第34話 モンスター大量発生(上)
私達はライゾの街に行くので、ついでにクエストを受けていった方がいいと思い、ギルドに向かった。
ギルドに着くと、ギルド付近がざわざわしている。
どうしたのかと思ってギルド内を覗くと、ギルドの受付嬢が私達が入ってきた事に気が付いたようで、こちらに走ってくる。
「冒険者のミナさん一行ですよね、助けてください!大変なんです!
龍の国の近くで魔物が大量発生したんです!
今龍の国には、高ランクの冒険者がミナさん達しか居ないんです!」
「えぇ…、私達龍の国を出て、ライゾの街に行こうかと思ってたんですけど…。
第一、龍王がいるじゃないですか。」
「今回の魔物は、オークがほとんどなんですけど数が尋常じゃ無いんです。
恐らく、オークキングがいるんじゃないかと予想されています。
そして、龍王様は多忙なので、龍の国が危ない時にしか出て来られないんです。」
………うちのカノアも龍王なんですけど?
話がややこしくなりそうだから言わないけど。
でも、作って貰った武器を本格的に使いたいので、ちょうどいいといえばちょうどいいのだ。
「ちょっと、皆に確認するんで待ってて貰えますか?」
「出来れば参加してくださいよぉ…。」
受付嬢に背中を向けて、マーガムとカノアの方を向く。
………カノアは聞く必要が無いね。 一応聞くけど。
「マーガムとカノアはどうする?」
「わしは、参加するのぅ!
龍のダンジョンでは、暴れられなかったから暴れたいのぅ!」
「僕も参加したいです。
魔物で困っている人がいるなら、出来る限り助けたいです。」
2人が参加するなら、当然、私も参加する。
私は受付嬢に向き直り、
「参加しますけど、私達は私達で動きますよ?」
「出来れば、他の冒険者の方々を守って頂きたいんですけど…。」
なんで他の冒険者を…、と思ったけどほとんどがBランク以下なのだから、Cランク1人で1体倒せるオークが大群だと死人がでてしまうか。
「それなら、僕が守りますよ。
僕なら、他の冒険者を守りながらでも戦えるので。」
マーガムが守るなら、オークに殺られる冒険者も少なくなるだろう。
「なら、私とカノアが突撃して、マーガムは拠点防衛でいいかな?」
「はい!
それで大丈夫です。」
「マーガムが冒険者を守りながら戦うので大丈夫ですよね?」
「えっ? 1人だけなんですか?」
「マーガムがいれば大丈夫ですよ。
なんてったって職業は騎士なので、防御力高いですし。」
「のぅ、お主もしかして知らんのか?
騎士は1人を守るスキルばかり修得するから、拠点防衛には向かんのだぞ?」
………えっ?
マーガムのスキルなら、拠点防衛くらい普通に出来るんだけど…。
もしかして、同じ職業でも修得するスキルが違うのかな?
一応確認しよう。
「ねぇ、もしかして同じ職業でも修得するスキルに違いが出たりする?」
「もちろんだのぅ。
ただ普通は、ほとんど人と被るから、違いも少ないのだがのぅ。」
「じゃあ、他の騎士ってどんなスキルを覚えるの?」
「それは、主に自己強化系と単体攻撃の技を覚えるのぅ。
たまに、他人にも強化が使えるスキルを持った者もおるがのぅ。」
それだと、マーガムは希少な騎士ってことになるのか。
それに、マーガムはレベルも高いから野良オークに後れをとることはないだろう。
私達は門を出て、準備していた冒険者達に合流した。
受付嬢の指示によって、冒険者の配置が決められ、私達がAランクで敵陣に突撃して居ると予想されるオークキングを倒すことが周知される。
ちなみにオークは、ライゾの街にも向かっているらしいので、ライゾの街に出発しても戦いには結局巻き込まれるみたいだった。
《剣域》がオークを捕捉する。
「………来た。」
「では、向かうかのぅ!」
若干カノアがハイになっている。
私達は、オークの群れに向かって走り出す。
私は、黒い刀と剣を出して、刀を右手に順手で持ち、剣を左手で逆手で持つ。
左手の剣は、主に防御で使う用なので肘も使って防御する為に逆手で持っている。
オークを刀で斬っていく。
ほとんど聖剣と変わらない切れ味で、オークを凄まじい数倒していく。
「この剣やっぱり凄いな。」
私の全力にしっかりついてくる。
カノアの方を見ると、ものすごい笑顔でオークを殴り飛ばしていた。
それはもう、楽しそうに戦っていた。
ただあんまり離れないで欲しい。
「カノア! あんまり離れないでよ!」
「おぉ! すまんのぅ!」
カノアが戻って来てくれようとする。
しかし、やはりオークが波のように押し寄せて来ているので、合流しにくい。
仕方ないか。
私は時空間収納から聖剣を5本出して、《剣舞》を使用する。
5本の聖剣を円を描くように飛ばしていき、オークを斬り飛ばしていく。
カノアと合流した私は、適度にオークを残してカノアに倒させて、カノアの戦闘狂が顔を出さないようにする。
いや、もう顔は出しているんだけど、私に挑まないようにするためだ。
私達は、オークの大群の中を進んでいく。
そして、オークキング…いや、オークジェネラルを発見する。
なんで、オークジェネラルがいるのさ。
オークジェネラルがこちらに気が付いたようで、オークの大群がさらに押し寄せてくる。
《剣舞》で操る聖剣でオークの大群を切り刻む。
だが、数が多過ぎて、オークジェネラルまで届かない。
なので、カノアに戦ってもらおう。
カノアなら、オークジェネラルでも勝てるだろう。
「カノア! あれ、オークジェネラルだけど、倒せる?」
「なぬ?! オークジェネラルとな?!
わしが戦わせて貰うのぅ!」
「危なくなったら助けるから!」
私は、周りのオーク達の掃討に切り替えて、カノアの戦いに注意を向けつつ、オーク達を倒していった。




