続く決闘の中で
「いい天気やねぇ〜」
暖かな昼下がり。
木漏れ日が差し込むテーブルに座り、優雅とは言い難いダラダラとした様子で紅茶を飲んでいた水戸斗真が、のんびりと呟いた。
「そうですね」
傍に佇む協会の皿洗い師、朝生陽は静かに、しかしどこか気の抜けたような返事をした。
「なんかさー世界が平和になったような気がせん?」
「そうでしょうか? 私としては、特に変わったとは思いませんが……貧しい者は貧しいまま、栄えている者は栄え続け……戦争が続いている地域もありますし、疫病が流行っている国もあると聞きます。平和とは言い難いのが今の世の中ではないでしょうか?」
「いやそんなマジレスせんでもいいやん……そういうのロジハラって言うの知ってる?」
「存じております」
「知ってるなら……いや、やっぱどうでもいいわ」
斗真は紅茶を飲み干し、空になったカップをテーブルに置いた。
瞬間、カップが消え——「ちぃっ!」ようとした直前で陽が鋭い声を発してそのカップを掴んだ。
「お! 今日は掴めたねぇ〜」
「私も日々修行に励んでおりますので——!」
続く決闘の中で勝手に洗われる食器を、陽は奪い取ったのである。




