第31話 龍のダンジョン
私達は、刀が出来るまでの間、カノアに国を案内してもらおうと思ったんだけど、カノア曰く龍の国に観光資源はほとんど無いので、ダンジョンに潜ったほうがいいと言われた。
カノアが言うには、龍の国のダンジョンは、知恵と勇気が試されるダンジョンらしい。
龍王のカノアが居るので、ダンジョンに入る許可はすぐに出た。
ダンジョンに入ると、そこは今までのダンジョンとは違い、迷路のようなダンジョンだった。
さらに、モンスターも出てこないのでカノアがこのダンジョンを攻略しなかった訳がわかった。
戦闘狂には、戦えないのが一番辛いもんね。
ダンジョンはほとんどが迷路で、特殊なアイテムを集めてそれを嵌めてからパズルを完成させる、というものから、なぞなぞなどの知恵を測る問題が設置されていた。
元の世界にもあるような、なぞなぞだったので簡単に解けたし、パズルはマーガムがすごい速度で解いてくれた。
カノアは知恵熱を出してふらふらしている。
順調に階層を更新していき、10階層のボス部屋にたどり着く。
ボス部屋に入ると、そこには龍の石像が置いてあり、謎かけをしてきた。
『朝は4足で歩き、昼は2足、夜は3足で歩く生き物は何?』
なんで、スフィンクスがする謎かけと一緒なんだろうか。
「答えは人間。」
もちろん答えは知っているので即答する。
隣でカノアが残念そうな顔をしている。
『正解だ。』
石像が崩れて後ろに扉が現れる。
「不正解なら、石像王と戦えるのに残念だのぅ…。」
「いや、戦うのは避けようよ。
無駄な消耗はしたくないし。」
これだから戦闘狂は…。
ちなみに石像王とはスフィンクスのことらしい。
私はどんどん先に進んでいった。
11階層からは、勇気が試される試練が用意されていた。
入り口から道が途絶えていて、かなり遠くに出口があるという場所があった。
飛んで行こうとすると、天井が落ちてくるので飛んでは進めない。
どうやら透明な床があるようで、剣で道があるかを確認しながら、先を進む。
《剣域》で認識出来ない…、というか相当強力な隠蔽が施されているようだ。
下を覗くと剣がこっちに向かって生えているような剣山なので、落ちたら普通なら死ぬ。
なんとか透明な床を渡りきり先に進むと、3択を選んで、真実の口のような穴に腕を突っ込んで中にある鍵を取るという試練があった。
失敗の穴に腕を突っ込むと、中にいるヘビのモンスターに噛まれて毒を注入されてから、死に至るとかそういうことが感じのものだろう。
私は正解だと思った穴に腕を突っ込んだのだけど、中にいるヘビのモンスターに噛まれ………そうになったけど私の体は【神鉄】で出来ているので毒が注入されるどころか、牙が突き刺さることもなかった。
私は腕を引き抜いてから、他の穴に腕を突っ込んで鍵を探す。
鍵を見つけた私は、次の階層に続く扉を開くために鍵を使い、鍵を捨てることなく《時空間収納》にしまってから、次の階層に進んだ。
ここまで、モンスターの戦闘が無かったので、20階層のボス部屋も無いと思ったのだが、20階層のボス戦は、倒しても無限に出てくる竜を倒すというものだった。
竜を倒しても霧が晴れるように消えていくので、おそらく敵を倒しても意味が無いのだろう。
カノアは最初嬉々として竜を倒していたのだが、しばらくすると萎えたように戻ってきた。
なんでも、そこにあるだけで戦うことは無く、やられるがままでいるのでつまらないのだそうだ。
今回も、《剣域》先生を誤魔化す隠蔽が部屋全体に施されているので、地道にやっていくしかないと思い、《剣舞》で超巨大オーガブレードを操り、竜を薙ぎ払っていくと違和感を覚えた。
倒した時の霧の出方が少しだけ違うのだ。
私は霧が濃く出る方の竜を重点的に倒していき、そしてようやく光を出して竜が消えた。
すると、魔法陣が現れる。
どうやら、霧で作られた竜の中から実体を持った竜を倒すという試練だったようだ。
しかし、魂ですら見極める《剣域》を誤魔化すとは、どんなスキルなのだろうか。
ネクロマンサーのようなスキルなのかな?
私達は魔法陣に乗って、次の階層に転送される。
それからも迷路を進みつつ、謎を半分くらいゴリ押しでクリアしていった。
そして、私は30階層に到達して、ボス部屋に入って行くのだった。




