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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第一章 everyday
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近くで

「……え?」


「いや、え?じゃないから。あんたさ、ほんとにそう思っとるん?」


「だって……たかが皿洗いですよ?」


 舞は水戸の真剣な目に圧されたが、それでも、自分の言いたい事を言った。

 水戸は舞のこういう歯に衣着せぬ言い方が気に入っている。

 正直な者は信用出来るからだ。


 ……しかし、だ。

 正直であっても世間を知らぬ者は、馬鹿としか言い様が無い。


「……なら近くで見てみ……ただし、あんまり近付きすぎないように、な」


「えぇ……?」


 水戸は親指で喜一の背を指した。


 舞は納得のいかない表情のまま立ち上がり、流し台に向かって歩いた。


 疑念が浮かぶ。

 近付きすぎるな。とは、一体どういう意味なのか?と。

 邪魔になるからだろうか?

 それとも、もしかして危険なのだろうか?

 皿洗いなのに?

 何で?

 どうして?

 意味わかんない。


 ……などと、

 そのようなどうでもいい思考に気を取られていたせいで、彼女は気付けなかった。


「——え!?」


 自分が既に、戦場にいるという事に。


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