第40話 罠ばかりでモンスターが出て来ないとは言っていない
横穴に入った私達は、地面があることを確認してから地面に降り立った。
私は、剣をすべて《時空間収納》に収納する。
すると、《時空間収納》の事を委員長が聞いてきた。
「あのー、そのスキルは何ですか?
何も無い所から剣が出てきたり、出てきた剣が空を飛んだり、今も剣をどこに隠したんですか?」
「冒険者がスキルなんて重要な情報を教えると思う?」
「それは…、そうなんですけど…。」
「まぁ、確かに便利だから聞きたいのは分かるけどね。
この話はここで終わり!
先に進もう。」
委員長はまだ納得出来ていないようだったんだけど、薫が少し話をしたら納得したようで、少し小走りでついてくる。
しばらく進むと、行き止まりにたどり着き、8体のキマイラが出現した。
あんまりモンスターが出現しないこのライゾのダンジョンで、これだけのモンスターが出てくるのは、結構異常な事態だろう。
それに、キマイラの居るところを避けるように罠が仕掛けてある。
これはおそらく、ダンジョンが仕掛けた試練の一環だろう。
キマイラの攻撃を避けながらカノアが突撃するが、罠を踏んでしまっているので避けながらの突撃になってしまい、キマイラの攻撃を受けて飛ばされてしまう。
カノア…、罠の位置くらい聞いてから行ってよ…。
ダメージは無いようだが、飛ばされた先が悪く、丁度罠が設置してある場所に向かって飛ばされている。
私は、全力でカノアに向かって跳躍する。
カノアを受け止めてから、罠の無い所に着地する為に風魔法を使って軌道を修正しつつ、《時空間収納》から剣を取り出して《剣舞》で罠の無い所に確実に移動する。
「すまん、罠の位置を聞くの忘れとったのぅ…。
では、改めて行くかのぅ!」
「ちょっと待って、罠の位置また聞いて無いから!
キマイラに向かって直線で進めば罠は無いから、キマイラの攻撃は避けずに受け止めるか、受け流して。」
「う…、受け流したりは苦手だのぅ…。
マーガムを連れてきてくれんかのぅ?」
「別にキマイラが魔法使ってくる訳じゃないんだから、カノアの場合は、力で捩じ伏せればいいでしょ?」
カノアが、その手があったか!と言わんばかりに目を輝かせてこちらを見てくる。
マーガムがキマイラ8体から委員長を守っているので、早く助けるために私も戦おう。
カノアと一緒にキマイラに向かって走る。
4体のキマイラがこちらの接近に気が付いて、カノアに2体のキマイラが腕で攻撃している。
カノアは、キマイラの右腕を殴ってキマイラの右腕が飛んでいく。
もう1体のキマイラがカノアに噛みつこうとするが、裏拳を食らって右腕を無くしたキマイラに向かって飛ばされて、飛ばされた先で罠による落石によって絶命したようで、光が僅かに見えた。
私は、キマイラの攻撃を黒剣で防いでから、黒刀でキマイラを真っ二つに両断する。
もう1体のキマイラは、後ろ回し蹴りで罠のある場所に蹴り飛ばす。
蹴り飛ばされたキマイラは罠の槍に貫かれて光に変わった。
私達がマーガムの元にたどり着いた時にはキマイラが1体に減っていた。
どうやら、マーガムが1体を倒して残りは薫が倒したようだ。
後ろから、カノアがキマイラを掴んで罠のある壁側に投げた。
キマイラが落とし穴に落ちていく。
「マーガムを助けてくれてありがとう、薫。」
薫にお礼を言っておく。
薫が驚いた顔をしていたけど、私はちゃんとお礼は言うぞ。
そんな事を考えていると、地震が発生して行き止まりの壁に亀裂が入り、エレベーターみたいに開いていく。
開いた場所を《剣域》で確認すると、罠等が一切無い場所のようで、実際に見てみると鉄のような物質で出来ているかなり広い場所だった。
なんだここは。
いままでのダンジョンをクリアした時に入った場所とは異なる雰囲気だ。
そう思っていると、中央に巨大なゴーレムが出現した。
どうやら、この部屋と同じ素材で出来ているようだ。
試しに黒刀で斬ってみたのだが、斬った場所がすぐに再生した。
たぶんこれは、倒さずに逃げなきゃいけない奴だな。
私達は、ゴーレムから逃げながら先に進む方法を探し始めた。
しばらくして、カノアがゴーレムと戦い始めて、ゴーレムがカノアにだけ攻撃するようになったので、私達は集中して探せるようになった。
さらに時間が経過して、私達はやっと次に進む扉を見つける。
カノアを呼び戻してから、扉に入る。
どうやらゴーレムは追って来ないようだ。
すると、部屋が真っ暗になって罠が大量に設置された。
私はマーガムを背負ってから、カノアをお姫様抱っこする。
委員長は薫が先導してくれるようだ。
私達が罠の無い所を進んで行くと、魔法陣が出現する。
私達は、魔法陣の上に乗って転送されたのだった。




