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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第三章 battle study・紅
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五秒前

「ポップコーン食べる?」


「いや、いい」


「唐馬さんは?」


「気持ちだけ頂くよ」


「そうですかぁ……じゃあ一人で食べますわぁ……」


 一般的な普通の観客席に並ぶ当麻、喜一、唐馬の三人。

 もしゃもしゃとポップコーンを食する当麻とは対象的に、喜一と唐馬は視線を会場に、そこに設置されたシンクの前に立つ皿洗い師二人に注いでいる。


「喜一、君はどう見る?」


「……弓徒は一週間前とは違います」


「そのようだね。以前とは違う。どのような修練を積んだのかはわからないが、これまでの彼とはまるで異なる雰囲気だ」


「はい」


「虎子君についてはどう思う?」


「紅虎子は……強い、です」


「具体的には?」


「余裕があります。このような場や、決闘に慣れているという事ではなく……勝って当たり前。そう確信しているからこそ、精神的な余裕があるように見えます」


「ふむ……では、勝つのは虎子君だと思うかい?」


「……」


 喜一は沈黙した。

 否定ではなく、肯定でもなく。

 勝敗を見極める為に、二人の力量の底を読み取ろうと目を細め——


「決闘開始五秒前!」


 その時、会場にナレーションが響き渡った。



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