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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第三章 battle study・紅
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そして一週間

「少し長くなってしまったが、そういうわけだよ」


「そんな事が……」


「彼が戦う理由がわかったかな?」


「はい」


 ならば、確かにこれは譲るべき勝負であろう。

 ただ、問題は……。


「今のままでは勝ち目がないのですか?」


「まず間違いなくね」


「……」


 譲るべき勝負であった。

 が、果たして勝ち目の無い戦いを譲るべきだったのか。

 敗北必至。

 本人はそれをわかっていながら戦うのか。

 だとすれば、それこそ敗北は避けられない。

 心で負けている者が勝つ事は無い。

 復讐とは熱い炎のように感じるが、根本にあるのは劣等感である。

 己の弱さである。

 それを抱えたままでは……。

 再び過る不安。

 せめて弓徒が師事した人物が、圧倒的強者である事を願うしか無い。


「とにかくだ、私達も皿を洗おう。皿洗いこそが皿洗い師の本文だからね」


「はい」


 洗うしかない。

 洗い続けた先に、未来がある。

 話し終えた二人は店を開店させた。

 そして、弓徒を信じて皿を洗った。

 

 一週間はあっという間に過ぎた。

 決戦の日が、やってきた。


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