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勇者から逃げだした聖剣  作者: 黒一忍
第四章 龍の国
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第35話 モンスター大量発生(下)

 ~マーガム視点~

 ミナさん達がオークがいる方向に突撃していった。

 他の冒険者達は、現れたオークの大群に萎縮してしまっている。

 《感知》で認識できたオークは、僕達の人数の3倍はいる。

 ほとんどがCランクで構成された拠点防衛組では、荷が重いのは確かだ。


 僕は《遠隔防御》と《防御範囲拡大》を使用して、オークの進行方向を出来るだけこちら側に向ける。

 こちらに来ないオークは、数が少ないので冒険者の人に任せて、こちらに来るオークの大群に集中する。


 僕は、ミナさんが槍と盾に付けてくれた機能を使うことにする。

 乱発は出来ないけど、これ以上オークが増える様子は無いので使うには適したタイミングだろう。


 盾の中の液体神鉄を圧縮すると同時に、盾を硬化させる。

 槍を連結させて、オークに向かって構える。

 《身体強化》と《強化防御》を発動して、防御力に全て振り分ける。

 槍と盾の加速を発動してから、圧縮を解除する。


 迫り来るオークに向かって凄まじい衝撃波が飛んでいく。

「っ! やっぱり凄い威力だ…。」

 とんでもない衝撃に肩が外れそうになった。

 だがその威力も凄まじく、直線上にいたオークは跡形も無く消滅して、逃れたオークもほとんどが肉塊に変わり、生き残ったオークもかなりのダメージを負って撤退しようとする。


 冒険者達は、僕がオークの大群をほとんど壊滅したことに驚いて口を開けていたけど、オークがまだ生き残っていることに気が付いて、オークを倒していく。


 オークが居なくなったことで余裕が生まれた冒険者に、僕は質問責めに遭うことになってしまう。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


 ~カノア視点~

 オークジェネラルの攻撃を避けながら、一方的に殴っていく。

 どうやら、オークジェネラルはわしのスピードに付いてこれていないようだのぅ。


 一般的にオークキングよりも、オークジェネラルの方が危険度が高いとされる。

 本体の危険度が高く、指揮能力も同じくらいある為だと言われておる。


 周りのオークは、ミナによってほとんどが倒されてしまい、オークジェネラルのみが残ったようだのぅ。

 わしは、オークジェネラルを攻撃していて、違和感を覚えた。

 オークジェネラルの動きが鈍っても焦る様子がみられぬ。

 むしろ、自信に満ち溢れておる。


 わしは、オークジェネラルを殴り飛ばしてからスキルを使う。

「お主のスキル見させて貰うのぅ《龍眼》!」

 オークジェネラルのスキルを閲覧する。

 龍眼は、見た相手のスキルを閲覧することが出来るスキルでかなり便利なので重宝しておる。

 ただスキルの詳細は見れないのでそこはスキル名でなんとなく判断するしかないがのぅ。


 オークジェネラル

 スキル

 眷族統率

 威力反射(リフレクト)

 将軍


 威力反射(リフレクト)、恐らくこれが自信の源かのぅ。

 恐らくは、受けたダメージをそのままか、それ以上に相手に返すスキルだろうのぅ。


 ちなみにわしのステータスはこんな感じだのぅ。


名前 カノア 古龍

Lv200 職業(クラス)龍王Lv5 150歳 女

HP50000 MP10000 SP10000

攻撃力20000

防御力20000

魔法攻撃力16000

魔法防御力20000

素早さ16000


スキル

人化

高速回復Lv8


贈与(ギフト)スキル

魔力変換

未来予知


職業(クラス)スキル

威圧Lv10

魔竜召喚

龍王の爪牙

龍眼

指揮能力上昇

龍鱗


魔法

火魔法Lv8

雷魔法Lv6

回復魔法Lv7


 連撃で削るよりも、一撃で屠った方がよさそうだのぅ。

 そう思ったわしは、一撃で屠る為の魔法を準備する。


「焼き尽くせ、燃やし尽くせ、これは火と云う概念にすら到達する、魔法である。それは…」

 魔法を詠唱しながら、オークジェネラルにダメージをなるべく与えずに、動きを妨害していく。


 そして、遂に魔法の詠唱が完了する。

「全てを燃やせ、原初の炎! “オリジンフレイム”!」


 オークジェネラルを小さな、しかし力強い炎が包む。

 オークジェネラルはスキルを使おうとするが、使()()()()

 この魔法は、相手のスキルを使う過程をも焼いてしまう為、安全に相手を倒す事が出来る上級魔法であるが、その分消費するMPもかなり多いのだ。


 オークジェネラルを危なげなく倒して、ミナの方を見てみると、ミナは帰る準備をしていた。

「なんだのぅ、もう戻るのかのぅ?

 もっと奥にオークは居ないのかのぅ?」

「大丈夫、私の感知範囲には入っていないから、私達が倒したので最後だよ。」

「なぁ、ミナよ、一戦くらい…」

「さぁ!帰るよ!」

 そういってミナが走って帰ってしまう。

 一戦くらいしてくれてもいいのにのぅ。

 そう思いながら、わしはミナの後を追った。


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 ~ミナ視点~


 危なかった。

 マーガムのいる方から、パイルバンカーの一撃による衝撃波が飛んできて、ちょうど直線上にカノアがいて、《剣舞》で《神速抜刀》を連射して、なんとかカノアに気付かれずに衝撃波を反らすことに成功した。

 と思ったら、カノアが発動した火魔法でオークジェネラルが倒せたのはいいけど、森に火が移りそうになったので水魔法でこっそり消しておいた。

 私達は周囲のオークを全滅させてから、龍の国(ドラウ)に向かう。


 龍の国(ドラウ)の門まで戻ってくると、マーガムが戦闘態勢のまま、こちらに向かってくる。

「ミナさん!

 こちらのオークによる損害は無しです。」


 ………うん、そうだね。

 むしろ、パイルバンカーによる地形破壊のほうがひどいもんね。

 もうちょっと改造した方がいいかな、このままだと、直線上に人がいない時にしか使えないからね。


 私達が話していると、受付嬢が近付いてくる。

「ミナさん、オークキングは居ましたか?」

「オークキングじゃなくて、オークジェネラルがいましたけど、問題なく倒しました。」

「オークジェネラルだったんですか!?

 それに、倒したって…。」

「まぁ、倒したのはカノアなので、私は取り巻きのオークを倒してただけですけどね。」

「………ミナさん達をSランクに認定します。」


 ………えっ?

 Sランクってなるのに国王の許可やら、なんやらが必要だったと思うんだけど?

 そう思っていると、受付嬢が察してくれたのか説明してくれた。

「ミナさんのパーティーは、龍王様から何か功績を上げたなら、Sランクに認定するように伝達が来ていまして、今回のクエストで十分な功績を上げたことが認められるので、Sランクに認定されました。

 一応、オークの死体の確認などで、1日は貰いますけど大丈夫ですか?」

「1日なら、大丈夫です。

 それ以上かかるなら、Sランクにならなくてもいいので、ライゾの街に行きます。」


 それで大丈夫という話なので、私達は宿を探しに街に戻った。

 ………のだが、「ドームの中のわしの部屋に泊まっていけばいいぞ。」というカノアの言葉に甘えて、カノアの部屋に泊まることにした。


 そして泊まったカノアの部屋は、ホテルのような感じだった。

 カノア曰く、ほとんどが使い捨てだから気にせずに使ってくれ、との事なので遠慮なく使わせて貰った。


 翌日、ギルドに顔を出した私達は、冒険者に囲まれながらもSランクに昇格して、囲まれながら国を出発した。


 龍の国(ドラウ)からある程度離れた私達は、龍になったカノアに乗ってライゾの街に向かったのだった。

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