lv10

風魔法Lv8


概念

斬撃

加速



 覚醒が終了した私は、邪神との戦いを再開した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ