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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第五章 The New world
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ある神学者達の会話

 無数の神学者が坐す大講堂の中で、一人の神学者が言った。


「神が皿を洗うのは、皿が不可侵の存在だからである。故に我々は皿を使うべきではない」


 一人の神学者が反論した。


「ならば何故神は我々日々皿を使う者に裁きを下さないのか? 裁きが無いという事は神も許しているという事ではないか?」


「否である。神は我々の気付きを待っているのである」


「気付くまでは許されると? 気付いた今は許されないと?」


「然り」


「しかし現に今も皿は使われている」


「猶予である」


「では皿を使わずにどうすればいいのか? 皿だけでなく鍋などもそうだ。それを使わなければ我々は生活出来ないではないか」


「故に我々は原初に戻るべきである」


「馬鹿馬鹿しい」


「何だと?」


「我々を生み出したる神が我々の発展を拒むというのか? 原初に戻れというのか? そんな事があるわけがない」


「その傲慢を神は正そうとしているのだと何故気付かぬ?」


「神を理解したつもりなっている方が傲慢ではないか?」


「それは貴君にも言える事であろう」


「然り。故に私は皿を使うべきだと考えている。神を読み解かず、神を受け入れるべきだ、と」


「ならば問答は無用」


「然り」


 一人の神学者が、そうして去った。

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