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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第三章 battle study・紅
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唐突な始まり

 いきなりだった。

 普通、これだけ大きなイベントともなれば五秒前ではなく五分、十分前に開始の告知が為される。

 お手洗いを済ませておいてください。などの注意がされる。

 それがなかった。

 会場の不手際ではない。

 虎子だった。

 虎子が準備をしている協会員を捕まえて言ったのだ。


「もう始めちゃってよ」と。


 逆らえる者などいるはずがない。

 命令された協会員の男はすぐさま上の者に連絡した。

 そして、五秒前である。

 これは虎子にとっても予想外の時間短縮だったが、ラッキーと思うくらいで特に気にしていない。


「4秒前!」


「ごめんね、いきなり始めちゃって」


 バタバタと慌ただしく皿が運ばれる。

 シンクに山のように皿が溜まっていく。


「三秒前!」


無問題もんだいない


 喧騒の中で弓徒は静かに答えた。


「二秒前!」


 交わした言葉はそれだけだった。


「一秒前!」


 どれだけの熱がそこにあったのか。

 どのような想いでこの決闘に臨んだのか。

 それを口にする事は無かった。

 二人は同時にスポンジを掴み——


「始め!」


 皿を、洗い始めた。


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