第23話 獣の国のダンジョン
活動報告の方に10000pv記念SSをあげました。
良ければご一読ください。
私達は、ダンジョンの入り口で情報と持ち物の確認をしていた。
「食糧は大丈夫です!」
マーガムがそう答えつつ、食糧を《時空間収納》に仕舞っていく。
「消耗品も大丈夫です。」
マルムも、ポーションなどを《時空間収納》に仕舞っていく。
「じゃあ、持ち物は行き渡ったね?」
「「はい。」」
はぐれた時用に、食糧や消耗品はみんなに持たせておく。
「お主ら、どこに食糧等を仕舞っておるのだ?」
…あ、カノアが知らないこと忘れてた。
どう説明したものか…。
「他の龍王から、ダンジョン攻略した時の事を聞いてない?」
「そういえば…、ダンジョンを踏破すると、なにかを貰えると聞いていたが、まさかスキルだったとはのぅ。
とゆうか、お主らは既にダンジョン攻略しとるのだな。」
カノアの思考が早くて助かった。
説明するのが禁止されている訳ではないけど、誰も言っていないみたいだからね。
今回挑む獣の国のダンジョンは、出てくるモンスターの数は少ないが、強さは他のダンジョンの比ではないらしい。
さらに、ボス戦を一人で攻略しなければならないらしい。
階層が深くなるほど強くなるボスで、挑戦者毎に戦い方を変えてくるらしい。
それも、挑戦者が得意な戦い方に。
試練と考えれば理解出来るが、知らない人からすれば、自分とほぼ同じ戦い方のボスがどんどん階層を更新するたびに強くなるとか、悪夢だと思うんだけど。
獣の国のダンジョンは、30階層で終わりのようなので、3段階強さが上がるということだね。
でも、聖剣とか一部の武器とかスキルは、コピー出来ないらしいので、私はコピーされないのでは無いかと思う。
確認も終わったので、ダンジョンに入っていく。
今回は、カノアもパーティーに入っているので、誰がモンスターを倒してもみんなに経験値が入ってくる。
今回はカノアが居るので最速攻略とかは出来ないけど、《剣域》で階段の位置が掴めるくらいのダンジョンの広さなので、迷うことはない。
途中で出てくるモンスターは、マンティコアや、オルトロスなどの冒険者が普通に勝てないモンスターばかりだった。
群れでは出てこないのだが、それでもSランク以上のモンスターしか出てこない。
モンスターを倒して進んで行くと、10階層でボス部屋の扉を発見する。
完全に回復するまで待ってから、ボスの扉を開くとそこには、転移の魔法陣が置いてあるだけだった。
私達が魔法陣に乗ると、勝手に転移が作動する。
どうやら私達は、バラバラの場所に転移させられたようだ。
私は洞窟のような場所に転移されている。
《剣域》でマーガム達を探して進んでいると、私の目の前に私と同じ姿をしているモンスターが現れた。
やはり想像した通り、私の腰の聖刀と背中の聖剣はコピー出来なかったようで、装備されていない。
さらに、私の職業も特殊なようで、《神速抜刀》なども使ってこなかった。
私は、《神速抜刀》を使用して、私と同じ姿のモンスターを倒してから、マーガム達を探すために洞窟を超スピードで進んだ。
最初に《剣域》が認識したのはマルムだった。
激しすぎる魔法の応酬が繰り広げられている。
そもそもマルムには、《魔法貯蔵》があるので、詠唱した魔法を放ちつつ詠唱破棄で魔法をすぐに貯蔵出来る。
それを連続することによって、絶えること無く魔法を連射することが出来る。
マルムと合流した時には、マルムの戦いも終わっていて、敵のモンスターは跡形も無くなっていた。
マルムと合流してから、しばらく進んでいるとカノアに背負われたマーガムと合流することが出来た。
カノアとマーガムに怪我をしていないか聞いたが、大きな怪我もしていないようで安心した。
11階層からは、ケルベロスや赤いティラノサウルスのようなモンスターが現れた。
ティラノサウルスのようなモンスターを見たカノアが、
「こやつが、グレッドドラゴンか、初めて見るのぅ」
「……えっ?
このティラノサウルスがグレッドドラゴンなの?」
「ティラノサウルス?
何だか分からぬが、あれはグレッドドラゴンで間違いないはずじゃ。」
倒したあと、マルムに《鑑定》を使って調べて貰ったら本当にグレッドドラゴンだった。
このティラノサウルスが、あんなに美味しいお肉になるとは…、
…じゅるりっ。
おっと涎が出てしまった。
私達は、ケルベロスやグレッドドラゴンをサクサク倒しつつ、ドロップアイテムを回収していった。
ドロップアイテムはあまりドロップしなかったが、魔石とケルベロスの牙や爪、グレッドドラゴンの肉と赤竜珠というアイテムがドロップした。
【赤竜珠】は火の属性を持つ武器に着けると、装着した武器から出す火属性の威力が上昇するらしい。
そして、私達は20階層のボス戦に挑んだ。
転移された私の前には、私が立っていた。
やはり、武器を持っておらずスキルも使えない。
私は、モンスターをすぐに倒してから、みんなを探しに向かった。
最初に見つけたのはマーガムだった。
マーガムは少し怪我をしていたが、回復魔法を使って回復させる。
「“ヒール”」
マーガムの怪我がみるみるうちに治っていく。
完治したのを確認してから、マルムとカノアを探しに向かうと、直ぐに2人と合流出来て次の階層へと向かえた。
21階層からは、フェンリルが現れた。
マルムに《鑑定》して貰ったので間違いない。
SSランクの伝説の凶狼が複数出てくるとか、人間が詰むでしょ…。
「お主らと一緒だと、ダンジョンの攻略も楽になるのぅ。
特に、ミナが強すぎてモンスターがほぼ一撃なのは危機感が薄れてしまいそうな程だのぅ。」
「まぁ、危険があるよりは良いと思うけど。」
そんなことを話ながら、私達は最終階層である30階層のボス部屋に入って行った。
……その先に何が待ち受けているとも知らずに…。




