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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第二章 battle study・序章
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いつもの

 グラスを傾けつつ、斗真は横目で喜一を見た。

 今日は不思議な事ばかり起こる。

 そしてその不思議な事を起こしているのは、皿洗い師である。

 斗真はグラスを置いた。

 チェイサーの水を、口に含んだ。

 それから、口を開いた。


「なあ、喜一くん」


「何だ?」


「何かしとるやろ?」


「皿を洗っている」


「見ればわかるわ。そうじゃなくてな、何か特別なことしとるやろ?」


「特別な事はしていない」


「ほんとにぃ?」


「本当だ。俺はいつも通りに皿を洗っている」


「ふーん。そっか」


「ただ」


「ただ?」


「さっきの余韻を残したまま、良い気分のまま……お客様に過ごして貰いたいと思って、皿を洗っている」


「いい気分のまま、ねぇ……」


 さっきの余韻。

 それは、確かに残っている。

 二人きりの世界にいた感覚。

 今は、そうではない。

 しかし、その時の心地いい浮遊感が、まだある。

 それを残したまま、いつものバーの雰囲気に戻している……?

 いつもの……

 ふと、斗真は思った。

 誰かの会話、皿を洗う音……さっきの無音の空間はとても居心地が良かったが、今の適度な音がある状態も日常的というか……これはこれで落ち着くもんだなぁ。と。


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