探究者の実験
神を探す探究を続ける者達がいた。
皿が勝手に洗われるという現象を解明する事で、神を見付けようと試みた者達だ。
彼らは様々な実験を行った。
どこまでが皿でどこまでが皿ではないのか。
その境目を確かめる為に作成途中の皿を用いて食事を行った。
結果、どのような状態であれ皿として食事をする際に使われた物は洗われた。
範囲がどこからどこまでなのかを調べる為に、各地を歩き回った。
結果、どこでも皿は洗われた。距離は関係ないようだった。
皿を食事以外の用途で汚したり、割ったりして、天罰が下るかどうかも試した。
結果、何も起こらなかった。
仮にこの時落雷の一つでも落ちていれば、命知らずな彼らも保身に走ったのかもしれないが、特に何もなかった事が彼らを勢いづけた。
神らしきものは存在する。しかしその力は絶対ではない。
彼らはそう理解したが、それは以前から言われている事でもあった。
神は限定的にしか関与しないと彼らは考えた。
結果として、彼らは皿を洗おうとした。
神は皿を洗わせない。
つまりは、皿に神の存在の秘密が隠されている。
皿を洗う事で神に近しい位置に行く事が出来る。
そうして彼らは実験を行っているが、神にはまだ会えていない。




