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話しが前後してしまうが、このスポンジもまた重要だ。
ウレタン、アクリル、セルロース、金ダワシ……。
円形、正方形、長方形……。
平べったい物、厚い物、動物の形をした物……。
千差万別。
世の中には様々なスポンジが存在する。
そんな中で喜一はウレタンの長方形の、片方がナイロン不織布となっているオーソドックスな物を使用している。
特別な物ではない。
どこにでも売っている普通のスポンジだ。
弘法筆を選ばず……という訳ではない。
様々な物使用し、選んだ結果が、このオーソドックスなスポンジなのだ。
理由は二つ。
一つは、高い洗浄力。
ウレタン部分と、ナイロン不織布部分を使い分ければ大抵の汚れは落とせる事から。
二つ目は、入手難度の低さ。
特別な物ではなく、どこでも手に入る物ならば。
皿洗い師にとっては武器とも言えるスポンジの枯渇による洗浄力の低下を避ける事が出来る。
このような単純な理由から、彼はオーソドックスなスポンジを使用しているのである。




