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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第二章 battle study・序章
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背中で語る

「俺の逆をやったわけだ」


「……」


「俺が音を消したのに対して、君は音を出した」


「……」


「それも、複雑な音だ。様々な洗い方をしていた……けれど、決して雑では無かった。言うなれば、そう。心地いいBGMみたいな……実家で居間にいる時に、台所の方から聞こえてくるような音……」


「……」


「俺の眼にも浮かんだよ。お袋の後ろ姿が」


「……」


「君は皿を洗う際に、そういう音を出していた」


「……」


「だけど、それは俺に対抗してそういう風にしたわけじゃない。そうだね?」


 首だけを動かして、頷いて、喜一は肯定した。


「さっきの君の言葉通りというわけか。いやはや。凄いね。本当に君は継いだわけだ。俺の作り出した流れを」


「……」


「大したものだよ。本当に」


「……」


 喜一は無言で皿を洗っている。

 それが見知らぬ男である羅人に対する当てつけではない事は、羅人本人にもよくわかっている。

 言葉を発する余裕が無いのだ。

 それだけ真剣に、皿を洗っているのだ。


「この雰囲気を維持する為、か」


 羅人は顎髭をさすり、満足そうに頷いた。


「素晴らしいね」


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