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勇者から逃げだした聖剣  作者: 黒一忍
第三部 第一章 上位世界
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第27話 合流

「あなたの相手はっ、私でしょ!」

 マーガム達が狙われ、咄嗟に創造神の攻撃を防御した。

 聖煌大絶剣(ヴァーン・レイテ)がどこかに飛ばされるかと思ったが、以前やったように管理者権限 “闇”でブラックホールを生成して転移の瞬間だけ自分の回りに置いて転移するために必要な数値を壊してみたのだが、創造神はそれに対する対策をしていないようで同じ手で通すことが出来たので、飛ばされること無く創造神の攻撃を防御した上で、怒りに任せて創造神の胸を斜めに切り上げる。


 すると本来ならば直線の傷が出来るはずなのだが、大罪【憤怒】による効果なのか木が枝分かれするように傷が広がっていた。さらに本来の直線の傷は創造神の体だけで留まらずその直線上の空間や時間すらも斬っていたようで直線上のみが自然では絶対に見ることのないあり得ない色になっていた。


 怒りによって管理者権限で精神保護があるにも関わらず、一時的に意識が薄れていた。それは精神保護すら無効にするほどの怒りだったのだが、まさかここまでの攻撃をしてしまうとは思わなかった。

 これは気を付けないと、私の守りたいものすら壊してしまう可能性があるということなので、怒りは感じても飲まれないようにしないと………。

 お酒と同じってことかな?飲んだことないけど。


 ともかく、創造神に絶大なダメージを与えることに成功した。そしてその結果に満足することなくマーガムから概念 絆で《遠隔防御》を借りてくることで創造神の手足を障壁で拘束する。

 マーガムがそれを見て同じように拘束してくれる。

 ………というか、みんなどうやってここに来たんだろう?確かに薫の《意思あらばすべてを成す》があればいずれは可能かもしれないけど………。


「みんな、どうやってここまで来たの?」

「ん?これ使った。」

 ………P○Pじゃん………。

 どこからどうみても携帯ゲームなんだけど………。


「いや、どうやって?」

「これが転送装置なんだのぅ。」

 よくわかってはいないが、みんながそう言うならそうなんだろう。


「さて、じゃあ、創造神?まだ戦う気はある?」

 確認をして戦う意思が無いなら、世界を破壊しないことを条件に解放するつもりだ。

「戦うに決まってる!どれだけこの時を待ったと思う!?それなのにこれだけで終わるなんてもったいないだろ!」

 創造神がそう叫ぶと、創造神は拘束していた障壁を破壊して再び私達の前に立った。

 私達が臨戦体制に入ると、創造神がまっすぐに私に向かって来る。


「させません!《遠隔防御》!」

 マーガムがそう叫び、私と創造神の間に障壁を展開する。………が、障壁は創造神の絶剣によってどこかに転移させられ………なかった。それどころか障壁は創造神の攻撃を1度だけとはいえ防いだのだ。

「概念 守護を使って転移させられる脅威から障壁を保護しているんです。それに守護の力も学校にいたときよりも強くなってるんですよ!」

 マーガムが説明しつつ創造神を囲むように障壁で行く手を遮っていく。


 障壁は完全に囲むように配置はされず、1ヵ所だけ障壁が配置されていない場所があり、障壁を破壊するのに時間がかかるのを嫌った創造神がそこに向かっていく。

 そして創造神が障壁から出ようとしたその時、気配と姿を完璧に消していたカノアと薫が姿を表し、カノアが創造神にアッパーを、薫が私が付けた傷に苦無をそれぞれ放つ。

 創造神も警戒していない訳ではないので、苦難は絶剣で転移させることで防いだのだが、カノアのアッパーは直撃して真上に打ち上げられる。


 すると障壁の一部が消滅してそこからものすごい量の魔法と矢が創造神に向かって飛来する。

 魔法はディアスが、矢はラフィスさんが放ったもので、その量があまりにも多いため創造神に当たったかどうかがわからない程だ。


 しばらくして魔法と矢による攻撃が終わり、創造神が姿を見せる。その姿は私と戦っていた時よりもボロボロになっている。

 いや、みんな強くなりすぎじゃない?

 下手したら管理者とかと1対1でも勝てそうなんだけど………。


「ゥウヴァ!」

 また虚数空間に飛ばされる!そう思ってみんなを逃がそうとするが、創造神の様子がおかしい。先程の攻撃ならみんなを逃がすことも出来なかったはずだ。


 ………ならばこの咆哮は何なのか?


 その答えはすぐにわかった。

 創造神の体がブクブクと泡立ち、形を変えていく。それはどんどん巨大になっていき、最終的にはその姿は巨大な龍へと姿を変えた。

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