第50話 案内役は◯◯ 観光初日
翌朝、私は目が覚めるとマーガムのケモミミをもふもふしてから、マーガムとカノアを起こす。
2人が起きて観光の準備が済んだ時、ドアをノックする音が聞こえる。
薫かな?
そう思ってドアを開けると、私の目の前には誰もいない。
いや、いた。
目を少し下に向けると、そこには、
金髪で可愛い感じのロリ巨乳な天使がいた。
………ロリ巨乳な天使がいた。
大切な事だから2回言うしかない。
いやきっと、服のせいだよ、ドレスみたいな見た目だけど、胸の部分に布が詰まっているだけだよね?
だって私やカノアよりも大きいからね?
あれが実物ならば、私の神は死んだか?
………いや、お父さんだし生きてると思うけど。
「あのー?」
おっと、ついフリーズしてしまっていた。
「何の用ですか?」
「はじめまして、あなた達の案内役のラフィスと申します。」
そう言ってスカートを指でつまみ優雅に礼をしてくれるラフィス…さん?
どうしよう…、年齢がわからないぞ?
そんな事を考えている顔になっていたのかラフィスさん?が、
「ラフィスでいいですよ?
年齢なんて、もう4桁突入してますけど、あまり気にしませんから。」
よし、ラフィスさん、呼び方確定。
私の知ってる女性の高年齢化が激しい。
マルム以外バb、この辺りでやめておこう。
「まぁ、立ち話もなんなんで中にどうぞ。」
「お言葉に甘えて失礼しますね。」
ラフィスさんを中に入れると、隣のドアから薫が頭を出して様子を見ていたので、薫もこっちの部屋に呼んだ。
「こちらに来たのは、先程も言いましたが、あなた達の案内と監視です。」
………監視?
さっき言って無いよ?
「監視ってなんですか?!」
「なんか、あなた達は目を離すと色々やらかすので、誰かに見張らせて情報もってこいとのことですね。」
色々やらかす…?
ちょっと身に覚えが無いですね。
「誰がそんなことを…。」
「それは、言えませんね。
でも、身に覚えはあるはずですよ?
獣の国の国防壁の突破、龍の国での龍王を仲間にする、等の報告を受けています。」
あ、うん。
それは身に覚えあるわ。
「まぁ、監視はわかりました。
案内はどの範囲でやってくれるんですか?」
「国王様との謁見までの期間、あなた達は天の国を観光するようなのでその期間ですね。」
まぁ、監視はあるけど、観光の内容が充実するならいいかな?
みんなに確認すると、了承してくれたので、早速ラフィスさんの案内で天の国を観光するために外に繰り出すのだった。
天の国は地理的に北に位置しているため、雪が降り積もり、一面雪景色だった。
昨日のようなことにならないように、フードも深く被り、さらに防寒具で完全武装していた。
マーガムとカノアは寒さに強いようだけど、私と薫はダメだ。
えっ? なんで聖剣が寒さに弱いんだよって?
………なんで?
うん、わからん。
人型になるときにイメージが強すぎたからかな?
まぁ、感覚とかもしっかりあるから、気をつけないといけないかな。
と、それはさておき、
ラフィスさんに案内されて着いたのは、大きなドームだった。
中に入ると、そこには巨大な氷の彫像がいくつも置かれていた。
今彫像を削っているグループもいた。
どうやら今現在、氷の彫像のコンテストが行われているようだ。
飛び込み参加も可能なようだ。
ラフィスさんが進む後を追っていき、一周したのだが、カノアがいなくなっていた。
…!
カノアはどこに行った?!
確か、氷の彫像を見て周り始めた時には居たから、近くにいるかな?
そう思って周りを見渡すと…、いた。
カノアがデカイ氷の塊を削っている。
………なにやってるの?
いや、飛び込み参加したのはわかるんだけど。
「カノアー、飛び込み参加するなら一言声かけてー!」
ちょっと遠い位置にいるため大声で呼びかける。
「いや、面白そうだと思ってのぅ!
言い忘れたのはすまんのぅ。」
カノアが参加するなら私達も参加しようかな。
絶対に面白そうだ。
私と、マーガムは参加の手続きを済ませてから、それぞれが案内された氷の塊を削り始めた。
結構な時間が経過し、私達の作品が完成する。
まずは、私の作品だ。
題材は私達にしてみた。
細かい部分は、《剣舞》でこっそり削った。
そうして出来たのが、私、マーガム、カノア、マルム、薫の5人が勢揃いの彫像だ。
次がマーガムだ。
マーガムの作品は、骨付き肉だった。
しかし、骨付き肉の細かい部分まで表現されていて、完成度は非常に高い。
最後にカノアの作品だ。
………これは、まずい!
カノアの作品の題材は、私と悪魔との戦いのワンシーンだった。
審査している人達が必ず一度立ち止まり、見物客は拝み始める。
さらに時間が経過し、結果発表が行われた。
優勝したのは、カノアだった。
私とマーガムは3位にも入らなかったけど、楽しい時間が過ごせた。
ちなみに、1位から3位まで龍の国出身の龍人だった。
やっぱり、龍人は芸術的な感性が非常に高いのだろう。
カノアが優勝賞金、金貨20枚を貰ってきたので、私達はラフィスさんの案内でカノアの奢りで食事をとった。
そして帰り道、事件は起こった。
はしゃぐ子供達が前を見ていなかった為、ぶつかりそうになったのだ。
それを避けるラフィスさん。
すると子供達がバランスを崩してしまう。
ラフィスさんが羽を広げて子供達に怪我をさせないようにして、子供達の下敷きになってしまう。
すぐにラフィスさんを救出したのだが、ラフィスさんの様子がおかしい。
試しに頭にチョップさせてもらうと、「はぅん!」とか、「はぁ、はぁ、」とか、聞こえてはいけない声が聞こえた。
結論としては、ラフィスさんはドMだった。




