第14話 再びのダンジョンとミナ無双
朝、目が覚めた私は、マーガムとマルムの寝顔を見ながら2人のステータスを確認した。
まずは、マーガムだ。
名前 マーガム 奴隷
Lv58 職業騎士Lv4 12才 男
HP3050 MP620 SP5060
攻撃力 2300
防御力 4590
魔法攻撃力 0
魔法防御力 4590
素早さ 1240
スキル
感知Lv5
SPを100消費して、半径(Lv×2)メートル内の状況を把握出来る。
獣化
SPを1000消費して、(1+Lv)分だけ獣型に変化して、ステータスを2倍にする。
職業スキル
防御補整Lv4
防御系のスキルの耐久値に、Lv分の補整を掛ける。
防御力と魔法防御力を(Lv×1%)上昇させる。
遠隔防御Lv4
任意の位置に、SPを200消費して、自身の防御力と魔法防御力を持った盾をLvの枚数召喚できる。
身体強化Lv1
MPを消費して、(消費したMP×Lv)をステータスに一定時間振り分けられる。
経験値共有化
パーティーを組んだ相手と経験値を分け合う。小数点以下は切り捨てられる。
魔法
無し
レベルが50近く上昇してる…。
あのオーガ、かなり強かったけど予想以上の上昇だった。
マーガムは防御系のステータスが大きく伸びているね。
それに、経験値共有化は非常に便利だ。
私が敵を倒しても2人に経験値が入るのだから、パワーレベリングももっと簡単に可能になるね。
さて、次はマルムだ。
名前 マルム 奴隷
Lv58 職業魔法使いLv4 11才 女
HP720 MP4860 SP1240
攻撃力 580
防御力 580
魔法攻撃力 4660
魔法防御力 4640
素早さ 650
スキル
高速詠唱
詠唱速度を3倍にする。
SP変換
SPを2消費して、MPを1増加させる。
職業スキル
魔力操作Lv4
魔力を操れるようになる。Lvにより効果が上昇する。
魔法貯蔵Lv4
魔法を唱えた状態で、貯蔵できる。
唱えた時点で魔力は消費される。
貯蔵数は、Lv分だけ貯蔵可能
魔法融合Lv1
魔法を融合することができる。
融合した魔法は詠唱破棄出来なくなり、消費魔力が2倍になる。
魔力ブースト
魔法を発動する際に魔力を2倍消費して魔法の威力(効能)を2倍にする。
魔法
回復魔法Lv3
火魔法Lv3
風魔法Lv1
マルムは魔法系のステータスが大きく伸びている。
それに魔法も風魔法以外はレベルが上昇している。
確認していると、2人が起きたので、3人で朝食を食べたあと、ギルドに向かった。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ギルドに着いて早々にギルドマスターに呼び出された。
「変異種オーガとお前さんの強さを見誤っていたようだ。
まさか、Sランクですら傷をつけるだけのオーガが存在するとは思っていなかった。
ましてや、それを倒せるBランクがいることもな。
すまなかった。
討伐に向かう前に侮ったことを言ってしまった。
まず、その強さを認めてお前さんをAランクにする。
本当なら、SランクにしたいんだがSランク以上は国の許可と国王への謁見が必要だから、すぐには無理だ。」
むしろ、Sランクになりたく無くなったんだけど…
勇者な元クラスメイトにはしばらく会いたくないんだよね。
タクトとか、私の武器を見たら、盗難したりしそうだし。
「国の許可って、他の国でも大丈夫なんですか?」
「あぁ、大丈夫だ。
すべての国の許可が必要な訳じゃあ無いからな。
しかし、他の国でも同じくらいの能力を示して認めさせる必要があるぞ?」
「私はAランクでも、充分ですよ。」
「しかしだなぁ、」
何としてでも私をSランクにしたいギルドマスターと、この国の国王と勇者に会いたくない私の戦いが始まった。
結果として、他の国でSランクになれればなる。…というものに落ち着いた。
そのあと私は変異種オーガ討伐の貢献度報酬として、白金貨20枚を手渡された。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
私は、マーガムとマルムに合流した。
そのあと、マーガムには《武器変化》で作った【神鉄】製の盾を渡しておく。
そしてマルムには杖を買ってあげた。
【神鉄】で作る武器にはスキルを付けられないので、魔法の補助とかは出来ないからね。
そのあと食料品を買ったあとギルドに戻り、ダンジョンに入る手続きをしてから、ダンジョンに入った。
魔法陣で帰還した場合、その場所からスタート出来るようなので、私達は11階層からスタートする。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
私はマーガムを抱えて、マルムを背負う。
私が高速でダンジョンを走り、出てくるモンスターを倒しつつ、次の階層への階段を見つける。というゴリ押しで次々に階層を更新していく。
20階層のボス部屋には、ジェネシスオークというらしい、SSランク級のオークが出て来たが、登場と同時に飛び膝蹴りで蹴り飛ばして退場してもらった。
ドロップアイテムは魔石だったので、これは回収していく。
21階層からはオーガが出現したが、変異種オーガのように強い訳でもなく、私達の経験値と化していった。
30階層のボス部屋には、オーガキングとジェネシスオーガが同時に出て来たが、刀の性能に勝てる訳もなく、登場と同時に真っ二つになった。
オーガキングが魔石をドロップし、ジェネシスオーガは【槍術のスキルオーブ】とオーガブレードを落としたのでこれらも回収した。
【スキルオーブ】は使用すると、【スキルオーブ】に内包されているスキルを習得することができる、とんでもなくレアなアイテムらしい。
オーガブレードを《武器変化》の武具鑑定を使用して調べる。
〔オーガブレード〕
オーガの使用する最上級の剣。
ミスリルですら容易く切り裂くオリハルコン製だが、オーガが使用するのに適した重量の為、人間には扱えない。
そして職業剣姫のレベルも上昇した。
レベルアップで増えたスキルは《剣舞》というスキルだった。
《剣舞》
《剣舞》の紋章を刻んだ剣をLvの数だけ触れずに操作することができる。
私は《剣舞》を使用するため、オーガブレードに紋章を刻む。
【神鉄】を上回る硬度をもった金属ではなかったので、簡単に刻むことが出来た。
《剣舞》を使用する。
すると、オーガブレードが浮いて、私の思い通りに動いた。
………これ、どう見てもファ○ネルみたいな感じの使い方なんだけど…?
……まぁ便利だからいいけど。
マーガム達を見ると、完全にフリーズしていた。
「ミナ様、これは…?」
「私のスキルだよ。
さっき刻んだ紋章が付いていれば、触れなくても剣が操れるっていう感じのスキル。」
「これは外では使わない方が良いですね。
間違いなく勇者に認定されるレベルのスキルですから…。」
「わかった。
緊急時以外は、絶対に使わないよ。」
勇者なんかになったら私とこの子達の一緒にいる戦わない時間が減るからね。
31階層からは、人型から獣に変わり、狼やライオンが出て来た。
しかし、《剣舞》で飛び続けるオーガブレードに叩き斬られ、高速で動く私にも斬られて、ドロップアイテムを落とすだけなので、どれくらい強いのかがわからない。
そして、ドロップアイテムが牙や爪なので嵩張るため、泣く泣く置いていくしかなかった。
しばらく進むと、ボス部屋の豪華な扉があった。
私達は扉の前で、ステータスが完全回復するまで休憩することにした。
完全回復した私達は、40階層のボス部屋に入っていった。