第1話 プロローグ異世界にクラスごと召喚されましたが私だけは…
初投稿作品です
その日、私こと 月島 海那は教室の机に座り読書をしていた。
そして私に話しかけてくるクラス唯一の男で黒髪の短髪がすこし跳ねていていつも眠そうなのが特徴な 上原 薫と読んでいる本などの話をする他愛のない日常を過ごしていた。
そして帰りのホームルームが終わった瞬間だった。
足元に魔方陣が出現し、クラスメイトと先生達が体の端のほうから光に包まれて消えていく光景を見たのは。
そして、見たと同時に私も光に包まれていった。
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光が収まり、私の目に飛び込んできたのはまるで国王の謁見の間のような場所だった。
状況が掴めずキョロキョロと回りを見ると一人の男性の後ろ姿が目に入り話しかけようと近寄った。
だが海那にはこの後ろ姿に見覚えがあった。
そして口から出た言葉は…
「お父さん?!」
まさかの父である。
だが異世界召喚されたとおぼしき状況で父親が出てくる訳がわからない。
そして暫くの静寂の後、父が口を開いた。
「海那、混乱しているかもしれんが要約するとこうだ。
1つ、異世界にクラスごと召喚されたが、海那だけ召喚によって肉体と精神が別れたから今の海那は精神だけの存在になっていて簡単に言えば死んだ。
2つ、俺は神だ。
3つ、海那に新しい器を与えた上で異世界に行ってもらう。
よって異世界に行くための説明とスキル設定をやってもらう。」
ちょっと待って欲しい。
私だけが死んだ?
お父さんは神?
結局異世界に行く?
全体的に聞きたいことしかないが、お父さんは最低限のことしか喋らないので、情報をすべて引き出すために聞くことを選ぶ。
しかしどうしても聞きたいことがあった。
「異世界ってどんな異世界なの?」
私にも異世界に対する憧れがある。
「剣と魔法のファンタジーみたいな世界だ」
小説などの定番であるファンタジーとかすごくうれしい。
「スキル設定って言ってたけど何個のスキルが選べてLvはあるの?
職業とかは存在するの?
それにダンジョンとか魔物もいるの?」
「職業は存在する。
スキルと職業にはそれぞれにLvが存在する。
スキルは3つ選んでもらう。
ダンジョンはあるし、魔物もいる。」
「人種はどんな種類があるの?」
「天使や竜人、エルフやドワーフ、そして獣人と魔人がいる。」
「魔人が世界を滅ぼすとか無いよね?」
「無い、魔人は魔法が得意な種族なだけで天使とエルフ以外の種族とは友好的だ。
ただ邪神には気を付けろ」
邪神いるのか…。
「俺達神は、それぞれが世界あるいは地域を治めているが邪神はそれをせずに世界を破壊しようとするから、頻繁に神の間で戦争が起きる。」
邪神物騒すぎるな!
「でもお父さんも邪神と戦争とかするの?」
「俺、最上級の神だから誰も挑んでこないぞ。」
…は?
最上級の神?
思考が停止するレベルの暴露に面食らったが、なんとか立て直すと同時に棚に上げることにするとお父さんが言った。
「説明おわったからスキル選んで。」
………お父さんは無情である。
目の前に表示されたスキル一覧を見てみたが量が多すぎる!
さらに選べるスキル1枠がすでに選ばれている?!
「ちょっとお父さん!
スキル1枠選ばれてるんだけど!?」
「それ、絶対必要なスキル。」
そう言われては仕方ないがこれがどう必要なんだ?
武具変化
武具の形状を変えることができる
1日に1回しか使えない
武具の素材を調べることができる
回数制限無し
気を取り直してスキルを選んでいて、検索機能ないのかと思ったら検索機能が出てきた。
いろいろ検索してみて、いいと思ったスキルを残り2枠に選ぶ。
高速回復Lv8
HPの自然回復値を4倍にする
MPの回復値を2分で20%にする
干渉無効
スキルや魔法などによって状態異常にならない
また、概念攻撃も受け付けない
高速回復はLv8しか取れなかった。
干渉無効はデバフや即死攻撃などを防げるから選んだ。
「選び終わったよ、お父さん。」
私がそう告げると、
「今から異世界に送る。
しっかり楽しんでこいよ。」
そうお父さんは言って私は再び光に包まれた。
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気がつくと地面に転がっているのが分かった。
ただ目がなぜか開けられないのだ。
いや手足すら動かせない?
私は何にされたんだ!?
なんとかして自分の状態を把握しようとする。
そして魔力があることに気付き、《空間把握》と思い付きで試してみると成功した。
そして状況を把握する。
私、剣になってるんだけど!?
どういうこと!?
お父さん!