表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第四章 The end of the world end
152/184

約束の明日

「去れ。敗者に用は無い」


「……」


 敗北感……そのような負けて悔しいという気持ちすら沸いてこない。

 無だった。

 手の施しようがない、とでも表現すればいいのか。

 勝負にすらなっていなかった。

 それでも、在膳がこの決闘を受けたという事は、そこに何かしらの想いがあるからであり、その何かこそが突破口になるのではないか——という考えすら浮かんでこない。

 唐馬の視界が暗闇に包まれた。

 そして次の瞬間には、彼は自身が経営するbar「から」に立っていた。


 店内に染み込んでいる酒と煙草の匂い……。

 

 今までの出来事は白昼夢だったのではないかとすら錯覚してしまう程に、非現実的な決闘だった……だが、あれは間違いなく現実であった。


 自然と、ため息が漏れた。

 負けておいて何を言うかと思われるかもしれないが、肩の荷が下りるのを彼は感じた。

 もはや事態は自分の手を離れた。

 託すしか無い。


「喜一君……」


 呟き、何気なくカウンターの内側に置いてある時計に目をやった。

 デジタル表示のそれに刻まれた日付は、決闘から一日が経過していた事を唐馬に告げていた。


 もう、約束の明日になっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ