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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第一章 everyday
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師の名

決闘は終わった。

しかし、皿は運ばれてくる。

集めた皿は、結果如何に関わらず、洗う。

それが皿洗い師の仕事であり、流儀である。


「千歳喜一。一つ、聞いていいですか?」


皿を洗いながら、陽が尋ねた。

口調は、重々しい。協会員として、敗北の許されなかった決闘で、敗北した。

その事実に、彼女の精神は押し潰されそうだった。

だが、一つ。たった一つだけ。聞いておかなければならない事があった。


「何だ?」


皿を洗いながら、いつもと同じ、淡々とした声で、喜一は応えた。

勝利の余韻に浸っている様子は無い。仕事をしているだけ。といった風である。

それが、より一層、陽を惨めにさせた。が、それでも、彼女は聞いた。


「あなたの師は、誰ですか?」


これ程の使い手が、野良のはずがない。

ただ単に、才能という言葉では片付けられない。

必ず、師がいる。


では、それは誰なのか?

これ程までの実力者を育て上げた師とは、一体何者だ?


この問いに、


「唐馬歩だ」


彼は、答えた。


「唐馬——!?」


その名に、陽は驚愕した。

なぜなら、その名は……

かつて、協会のトップにいた者の名だったからである。



とりえあえず第一部完。

しばらく更新停止します。

修正とか書き溜めとか、諸々済ませたら第二部始める予定です。

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