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勇者から逃げだした聖剣  作者: 黒一忍
第二部 第三章 世界救済
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第8話 人質?

 マーガムに地上は任せて、私は黒ラ◯ュタより少し上空に到着した。


 邪神8柱がまとまって居るなら、神刀(ヴァーン)神剣(レイテ)を合体させて、黒ラ◯ュタ自体が無くなるほどの一撃を当てればいいとは思うんだけど、邪神以外の人とかがいた場合が怖いので、とりあえず乗り込んでみることにした。


 私が黒ラ◯ュタに降り立つと、急にアラートが鳴り響き、私の前に地上にいたモンスターと同じ種類のモンスターが取り囲む。


 私は《時空間収納(アイテムボックス)》から、市販の剣と同じに作った聖剣20本を回りながら取り出した。

 私を中心に聖剣20本が等間隔に並び、そのすべてが現れたモンスターに向かって飛んでいく。


 私はモンスターを《剣神》で操った聖剣で倒しつつ、邪神といるかもしれない人質を探して黒ラ◯ュタを《過程省略》を使って探索し始めた。


 結論から言うと、人質はいなかった。

 これは素直に良かった。

 だが、問題はあった。

 人質は、いなかったのだ、()()は。


 そう、神質がいたのだ。

 それも邪神8柱に囲まれる形で。


 ………救助できるかなぁ…。

 とゆうかなんで神が邪神に囲まれているのだろう?


 《剣神》の感知でわかるのは、この世界の(たぶん)が、邪神8柱に囲まれて殴る蹴るの暴行を受けていることだけだ。

 まぁ、でも、助けないって選択肢は無い。

 それに、いい方法を思い付いた。


 私は《過程省略》で神のすぐ隣に移動すると同時に概念 絆を使い、マーガムから《防御結界》を借りて発動、神を結界で閉じ込める。

 神が呆然とこちらを見てくるが、説明とかは後回しだ。


「さて…と、まずは邪神を倒す!」

 私は神剣(レイテ)の概念 光を使い、目眩ましを行う。


 その場で回転しつつ、神刀(ヴァーン)の概念 炎を使って、神刀(ヴァーン)から火柱が発生させて、その火柱で8柱の邪神すべてを焼く。


 さらに火柱で焼いた8柱の邪神から出ている火をそれぞれ爆発させる。

 連続した爆発で邪神達の動きが止まり、私は更なる追撃を開始する。


 邪神を爆発させる地点を連続で微調整して、結界で守っている神から離れた場所に8柱の邪神を1ヶ所に集める。


 神刀(ヴァーン)に魔力を必要分だけ込めてから、邪神に向かって投げる。

 邪神に神刀(ヴァーン)が刺さった瞬間、私は《防御結界》を使って邪神達の周りを結界で囲む。


 次の瞬間、神刀(ヴァーン)を中心に凄まじい爆発が結界の中を暴れまわる。

 それを何故か何度も繰り返す。


 ………あれ?

 私、1回分の魔力しか込めてないはずなんだけど?

 なんで複数回爆発してるんだろう…。


 爆発が収まってから私が結界を解除すると、8柱いた邪神は2柱まで数を減らしていて、その姿はかなりボロボロになっていた。


「なん…なんだ?お前は!!」

「そうだ!そうだ!」

 満身創痍なのに普通に喋れるのか…。

 とりあえず結界の中からずっとこっちを見てくる神の為にも少し説明するか。


「私はこの世界を救う為に、神の学校から送られてきた者です。」

 神も邪神もびっくりした顔でこっちを見てくる。


 ………いや、神がびっくりした顔で見ないでほしいんだけど?

 通知くらい行ってないのかな?


「学校?!そういや、何か言われていたような…。」

 もしかして伝達ミスかな?

 まぁ、邪神が出ている場所に私達が送られるんだから、仕方ないかもしれない。


「でも、邪神をここに閉じ込めるので夢中だったから、よく覚えてないなぁ…。」

「この世界に事前情報無しで送られて、ここの近くにある街にたどり着いた所を邪神の眷族やモンスターに襲われて、それを倒して王様から話を聞いて、ここにやってきて、今です。」

 事前情報があればどんなに楽だったんだろうね?そんな意味と若干の恨みを込めて言っておく。



 とりあえず残った2柱の邪神は虫の息だし、さっさと倒してしまおう。

 私は2柱の邪神を神刀(ヴァーン)で斬りつつ、概念 炎を使って燃やした。

 2柱の邪神が確実に消滅したのを、《剣神》によって確認してから結界を解除する。


「いやぁ、助けてくれてありがとう。邪神をここに閉じ込めるつもりが、間違えて自分まで一緒に閉じ込めた時は、終わった、そう思ったよ。」

「間に合って良かったです。」

 世界を救済出来たか判別してくれる神がいなくなると、もしかしたら学校に戻れないかもしれない。


「そういえば、この世界を救うのが学校から与えられた使命なんだろう?」

「そうです。」

 邪神を倒しただけで救済完了しないかな………?


「なら、君にはこの世界での自由行動を認めるよ。あとは、この世界の物を買う時に使えるこのカードを持っていくといい。そのカードがあれば、この世界の物ならタダで手に入れられるぞ。ただし、使いすぎ注意な?」

 私は神から真っ黒な十字ラインが入った、銀色のカードを受け取った。


 発言から察するに、まだ世界を救済されたとは認定してくれないようだ。


「とりあえず、下に仲間がいるんで、話は合流してからお願いします。」

「では、合流出来たらさっき渡したカードを掲げてほしい。」

「わかりました。」

 カードを掲げるとどうなるんだろうか?


 私はマーガムと合流するため一旦地上に降り立ち、マーガムと合流してからカードを掲げた。

 すると、私達は一瞬でこの世界の神に、この世界の神がいる空間に転移された。


 ………?

 あれ、何か大切なことを忘れているような気がする。


 あ!?

 そうだ…、セイスを忘れていた。

 まぁ、セイスならスキルで私の近くに転移できるからこのままでいいのかな…?


 私はそんなことを考えつつ、この世界の神の前にある円卓の席に座り、マーガムはその隣に座った。

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