第17話 いざ、獣人の国へ!
翌朝、ギルドに顔を出した私達は、ギルドマスターにこってり情報を絞られて、洗い浚い吐いてしまった。
一応、最下層にいた女の子と貰った《時空間収納》のことは秘密にしておいたが。
とりあえずジェネシスオークの魔石を、換金しようとしたら、またギルドマスターが現れた。
「なんで魔石がドロップしてるんだよ!
魔石っていったら、ドロップ率が1%と言われる貴重品だぞ!」
ドロップ率があるのか…、業が深いな。
「他にもドロップしましたよ?
キマイラとか、漆黒龍とかの魔石が。
漆黒龍とスライムだけ1体でしたけど、それ以外は10体以上は確実に居たので、割と落ちましたね。」
私は笑顔で帰ろうとした。
「お前さん、敵が複数出るとは言ったが10体越えるとは言ってないだろうが!」
しかし、回り込まれてしまった。
「それに、お前さんはどうやって、そいつらに勝ったんだよ!」
冒険者の手の内を聞くのは、マナー違反なのでは?
「普通に斬りましたよ。
たまに、面倒くさくて質量で押し潰すくらいで。」
何も嘘は言っていない。
本当に面倒くさかったのは、超巨大オーガブレードを持つことだったし、結局《剣舞》をつかって、持つこともなく質量で押し潰したからね。
そのあと、魔石を買い取って貰おうとしたのだが、買い取りしきれないと断られた。
どうやら、魔石の量が多過ぎて、買い取りが一回では出来ないようなので、何回かに分けて買い取ってもらうことにする。
「明日には、獣の国に向かいます。」
「そうか。
お前さんみたいな実力者には、定住して欲しいもんなんだが、どうやら国王には会えない理由があるようだからな。
まぁ、気をつけていけよ?
盗賊とか、モンスターが出ないとも限らん。」
「定住は世界を旅するのが終わったら、決めるつもりです。
もし、私達に手を出すつもりなら、例え国でも潰すくらいの気概はあるので、それに普通の盗賊に負けるレベルじゃ無いですからね。」
そう言って、笑顔を作り、ギルドマスター以外に向かって威嚇する。
すると、ギルドマスターが肩を竦めて、
「こいつらに気が付くのか…、さすがだな。」
どうやら、国の諜報員だったようで、気配を消したり、見えなくしたりするスキルを持っているようだ。
しかし、《剣域》先生は領域内すべてを認識する上に、レベルが上がったことで魂の判別も可能になっている。
なので、そこに居さえすれば認識可能なのである。
そして私達のステータスもとんでもなく上昇している。
まずは私からだ。
名前 ミナ・ルシーナ
Lv57 職業剣姫Lv5 16才 女
HP24400 MP31500 SP6600
攻撃力 表示不可
防御力 表示不可
魔法攻撃力 表示不可
魔法防御力 表示不可
素早さ 表示不可
スキル
武器変化
高速回復Lv8
干渉無効
職業スキル
剣域
剣聖Lv5
限界突破Lv5
並列思考Lv5
剣舞Lv5
神速抜刀
神速納刀
魔法
回復魔法Lv1
水魔法Lv2
光魔法Lv4
《神速抜刀》は、神様ですら認識出来るものが限られる速度で抜刀するスキルだった。
《神速納刀》は、神速抜刀の納刀版スキルだ。
次は、マーガムだ。
名前 マーガム 奴隷
Lv103 職業騎士Lv5 12才 男
HP5300 MP1070 SP8660
攻撃力 4100
防御力 8190
魔法攻撃力 0
魔法防御力 8190
素早さ 2140
スキル
感知Lv8
獣化
職業スキル
防御補整Lv5
遠隔防御Lv5
身体強化Lv5
経験値共有化
防御範囲拡大Lv4
強化防御Lv4
魔法
無し
《防御範囲拡大》は、その名の通りでSPを500消費して、Lv×1m防御範囲を引き伸ばすことができる。
《強化防御》はSPを消費して、消費した分の2分の1を、ステータスに変換できる物だった。
最後に、マルムだ。
名前 マルム 奴隷
Lv103 職業魔法使いLv5 11才 女
HP1170 MP8460 SP2140
攻撃力 1030
防御力 1030
魔法攻撃力 8260
魔法防御力 8240
素早さ 1100
スキル
高速詠唱
SP変換
職業スキル
魔力操作Lv5
魔法貯蔵Lv5
魔法融合Lv5
魔力ブースト
魔力貯蔵Lv4
脳内詠唱
魔法
回復魔法Lv5
火魔法Lv6
風魔法Lv4
《魔力貯蔵》は、過剰回復するMPをストックできるスキルだ。
貯蔵できる量はマルムの総MP量×Lvなので、現在なら、32640ものMPを貯蔵しておける。
《脳内詠唱》は、脳内で発動ワードが唱えられるスキルみたいだ。
魔法戦闘でかなりの強みになるスキルだと思ったよ。
でもやっぱり、私のステータスぶっ壊れてるなぁ…。
私達は魔石の売却額を受け取ったあと、ギルドから出て、[食事処 平等謳う精霊亭]へと向かった。
ティーナさんにも、獣の国に向かうことを告げたかったのだが今日も不在だったので、ギルドに戻ってから手紙の代筆と配達を依頼してから、街を出発した。
幕間を1話入れてから第3章に突入です!